
写真は、長男の陸上短距離用スパイクです。
かかとの黒い部分に入っているミズノマークがキラキラシルバーになってます。
本来はこんな感じ。
ミズノマークも黒だったのですが、息子が自分で塗り塗りしたんです。
私のネイルポリッシュ(かっこつけずに平たく言えばマニキュア)で。(笑)
そもそも、息子が、
「来シーズン用のスパイク、クロノインクスのオーダーにしようと思うんだけど、
気に入ったカラーがないんだよなぁ。ミズノのラインがさぁ、シルバーメタリックとか、
ゴールドメタリックが
よかったのに、メタリック系がないんだよぉ。どうすっかなぁ、、。
ほかのにするかなぁ。いやでもなぁ、、」と、
すでに買う気持ちになってるのに、あれこれお洋服選びで迷っていて、
その迷いことで愉しむ娘さんのように、息子がああだこうだ言ってたんですよ。
仕事をしている私のデスク横に来て。
せっかく世間話をしてるのにうるさいと思ってることが伝わるとまずいから
何か返事くらいしないとな、、と思って、
「じゃ、後からキラキラを塗ればいいじゃん。
お母さんのネイルのホログラムとかグリッター塗る?
太陽に当たったら、めっちゃキラキラしてきれいだよー。
あ、そうだ。
スワロフスキーを埋め込めば。
もう最高にキレイだよ」って言ってみたんですよ。
そしたら呆れて自分の部屋や居間か、どっかに行くかな、って思って。(笑)
そしたら予想に反して、
「ちょ、それいいかも。その母さんの爪用のキラキラ軍団見せて」っていうので、
それでおとなしくなるなら、、と思って、素材ケース一式を出してやったら、
オーロラゴールドの3ミリホログラムと、SS5のクリスタルスワロがお気に召したようで。(笑)
スパイクのかかとのブラック部分にスワロをびっちり埋め込んで、
ロゴにゴールドホロを貼るとか本気で言ってるから、
「根気のいる作業だし、アレルギー体質の人が
接着剤を長時間扱うなんて良くないし、だいたいさ、
レースの最中にスワロが取れてポロポロ散らかったら最悪じゃん。キラキラ蹴散らして走る勇気、ある?」
と聞いたら、
「ない」と即答。(笑)
でも諦めきれないようで、どうにか取れないで接着できる方法はないかと
すんごく考えてるんですよね。
で、私もやっぱ親馬鹿というか、ただの馬鹿というか、、、
“息子にやらせたら本当にアレルギー悪化しそうでまずいから、
ネイルサロンにデコを頼んであげるか。
両足分、スワロを埋め込むとなると、、3万じゃ収まらないだろうなぁ、、
5万とかかなぁ、、いや、もっとか!?
スパイク本体の倍ほど高価な装飾って、
200万円で買った車に500万円のチューンナップを注ぎ込む、
みたいな話しだな。。。阿呆か! いやでも、、気に入ったチューンナップが
ドーピング効果になって、持っている能力を少しでも引き出せるなら、
それもありか?”と馬鹿な思案をしていたら、
息子が、
「そうだ! これを冬休みの作品にしよう! ってことは、
冬休み前に来シーズン用スパイクを買わないと作品作りにならないよな。
う~ん、まだそんなに早くは新スパイク必要ないんだよな・・・」と言い出すほどに、
本気モード全開。
しかも、自分でデコりたいのも本気らしい。(笑)
自分でデコるのはお母さん、反対だから、その時点で話しに乗ってあげなくなったら、
息子も何かを察したのか、一回引き下がりまして。(笑)
「今のスパイクに、ちょっと試しにマークにだけ塗ってみたいから、
このシルバーのやつ、貸して」と、シルバーラメのポリッシュを指すから、
まぁ、ロゴ部分だけならいいか、と思ってその場で貸してあげました。
夕食後、パソコンに向かう母の横で、マニキュアを扱う中学男子。
すっごい変な図。ww
でも、なかなか几帳面に塗っていて、いい感じになりました。
その次点での仕上がりが、最初のタイトル画像のもの。
で、その後、ヤツも考えたようで、その後日、
小学校の時に使っていたプラモデル用のゴールド塗料を出してきて、
自室でこっそりスパイクのかかと部分に塗り塗りし始めたようなんです。
なんか二階で咳してるなぁ、、と思ってたら、後から降りてきて、
「見て、塗ったさ。なかなかいいでしょ」っていうから、
