「奈落で踊れ」

1998年冬、接待汚職「ノーパンすき焼きスキャンダル」が発覚した大蔵省は大揺れに揺れていた。
接待を受けていた89年入省組は処分を逃れるために、同期で『大蔵省始まって以来の変人』の異名を取る文書課課長補佐の香良洲圭一に協力を要請する。
香良洲は元妻で与党・社倫党政治家秘書の花輪理代子から、政財官界の顧客リストの存在を告げられる。
リストを探すために、香良洲はフリーライターの神庭絵里に調査を依頼、絵里は暴力団・征心会若頭の薄田に接近するが……。


軽い感じで読める官僚コメディ（そんなジャンルがあるのか知らんけど）。
バブル崩壊前後の懐かしい政治家の名前が実名でバンバン出てくるけど、さほど現実味は無いオハナシ。
ワルを嵌めて大団円かと思ったら、結局官僚の世界は変わらないというところだけは現実的なオチでした。公文書改ざん、そんなに簡単にできんじゃろ～と思いましたが、現実の官僚がいっぱいやってるんだから始末が悪いよね。