Fブレーキキャリパー　オーバーホール①

このオッティも10年を超えて、快調に走っているものの、そろそろ根本的な整備をしなければいけません。

知り合いの整備工場に持ち込み、12ヶ月点検をしつつ、かなり大規模な整備を行いましたので、部位別にご紹介いたします。

まずは、一番大事なブレーキ関係。

スタートは、ブレーキパット交換と同時に、ブレーキキャリパーのオーバーホールです。
大体、どの様な車のディスクブレーキも、基本的には同じ構造ですので、ある程度互換性があります。

ブレーキパットはまだ残量が5mmほどありましたが、思い切って交換します。

まずはエンジンルーム内のブレーキフルードを抜きます。

赤丸のところが、ブレーキマスターシリンダー（ブレーキペダルを踏むとここから油圧を発生させます）です。

この中には、ブレーキフルードが入っていますので、余分なブレーキフルードは事前にスポイト等で抜いておきます。

注意　なお、ブレーキフルードはボディ等に付着すると塗装を痛めるので、必ずウエス等で覆ってボディにつかない様に気をつけます。

もしも、付いてしまった場合は、ウエス等で拭き取り、ボディなら洗剤等で洗いましょう。エンジンルーム等であれば、ブレーキクリーナー等で落とします。

オッティのフロントブレーキ廻りです。

14mmのメガネでキャリパーをとめているスライドピン2本を外します。

結構固いので、なめないように注意。

ブレーキフルードが通っているボルトも緩めます。同じく14mm。

ここを緩めるとブレーキフルードが出てきますので、垂れるところに皿やウエス等を置いておき、床を汚さないように気をつけます。

このボルトは、ブレーキホースのクランプ部分を貫通しています。

クランプ部の両側には、金属のガスケットが付いていますので、これを無くさない様に気をつけます。

普通は交換しますが、清掃をして傷や過度なつぶれ等が無ければ、私は再利用しています。

この14mmの3本をはずせば簡単にキャリパーは外せます。

次に、ピストンを抜くのですが、これは簡単には抜けません。

この整備工場にはエアコンプレッサーがありますので、エアガンでブレーキのクランプ部からエアーを入れてピストンを一気に抜きます。

注意！　この時、ピストンは物凄い勢いで抜けますので、ピストンとキャリパーの爪の間に、木片やウエス等を入れて衝撃を緩和する必要があります。

また、ピストンの抜ける方向に指や手があると、大怪我をしますので、絶対に手を入れた状態でピストンを抜かないでください。

画像は、ピストンが抜けた後となります。

また、外部からのゴミや水分等が入らない様に、ダストカバーも付いていますので、こちらも外します。さらに、中にはピストンシール（黒いゴムリング）がありますので、これを小さなマイナスドライバー等で外しておきます。

キャリパーの内部およびピストンの摺動面に傷やサビ、腐食穴等が無いかを確認します。

今回は、これらは発見されず、そのまま使えそうです。

キャリパーやピストンは、洗い油（灯油など）でしっかりを洗って、その後、エアガンでキレイに荒い油を飛ばしてから、ラバーグリス（ピンク色をしている事が多い）を薄く摺動面に塗っておきます。

新しいピストンシールにラバーグリスを指で塗布してから、キャリパー内の溝に入れておきます。

これが、油圧がかかるところですので、一番重要な交換部品となります。