
事の発端は、一本ワイパーを持つこの世代のメルセデス特有の悲しき宿命・・・そう、
ワイパーギアの破損でした。

ギアが破損して収縮が上手く行かず、レインランネルに引っ掛かって身動きが取れなくなった
メルセデスベンツの誇る(笑)パノラマワイパー
まぁ、
なんやかんやあって、ギア自体は無事修理されたのですが、このせいでワイパーブレードが駄目になってしまったので、所謂OEM品のBOSCH製「ツイン」を購入しました。
しかしながら、この新品ブレード、試しに作動させてみたところ、
拭き取り面の外側から1~2センチのあたりに拭き残りの筋が出来てしまうのです・・・。停止状態で、良く見てみるとビミョーにガラス面とブレードの間に隙間がありました。
という訳で、この機会に色々とブレードを購入して試してみました!
ネット上にW124のワイパーについては、ちょくちょく情報があるものの、190Eに関しては殆ど無いので、半ばやむを得ずの感はありますが・・・。
選定基準は、大まかに以下の通り。
・ビビリが起きにくいグラファイトラバーが使用されていること
・国内ネット通販でそれなりの価格で購入可能であること
・出来ればフラットもしくはエアロタイプ、かつブレードが(一本ワイパーの特性上180度動くので)
左右対称であること
以上、選定基準と予算を元に事前調査を行い、今回比較対象となったのは以下の4種類です。
画像上から順番に
エントリーナンバー① 『エアロツイン J-フィット (+)』 品番:AJ60 適合表に記載なし
一本ワイパーとフラットタイプは相性が悪いことで有名ですが、
敢えてのフラットタイプ代表として選出、今月発売されたばかりの最新鋭ブレード
(字面がカッコイイ)ということで期待大です。ゴム交換口を除いて、ほぼ左右対称。
エントリーナンバー② 『ツイン』 品番:3 397 018 300 適合表に記載あり(※W202用として)
安心安全の純正品製造元によるOEM品であったが、
まさかの拭き残しで今回の選定の発端となってしまった疑惑のワイパー、さてその実力や如何に。
エントリーナンバー③ 『デザインワイパー』 品番:D60 適合表に記載なし
通称レクサスワイパー、左右非対称ながら、ネット界隈でW124、W202用エアロワイパーとして、名を馳せている一品。ただ190Eに適合するかどうかは未知数。
参考元:https://minkara.carview.co.jp/userid/276192/blog/26300836/
エントリーナンバー④ 『輸入車対応グラファイトワイパー』 品番:i60G 適合表に記載あり(※W202用として)
みんカラやAmazonのレビューにおいて
190Eでの使用実績が確認出来た安心のトーナメントタイプ。日本メーカー(NWB)製、かつグラファイトラバーが使用されているので、保険として選定。
参考元:https://minkara.carview.co.jp/userid/448554/blog/17567013/
図らずも
BOSCH対NWBという日独決戦の構図となってしまいました。
《テストその1 重量計測》
さて、まずはブレードの重量を測ってみました。
繊細なギアへの負担を軽減するためにも軽いに越したことはありません。ついでに製造国もチェックしてみました。
① 『エアロツイン J-フィット (+)』
重量:130グラム 圧倒的な差で
最軽量でした。

製造国:中国
② 『ツイン』
重量:220グラム 厳つい見た目を反映して、案の定、最も重かったです。

製造国:ルーマニア 遠路はるばるお疲れ様です。
③ 『デザインワイパー』
重量:200グラム 一見したところ軽そうなのですが、中身は従来タイプでカバー付きということで、2番目の重量級です。

製造国:日本
④ 『輸入車対応グラファイトワイパー』
重量:190グラム 従来型にも関わらず、BOSCHタイプから一割以上軽量となっています。

製造国:韓国 設計は日本ということで、いわゆるMade by Japanというやつでしょうか。
《テストその2 実車への装着可否》
実際に装着出来なきゃお話にならないので、窓ガラスに保護用のタオルを引いて、いそいそと付け替えてみました。
① 『エアロツイン J-フィット (+)』
装着可否:✕ ブレード先端の樹脂部品の厚みがワイパー根本のクリアランスを上回ってしまい、装着することは叶いませんでした・・・。
② 『ツイン』
装着可否:○ まあ、これは当然の結果ですね。ただ前述の通り、先端の方で1~2センチ程度にわたってガラス面との間に隙間あり。
③ 『デザインワイパー』
装着可否:△ 流石レクサスに採用されているだけあり、スタイリッシュです。しかしガラス面との間に
結構な隙間が出来てしまっています。実際に作動させた時にどうなるか・・・。
④ 『輸入車対応グラファイトワイパー』
装着可否:◎ BOSCHのツインと同じトーナメントタイプながら、ほっそりとしたスマートな印象、悪く言えば華奢な感じですが、ブレード自体の靭やかさは他に比べ抜きん出ており、
ガラス面へのフィット感は抜群です。隙間は一切ありません。
《テストその3 実作動による拭き取り》
さて、この段階で既に1候補が脱落(泣)してしまいましたが、気を取り直して残る3種類による実際の拭き取り具合を確かめてみました。
まず
② 『ツイン』は前述のとおりなので省略です。
③ 『デザインワイパー』

ここで、
まさかの作動不良発生!センター方向が干渉して、先端方向のブレードがバンザイ状態になってしまいました・・・。W124では評判が良かっただけに、落胆も大きいものでした。
④ 『輸入車対応グラファイトワイパー』
最終的にBOSCHの「ツイン」と一騎打ちになってしまった最後の砦、これがイマイチだと余計に買った3本のブレードの購入費用が完全にムダ金になってしまうので、祈りを込めてワイパースイッチを入れると、
実に軽やか、かつスムーズに作動し、拭き残しも皆無でした!更に停車時にワイパーを作動させていると車体が揺さぶられる感じがしていたのも軽減されました。
3度目の正直ならぬ3本目の正直といったところで、今回のテストは無事終了!
テストのウィナーはNWB製の『輸入車対応グラファイトワイパー』となりました!いやあ、企画倒れにならなくてよかった・・・。
《今回の候補選定とテストを通じての所感》
・やっぱり適合表に記載されていないものはリスク大
・一本ワイパーにフィットし、かつ長期使用でも問題の無いフラットタイプはこの世に存在しない(・・・多分)
・ゴム製品(タイヤ除く)は、やっぱり日本メーカー製がグッド!
・ブレード一本だけネット通販で買うと送料込みで、純正品をディーラーで買うのとあまり差が(それ以上いけない)
以上、長々とした比較テストとなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。今回の比較対象品以外にも、こんなのあるよというのがあれば、コメント欄で教えていただけると幸いです。
・・・余ったブレードどうしよ・・・。
Posted at 2017/12/18 15:42:20 | |
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