そういう思いで、
フロントカメラの角度を上げ下げしてキャリブレーションを繰り返してるのだが、結果はよくない。
「System Setting」→「Export PARM」で出力される avm_para.dat のファイルには、「Manual Adjust」で測定した左右の■シート(段ボールで代用)の4隅×2枚分の8点×4カメラ分の32点の座標が出力されてる。
para_avm_calibrate_mode=1.0000
para_avm_front_calibrate_point:
220.0000,290.0000
297.0000,280.0000
115.0000,372.0000
163.0000,378.0000
963.0000,266.0000
1042.0000,279.0000
1101.0000,367.0000
1148.0000,360.0000
0.0000,0.0000
この32点の座標を展開してみると、

↑前回のフロントカメラの角度を下げたのが黒のFで、前々回の下げる前がピンクのF。
カメラの角度の上げ下げで、座標的にはあまり変わってないのがわかる。
左右のカメラは、ドアミラーの底部に水平部分が無く、カメラ自体が斜めになってるから。
前回のそれぞれのカメラに映ってる段ボールの■シートの位置と一致してる。
リアカメラは高さが84cmあり、画像もマトモなので、
上の展開図の赤のBのように、■シートの測定座標がもっと下のほうにくればいいのでは?
その為には、
フロントカメラの角度をもっと上げるといいのでは?
そういう思いで、今回は
フロントカメラの角度を思い切って上げてみた。
なお、左右のカメラの「Lenz Correct」は行わなくてもいいので、
左右の市松模様シートは配置してない。
この時も風が無い日を選んでるのだが。
風はこれまでで一番少なかったのだが、シートの配置を終えた頃にポツポツと雨が降って来た。
さらに、遠くでゴロゴロと雷鳴も。こんな広い場所で雷が鳴ったら怖い。
また、日差しは無いものの、路面やシートからの紫外線の反射で、前回同様に顔が赤くなってしまう。
ともかく、シートの配置に多くの時間と労力を使ってしまう。
それと、4隅にある段ボールが反ってくるのだ。
肝心の隅が浮いてくる。それを押さえる為にテープで留めると、今度は隅の測定が難しくなる。見え難いのだ。
高い位置にあるリアカメラはよくても、低い位置のフロントカメラでは段ボールの角とテープが重なって見えてしまう。
こうして何とか「Manual Adjust」を終えると、
↑自車画像の前に盛大な影が出来てしまった。
しかも、前方画像の歪みも変わらず。
後方にもわずかだが影がある。
ダメだこりゃ。これでもし前方画像の歪みが解消されてれば、シートの配置をもっと車から離してみるとかするのだが、シートの再配置には手間がかかるので。
すぐに
フロントカメラの角度を下げた。
後方のシートの配置と見え方は以下。
結果的に後でわかるのだが、前々回のキャリブレーション時のフロントカメラの角度と変わらなくなってしまう。

↑オレンジのFが今回のフロントカメラの測定座標。ピンクのFは前々回。
そして「Manual Adjust」の結果は以下。

↑前方の影は無くなり、
後方の影も無い。
これまでのキャリブレーションで前後共に影が無いのは初めて。
前方画像の歪みは同じだが、もうこれで諦めるしかないのか。
キャリブレーションはエンジンを止めた状態で行ってる。
エンジンがかかってると、フロントカメラの画像がユラユラと動くのだ。
どうしてもナンバープレートの下端にカメラがあるので、固有の振動を拾うようだ。
それもブルブルという振動では無くて、脈打つような。何らかの共振によるものか。
ともかく、キャリブレーションはそんな影響を受けないよう、エンジンを止めて、少しでもいい結果を残そうとしたのだが。
キャリブレーションを終えて、いざ、エンジンをかけようとすると、またかからない。
キーを何度か回すが、うんともすんとも言わない。
それで、前から試したかった、セキュリティー兼エンジンスターターのカーメイトのSQ7500αのリモコンでエンジンをかけると、かかった。
偶然なのかどうか。セルモーターが弱ってると思ってたが、
イグニッション・スイッチの接触不良かも。
白線がハッキリした隣の駐車場に移動してみると、
やはり
前方画像はおかしいまま。ただ、前回にあった前方上部の映らない部分は無くなってる。
すぐ前を車が通ると、それはマトモに映るのだ。
路面の白線なんかがおかしい。

↑フロントカメラが低い位置にあるので、軽自動車でも見上げる高さになる。
この時、
左右にある白線は踏んでいないのだが、少し右に寄る傾向はあるみたい。
後から、車のWidth(幅)の値を190→170に変更し、
車幅を細くする事で、両側の白線が見えるようにしたい。
「後からWidthを変更する方法」は前にも書いたように、
「System Setting」→「Export PARM」で出力される avm_para.datのファイルをエディターかメモ帳で開き、
para_vehicle_width=190.0000 の値を変更して保存。
「System Setting」→「Import PARM」で読み込めば、他の設定はそのままに、車幅だけを変更出来る。
もう、これで良しとして、走らせながら、画像を検証してみよう。
いずれも
RCAのコンポジット出力映像をキャプチャーした動画から切り出してる。
車内にWindowsのタブレットを持ち込んで、
こちらの製品でキャプチャーしてる。
側溝の蓋も、またぐと前方画像はマトモだ。
前方にある白線(黄色線)などは歪んでるが、
直前になると側溝の蓋などはマトモ。
少し離れた路面の歪みが大きい。
フロントカメラとサイドカメラの接合部分の扇形の範囲に歪みが出るようだ。

