皆様こんばんは♪
【
新型アルトワークス】に試乗してきましたので、ZC32Sスイフトスポーツ現オーナー視点での感想を書きたいと思います。
フォトギャラリーに、写真と内外装等についての感想は当日UPしていましたが、
『走り』の方が予想を遥かに上回る
“熱さ”でしたの、
これは気合い入れて書かねば!!となった次第です。
※始めにお断りしておく点がございます※
・私はSUZUKI関係者でも無ければ、スイフトスポーツが初めてのSUZUKI車ですし、特別SUZUKIという自動車メーカーに対する思い入れもございません。
・アルトワークスという車種に対する思い入れもございません(友達が乗っている・乗っていた等)。
・購入を全く検討していないのに、話のネタにと試乗した訳ではございません(中にはそのような方も居るそうなので)。
上記の理由などにより、思ったことをズバズバと書かせていただきますので、気分を害する可能性があると思った方は読まないで下さい。
◆早速結論から行きますと・・・
~【新型アルトワークス】に試乗して“驚いた”“良かった”点~
①ボディ剛性と足回りのチューニングは、まさに『メーカーチューン』の仕事!
②新開発の5速マニュアルトランスミッションは『ストロークの短さ・シフトの重さ・硬さ』が気持ちイイ!
逆に・・・
~【新型アルトワークス】に試乗して“イマイチだと感じた”点~
③せっかくボディと足回りが一体感・剛性感の塊なのに、ペダルタッチが軽すぎて違和感・・・
④凄くパワフルだが、5000回転ちょっとで明らかな頭打ち感が出るターボエンジン・・・
⑤カタログ熟読により、ASG仕様より先進装備が大幅カットされていることを知った点・・・
以上の5点に纏めさせていただきました。
詳しく述べますと・・・
①足回りのチューニングは大変ハード(硬い)です!
アルトターボRSから予想していた乗り味と全く異なり、ガチガチと言っても過言ではないと思います。
ただし、ボディ剛性が足回りの硬さにピッタリ見合うレベルにチューニングされているので、『全く不快ではない乗り味』なのが目から鱗、驚きました!!
この乗り味で思い出したのは、昔乗っていた【GDBインプレッサ WRX STI】です。
ガチガチに硬いのですが、塊感があると言うか、タイヤからの入力⇒サスの仕事⇒ボディのいなし⇒シートから伝わる感覚の、トータルを本気で煮詰めてあるような、そんな感覚です。
これはメーカーならではの仕事だと思いました。
【新型アルトワークス】はメーカー純正チューンドカーなのだ、と試乗して理解しました。
SUBARUで言う【STI】、HONDAで言う【TYPE R】に当たると思います(HONDA党からは反論があるかも知れませんが)。
軽自動車枠のサイズで、この足回り・ボディ剛性ですので、『何をしても怖くない』感覚なのが逆に危険かも知れない・・・そんなことを考えました(笑)。
②新開発の5速MTは、既に試乗されたお友達も絶賛されていた通り『気持ちイイ!』です。
お友達の感想から想像していたよりも、ずっとストロークが短く、手首1cmの動きでシフトチェンジできるような感覚です。
④で書きますがパワーバンドが広くないので、低いギアではすぐにシフトアップを要求されるのですが、慌ててシフトチェンジしても『スコッ』と一瞬で入るので、ミスしません。
FFの横置きミッションでここまで
ストロークが短いクルマを他に知りません。
FRで縦置きミッションのロードスターと、水平対向エンジンで縦置きミッションのインプレッサSTIが、私の中でBestシフトフィーリングでしたが、
FFのアルトワークスの勝ちかも知れません・・・。
シフトノブの重量バランスも重要かも知れませんので、シフトノブのカスタマイズは行わない方が良さそうです。
③足回りとボディ剛性については①で絶賛しましたが、そんな硬派なチューニングにも関わらずクラッチは『スカッ!』と踏み抜いてしまうスカスカの軽さ、アクセル・ブレーキに関しても似た様な感覚で、ミリ単位でのコントロールはしにくい印象です。
硬派な乗り味でステアリングの重さも適切なのに、ペダルだけがやたら軽い・・・残念でした。
更に言うとステアリングの触感もあまりよろしく無かったです。
この手の車種だからと言って、社外ステアリングに交換する人ばかりではないのですから、ステアリングは上質な物をお願いしたいです。
④エンジンは、ターボラグなど無く低回転からパワフルで、ドライ路面でも1速の発進でホイールスピンしてしまったくらいです。
ギア比も低めなので、吹け上がりは非常に鋭いのですが、5000回転過ぎで明らかに『タレ』を感じます。
これ以上回す価値なし、とタコメーターを見ていなくてもシフトアップポイントが判るくらいでしょう。
十分にパワフルですし、使い切る魅力があるのは大変素晴らしいことだと思うのですが、
初代コペンの4気筒ターボエンジンが5速MTで気持ち良く8000回転まで回ったことを身体が覚えていたので、物足りなく感じました。
“美味しいゾーン”が一瞬で終わってしまうのです。
⑤装備面で不満です。
まず、RECAROシートに関しては手触りも良く、芯がしっかりしていて好印象でした。
『シートポジションが高い』と言われていますが、ZC32Sスイフトスポーツと同じ感覚で気になりませんでした。
カタログを熟読してみると、5速MT車と自動変速ミッションASG仕様車は車体価格が同じにも関わらず、5速MT車からは落とされている装備が多いこと!!