咳の原因はそれか! と思って呆れましたよ。
それが、この写真。↓
でも、体にむち打って内職したわりに、
オレンジにゴールドってコントラストがなくて、イマイチだと思う。(笑)
しかも、プラモデル用の金色って輝かないし。
でも、本人はとりあえず満足のようで、昨日行われた記録会では、
この、自分で塗り塗りスパイクで、シーズン最後のレースを終えました。
せっかく自分で塗った快心の作なのに、誰も気付いてくれないから、
とうとう最後に、
「これ、自分で塗ったさ」と自慢したら、
チームメイトのニシネンJrに、
「おまえ、そんなことやってるから記録でないんだぞ」と呆れられ、
返す言葉がなかったらしい。(笑)
でも、最後の記録会、たしかに記録は奮わなかったけれど、
怪我もせず、無事終わって良かったです。
何より、良いリセットになったかもしれないし。
というのも、ちょうど1カ月前、風邪で1週間寝込んだ際、
筋肉がすっかり落ちてしまって体重がいっきに6キロも減っちゃったんです。
やっと練習に復帰できても思い通りに走れなくて、
来年への目標が絶たれたと思い込んで落ち込んでいたようです。
でも監督には、
「まだ間に合う。ただし焦って今から筋トレはするな。
もっと食べて体重が戻るまで待て。
今、無理して筋トレしても、よくない筋肉になって逆に故障や伸び悩みに繋がる」と言われ、
とりあえず、その言葉で吹っ切れたようで、頑張って食べてました。
私もまるで栄養士さんになった気分で、食事の研究&実践してる最近でした。
で、そうやって吹っ切れたものだから、
スパイクデコという阿呆なことに気が回ったのだと思う。
自主トレも筋トレも禁止だから暇だったんだろうな。(笑)
そんなこんなで、息子にとっては1カ月ぶりのレースとなった昨日、
私も息子の筋肉が驚くほど落ちきってしまったのは見て知っていたので、
怪我なく走れても、記録は悪いだろうと予測していて、
悪くてもいいから、気持ちよく今シーズンの最後を終えてくれたらいいなぁ、、と
思ってみていたら、
最初の1本目。
フォームが変わっていて、腕の振りが大きくなっていて、
すごくきれいなフォームに感じました。
明らかに筋力不足で、今までのような地面の反発力やパワーはなかったのですが、
でも、しなやかで大きな走りに感じました。
おっさんはそういう機微が分からない人なので、
記録だけを見て苦い顔してましたが、
私はむしろいい感触を得たんですよね。
で、後から、
「フォーム変わった? いいんじゃない?」と言うと、
「うん、変えた。腕の振りとかスタートとか、いろいろいじくってみた。
今までは腕の振りを直そうと思っても、結局無理だったけど、
筋肉が全部落ちたから変えられた。・・・って考えると、
筋肉落ちて良かったかもね」って言ったんですよ。
災い転じて福、、じゃないですが、
ピンチの時に出来ることを探して実践してみるって偉いなぁと感心しましてね。
きっと、監督のアドバイスだとは思うんですが。
確かに、今シーズンの始め、
ちょっと遠方のスポーツ整体に行ったとき、トレーナーさんに、
「この筋肉は必要じゃない。今はまだいいけど、近いうちに邪魔になってくるから
今のうちに脚さばきを変えないと・・・
ここも筋肉をつけちゃうと故障しやすくなるから、、、、
ここに筋肉がつくっていうことは、こういうフォームになっていることだから、
ここからこうやって・・・」っていう難しそうな話しが聞こえてきて、
うわうわぁ、、、とは思ってたんですが。
息子本人も、改善しなくちゃならないと教えられても、
無意識になると直せなくて、結局そのままで来ちゃったようです。
でも、本当に全身の筋肉が落ちきってしまうと、矯正できたみたいです。
せっせと貯めた全財産を失ったけれど、そのかわり、
もっと価値のある鉱山を見つけた、、
という良い展開になってくれたらいいなぁ。
58キロあった体重が1週間で52キロまで減って、
今は55キロまで回復してきました。
毎日、体重計に乗りながら、ため息とガッツポーズを繰り返す息子に、
お母さんの分を3キロと言わず、5キロでも6キロでも分けてあげたい。
惜しげもなく。(笑)