こんばんは~
本日2度目のブログです。
今日の車名にまつわる話は、日産ローレルです。
「車名博物館」より。
日産がハイオーナーカーとして1968年に発売した「ローレル」。
その開発は紆余曲折があったことで知られています。当時の取締役第一設計部長だった原 禎一氏は、大きな会社の部長クラスの人がプライベートで乗れるようなブルーバードとセドリックの中間車種を造りたいと考えていたそうです。
まさに「ハイオーナーカー」というコンセプトそのものでした。
パッケージは、世界に出せるクルマとして、アメリカ人の80%をカバーできる180cmの人がきちんと乗れ、後席にある程度の余裕を持って乗車可能な寸法をとりながら、日本の国情も考えて限られた外形寸法の中で構築。エンジンは2㍑のセドリックと1.6㍑も設定するブルーバードの中間をとって1.8㍑と決めたそうです。
ちなみに、このローレルは、日産が開発した物だと思っている方はいらっしゃいますか?
実は、日産と合併する前のプリンス自動車が開発した車でした。
エンジンも当初は日産側のU18型の予定でしたが、プリンス製のG18型になりました。
足まわりは四輪独立懸架を採用して、ブルーバードにも展開しました。
ちなみに、セダンのルーフは、当時のブルーバード510と型を一部共用しています。また、この510はローレルのフロアパネルを切って、ホイールベースを約200㎜短縮しています。
さて、車名のローレルですが、英語で「月桂樹」、「月桂冠」、「勝利」、「栄誉」などを意味する言葉は皆さんはご存知ですよね?
月桂樹は、地中海沿岸産の常緑の高木で、ギリシャ神話のアポロの神(太陽・医療・音楽・詩・予言・男性美の神)の霊木といわれ、その葉で作った月桂冠はもっとも名誉ある地位の象徴でもあります。
古代オリンピアでは、競技の優勝者に与えられるなど、古代ギリシャ時代から名誉と栄光の象徴とされていて、現在でもマラソンなどの競技の優勝者に与えられ、その栄誉を象徴しています。
このローレルという名前は、勝利者を讃えた永遠の栄誉のシンボルとして、伝統の技術で国際水準を大きくリードしたハイオーナーカーセダンにもっともふさわしい「雄ゆうしさ」、「平和」というイメージを表現。また、国産車で初めて1800ccの分野を開拓するなど、乗る喜びと誇りにあふれた「栄誉の象徴」の意味を込めていました。
最高の意味合いを持ったこの「ローレル」の名前ですが、もともとはプリンス側が持っていた商標でした。プリンスは「LAUREL/ローレル」という商標を1962年1月27日に出願しています。栄光を意味するグロリアと歩調を合わせた栄えあるこのネーミングは、当時、車名を決定していた川又 克二社長が気を遺って旧プリンス側の商標から選んだのかもしれません。
激動の歴史の一端が命名にも現れています。
最後に、このローレルの画像をお見せして終わります。
お粗末様でした。


Posted at 2017/01/07 22:50:46 | |
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