2023年01月18日
8C型ロータリーエンジンの意味
以前から長らく噂にあったレンジエクステンダーRE。
マツダから正式に「MX-30 R-EV」と発表されましたが、新型RX-7を期待してるユーザーが多いからか、あまり話題にしている人が少ないですね。
でも、REの機構をよく見ると、かなり興味深い内容に思います。
詳細は以下のサイトさんのまとめが素晴らしいので、リンク貼らせて頂きます。
https://taku2-4885.hatenablog.com/entry/2023/01/13/230848
個人的にめちゃめちゃ気になっているのが、
直噴・1プラグ・異質なローターのバスタブ(リセス)形状の組み合わせ。
・ガソリンを逃さず
・新たに作成したリセス内に集中して取り込み
・理想的な点火ポイント一点で点火する
という思想ですよね。
今まではガソリンと空気の混合気が燃焼室全体に広がり、あまつさえ後ろの方に偏ってしまっていた。燃焼室の形状に合わせて混合気も広がってしまうので、完全燃焼に点火プラグが2本以上を必要とする上に、広い燃焼室の面積で熱損失も大きくなる原因となっていた。
これが一点に集中することで、プラグの問題と熱損失の問題の両方を一気に解消していると考えられます。
また、EGR採用になっているのも気になります。
RX-8ではRENESISがサイド排気になったことで、煤の発生がエンジン寿命にもろに効いてくる(ゆえに、仕様を純正から変えると一気に圧縮が落ちる)という問題がありました。
昨今のマツダディーゼルでは、EGRが煤の原因になっているわけで、一見恐ろしい組み合わせに見えるのですが、これが問題にならないということでしょうか。
どう問題をクリアしたか気になるところです。
・・・しかしながら、もっと気になるのは問題解決の方法だけではなく、そのメリット。
EGRというシステムがREにおいてはレシプロ以上に燃費改善の武器になっているのではないかという気がしています。
今回、燃焼室形状を大きく変更して1プラグにしたわけですが、だからと言って、ローターの回転に伴って燃焼室の隅に混合気が残ってしまうことは避けられないはずなんです。でも、あえて隅の点火を捨てて1プラグとした。
だから排気ガスには本来、多くの未燃焼ガスが含まれているはず。これをEGRとして還流することで、レシプロよりも「質の良いEGR」として再回収しているのではないか?と思ったのです。
「もっともよい条件で点火できる位置にあるものは燃やす。」
「位置に恵まれなかった混合気はEGRとしてリトライ」
という方式で、運よく燃焼室中央に来るまで無限にコンテニューwできる。
もしそうなら、EGRって実はREにめちゃめちゃ相性が良いのでは?という気がします。
欧州の厳しい排ガス基準を「余裕で」クリア、とリンク元の記事にありますが、これぐらいの理由が無いと、一気に環境性能が改善するだろうか?とも思います。
イメージ動画を見る限りサイド排気ではあるのですが、ペリ排気に戻してオーバーラップさせてもEGRで再回収すれば問題ないのでは?・・・と、少し妄想を飛躍させてみましたが、それはさすがに無理があるか。
一見して、過去のREでは類を見ないほどの変更がなされています。もし今後、内燃機関として2ローターREを発売されることがあれば、過去のロータリーオーナー全員を唸らせるほどの進化が見れるかもしれませんね。
というわけで、エンジニアリング的に、ものすごーーーーーーく興味あります。
エンジン開発者の方、是非とも、根掘り葉掘り聞かせてくださいw
(もちろん、そんなツテは無いんですがw)
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Posted at
2023/01/18 03:42:30
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