・5速MT車はレーダーブレーキサポート&誤発進抑制装置が無し!
⇒最近の痛ましい事故の例もありますが、人間のコントロールを離れてしまった時に、被害を少しでも減らすための装備は必要です!
・5速MT車はエマージェンシーストップシグナル無し!
⇒これも安全装備として備わっているに越したことがないです。
・5速MT車はアイドリングストップシステム&エコクールが無し!
⇒今時ポルシェやフェラーリでもアイドリングストップします。
MT車だけアイドリングストップを外す意味が分かりません。
5速MTは新開発とは言え、ASG車の方がミッションそのものの原価も高いでしょうし、これだけ先進装備が違うのですから、車体価格を同じに設定したことに対して説得力が無いと思います。
◆最後に、ZC32Sスイフトスポーツと比較してどうなの??という点について・・・
アルトターボRSが装備の割には破格の車体価格で発売されたのに対し、約150万円という設定は
『思ったよりは高い・・・だったらスイフトスポーツも検討しようかな。』ということになりそうな感じだと思います。
スイフトスポーツの現オーナー論としては、
『キャラクターが全然違うので、試乗してお好みの方をどうぞ。』と言ったところでしょうか。
新型アルトワークスは、4枚ドアで実用性もあり、燃費も良く維持費も安いですが、明らかにスポーツ走行を目的としたクルマです。
『ヤンチャ』という領域を通り越して『悪ガキ』というレベルだと思います。
小学校高学年くらいになると、ガタイが良くて喧嘩が強く、悪さばかりしている男子がどこにでも居ると思いますが、そんなキャラクターだと思います。
対してZC32Sスイフトスポーツは、サッカー部の爽やかなイケメン高校生くらいの感じで、スポーツ万能・学業もなかなか優秀!という人格ではないかと思います。
それくらいキャラクターが違うと思います。
試乗の帰りに自分のスイフトスポーツで走り出したら、乗り味が重厚な高級車に感じられました(笑)。
(車重アルトワークス:670kgに対しスイフトスポーツ:1050kg←充分軽いです)
ただし、アルトターボRSに20万円強上乗せされても、内容を考えればバーゲンプライスだと思います。
5速MT車とASG車の価格が同じなのが納得できないだけで、
『メーカー純正チューンドカー』が車体価格150万円~はお値打ちだと思います。
RECAROシートのような目に映る部分ではなく、
足回りとボディ剛性の圧倒的なチューニングこそが、アルトターボRSとの差を最も感じる部分ではないでしょうか。
その価値は試乗しなければ分からないと思います。
◆同じ軽自動車で比較するならば、
S660やコペンは黄色ナンバーを見なければ『軽自動車とは思わないような上質なスポーティさ』があると思いますが、
新型アルトワークスは『チューンド軽自動車』だと思います。
穿った言い方をすると、モテたいけど一人でドライブの時はスポーティに走りたい方にはS660・コペンを、俺は走りに生涯を捧げるんだ!という方にはアルトワークスをどうぞ・・・でしょうか。
中古車を予算150万円でインプレッサWRX STIやランエボ、シビックTYPE Rなどを検討されている方は、アルトワークスの新車も検討された方が良いと思います。
いずれにせよ、新型アルトワークスもZC32Sスイフトスポーツも、吊るしで大変素晴らしいクルマです。
このご時勢に、このような“スポーツマインド”を宿したクルマを市販してくれたSUZUKIに感謝いたします。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
Posted at 2016/03/02 01:02:48 |
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