↑後方の路面の矢印くらい綺麗に映ると文句は無いのだが。
このような画像なら、特に問題はないと思える。
ともかく、フロントカメラも直前の画像はこれでいいと言えるかな。
ウィンカーを出した時の左側の画像も。
斜め後方の画像から元に戻る時に、以下のように普段見られない角度の映像になる。(連続的にスムーズに変化する)

↑前方の白線が切れてるのは、ここがフロントカメラとサイドカメラの画像の接合部分。
後方のような画像ならば文句は言わないんだけど。

↑今回のキャリブレーションでは、特に左側の真上からの画像の後方の白線が綺麗に映る。
バックカメラとサイドカメラの映像の接合も綺麗だと言える。
なんせフロントカメラは路面に近くて、その生の映像は一見、何が映ってるのかわからないくらいなのだから。
この「2D+3D」の表示モードでは、愛車では無い別の車の顔を前から見た映像が表示され続けるので抵抗があったが、これでも見慣れるもんだ。
そして、複数車線ある場合は、
斜め後方の死角になる車が映るので、利用価値があるように思えてきた。
中国の通販サイトには、新しい3Dカメラの製品が数多く売られてるけど、普通に走行中に前方カメラの映像を出しても意味が無い。この製品もそれが可能なんだけど、以下の画像のような、
「前方から撮影したような後方が見える映像」が出せる製品が見られない。(何らかの設定で可能かもしれないが)

↑白線のズレはフロントカメラとサイドカメラの映像の接合部分。
何か特別な解決方法が見つからない限り、今回で最後のキャリブレーションにしたいと思う。
前方画像については、カメラが低く過ぎるので、妥協するしかないと思えた。
現在、中国の通販サイトでは、
もうコレは古い機種のようだ。
今は無線のロータリースイッチのリモコンで動作する3Dカメラが主流みたい。
ただ、
買ってみないとわからない事が多過ぎる。
例えば英文で「There is only one car model by default. If you need to customize a car model, please contact the dealer」
つまり、
車の3Dモデルは1車種しかないから、必要があればコンタクトを取れ。
と書かれてるが、
どんな車種が選べるのか尋ねても、マトモな返事が無い。
一応、通販サイト側が用意したチャット式の質問枠があるんだけど、何を尋ねても、ホント国会答弁どころでは無い、商品ページのリンクを送ってくるだけとか。そこを見て質問してるにもかかわらず。
日本ならメーカーのサポートとかに直接質問出来るんだけど、向こうはそのメーカーが完全に不明で、販売者が○✕FACTORY なんて名前にもかかわらず、どこもマトモな返答は一切なくて、
みんな「転売屋」が販売してるようなものなのか、技術的な質問は一切対応出来ない。
同じように思える製品が違う値段だったり、少しずつ商品の紹介が違っていたり。要はどこかの画像を切り貼りしてるだけの商品ページに思えるから、何が本当なのかもわからない。
この
自車画像を選べる製品は意外と少ない。
色は設定出来ても、セダンだけというのは困る。
また商品紹介ではいろいろ選べるメニューを表示してても、前述の通り、実際に反映されるかどうか。それはオプションなんて事もあり得る。
しかし、中には「アルファード」とか人気の車種は画像付きで紹介されてる製品もあるので、特定車種があるなら、その製品を選ぶのもいいだろう。
カメラの調整に必要なキャリブレーションシートもそれぞれ違っていて、
車の周囲を囲むような大きなシートは、自分の経験から、屋外では風に煽られて設置困難だと思う。
室内で広い場所があり、複数の協力者がいれば別だが。
本体は送料無料でも、かさ張るキャリブレーションシートの送料はえらく高く付いたりする。
MiCarBaもAmazonで、以前あったピンク(ブラウン)モデルの2D天光の商品ページに、
新しいロータリースイッチの3D製品を載せ替えたものの、ずっと販売はされていない。
日本で販売するにはいろいろ問題が出てきそうで、その対応が難しいからではないかな。
それが
こちら。ここには私のピンクモデルのレビューがある。レビューの数を維持したいので、古いページをそのままに新商品に入れ替えるのはよくあるようだ。
Amazonで実際に販売されてるのは
こちらだが、これが例の巨大なキャリブレーションシートを使うタイプのようだし、そのシートは販売してないし、レビューも無いから何もわからない。
Amazonが直接販売してないものは、何か不具合があっても返品とか難しいし。
この後、
やはり前方表示に不満があって、
AutoSeeの3Dアラウンドビューに入れ替えをしてる。
その記事は
こちらから。