
皆様こんばんは♪
今度【マツダCX-3】を1日借りて試乗できるキャンペーン企画に参加することはブログに書きましたが、昨日は
この方が愛車911を車検に出している間に、私がRX-8を買ったマツダディーラーで【新型デミオ】を丸1日借りる、とのことで子供2人連れて試乗にまぜていただきました。
同じ国産Bセグメント車種のオーナーとして、多くのジャーナリストが絶賛する新型デミオが気になって仕方ありませんでしたので、営業マン抜きで長時間ハンドルを握ることが出来て良かったです★
借り出した新型デミオは、薄紫に少しピンクを足したようなボディカラーの1.3リッターNAガソリンエンジンの6速AT車でした。
■結論から言ってしまうと
『欧州車に並ぶレベル』だと思いました。
※私が長時間ハンドルを握ったことがある欧州コンパクトはゴルフ・ポロ・ルーテシア・MINIなど
これまでの『デミオのイメージ』を180度変えて考えないといけません。
いや、CX-5・アテンザ・アクセラ・デミオ・CX-3と続く新世代マツダ車全てを、全く新しい観点で見る必要があるのかも知れません。
先代までのデミオはスイフト同様の以下のようなキャラクターだったと思います。
▼トヨタ・日産・ホンダの同クラス車種よりも、ハンドリングや剛性感に優れ、走りの部分にコストを費やしているように感じられる(その分内装の質感やスペースユーティリティ面では劣る)
▼価格の割に標準装備が充実しており、コストパフォーマンスに優れている
・・・要するに安い割に、
走りを重視するユーザーや欧州車贔屓のジャーナリストにはウケが良い、という類のクルマだったと思います。
しかし、
新型デミオは全く違います。
・価格は安くありません。
特に、ディーゼルエンジンのグレードは200万円前後もします。
・相変わらず後席やラゲッジは狭くユーティリティ性能はそこそこです。
では、
何が変わった(良くなった)のか??
・乗り味の高級感、重厚感、ドッシリした安定感がVWポロあたりを思わせます。
(コンパクトカーだから軽快感が必要、という考えは捨てているかのよう)
・内装の素材感、デザインが完全に垢抜けました。
(最近のコンパクトカーは、背伸びして高級感など出さずに、低コストでもPOPなデザインで使い勝手の良さを重視したインテリアが多くなってきていたが、これは本当に上質なインテリアを目指している)
上記のように、
“今まで国産Bセグメントには無かったキャラクター”に生まれ変わったということです。
もはや『軽快なハンドリングマシン』ではありません。
峠の下りでは、ハイパワーなスポーティーカーを追い回すようなキャラクターではなくなりました。
クルマとしての本質を磨き上げた、分かる人は高い対価を払ってでも買う、という類の欧州車と肩を並べるようなクルマをマツダは創りたかったのだと思いました。
恐らくアテンザなど他の新世代マツダ車も同じなのでしょう。
デミオの価格帯は明らかに高くなりました。
レンタカーや営業車にも多く使われる車種としては、このスイッチは勇気が必要だったことと思います。
マツダ車を、2流ブランドの安グルマと固定観念を持つ世代もあると思います。
これを断ち切り、変えようとしたマツダは凄いと思います。
今後もマツダのブランディング戦略に期待したい、と思いました。
結論をお話したところで、今回のモニター車の詳細を説明します。
前述したように、1.3リッターNAガソリンエンジン搭載の6速AT車です。
LEDヘッドライトと、グルリと囲むLEDポジショニングライトも凝ったデザインです。
15インチアルミホイール(185/65タイヤ)、本革巻きステアリングなどを装備した中間グレードです。
リアウィンドウはかなり傾斜しており、パーソナル性やデザインを重視している事が感じ取れます。
リアドアは最大で75度くらいしか開かず、ルーフも後ろに向かってスラントしているため、後席への乗り込み易さはスイフトの方が圧倒的に良いです。
フロアの床面はデミオの方が低いです。
後席は座面が短く、私の短い脚でも太腿の半分までしかシートに乗っていません。
つま先が前席の下に入るので収まりは悪くはないですが、大人が長時間乗って移動するには厳しい後席です。
後席居住性に関してはスイフトの圧勝ですが、17インチホイールを履くスイフトスポーツだと終始突き上げに見舞われるので微妙なところです。
因みにホイールベースはデミオの方が長いです。
ラゲッジに関してはフィットには遠く及ばないものの、奥行きがスイフトの1.5倍はあります。
深さはありますが、開口部のバンパーの高さは結構ありますので、荷物は持ち上げて下ろすようなアクションになります。
後席を重視せず、ラゲッジは必要な方にはデミオがマッチします。
完全にクラスを超えた質感のインテリアです。
他メーカーも追随して切磋琢磨して欲しいです。
運転席シートは、ふんわり柔らかいのにまるで“着る”かのようにフィット感が良かったです。
ここは個人差が大きいとは思いますが。
シフト周りのメタルと樹脂の使い方が良いと思います。
マニュアルモードも、シフトダウンに関しては従来のトルコンATよりレスポンス良かったです。
本当の話、私は新型デミオの運転席に座り、走り出して
ウインカーを出す際に何度も『左手で操作』しそうになりました(笑)。
それだけ、欧州車を運転している気分になったというエピソードです。
1.5リッター・ターボディーゼルエンジン搭載車についてや、先進装備ばかりが話題になっている新型デミオなので、私は新型デミオの存在そのものが、いやマツダ車がどう変化しているのかについて、思ったことをブログに書いてみました。
最後に、新型デミオの後に自分のZC32Sスイフトスポーツに乗り換えて、
ボディの剛性感や一体感、どこまでも走って行きたくなる様な高揚感を覚える点については、スイフトスポーツの方が上だと思いました。
ターボディーゼル×6速MTの新型デミオとの比較では、また違うかも知れませんが、新型デミオの方向性は今回で良く分かりました。
国産Bセグメントが、この新型デミオをベンチマークに、もっと活気づくことを期待します。