金田式No.139 DCパワーアンプ マイナーチェンジ その1
投稿日 : 2018年08月29日
1
2000年に金田式No.139 DCパワーアンプを製作し、ツィーター用として使用してきました。
No.139 DCパワーアンプは現在までの半導体回路(完全対称型)の基本となった第1号機です。
出力は電源電圧±50V時で100W(8Ω)でした。
初段は2SK30ATM(差動アンプ)+2N5465(定電流)
2段目は2SA606(差動アンプ)
終段は2SC959+2N3055(ダーリントン) 記憶です。
必要最小限の素子・高音質・高出力でかつ作りやすかったため、当時多くの方が製作されたようです。
しかし、回路がシンプルな反面、熱補償は初段定電流の2N5465を終段Trの2N3055と熱結合しただけで、熱のこもる場所や小さなケースで組立てた場合は容易に熱暴走し、しかも接続している限定品のスピーカーユニットや高価なスピーカーも道連れとなった、別名「炎のアンプ」です。
2
私は対策として、放熱器をオリジナルの2倍とし、かつケース本体と放熱器を一体化させて放熱性向上とケースの強度アップを図り対応しました。
しかし、製作過程で電源電圧が±35Vで正常に稼働したものから±50Vへ上げたところ、初段定電流の2N5464(耐圧50Vだが不良のものが多々混入していた)の耐圧不足により、電源の投入と同時に方チャンネルが一瞬で破壊、テスト用のスピーカーも道連れとなった・・・( T T )涙なしでは語れない思い出あるアンプです。
電源電圧を±35Vに戻して復旧後、18年間無事に稼働しました。
パワートランスはRコアトランス(テクニカルサンヨー特注)のTK-820で820VAの容量があります。パワースイッチを入れると部屋の電灯が一瞬暗くなります。
抵抗は安物を使っており、今見ると我ながら少々残念・・・。
3
PC用アンプ等で、金田式No.254+終段:2SK3497・2SK2233の音質の高さと安定性を確認しました。
本機は高音用アンプとして使用するため、終段は自分の耳を信じて中高音域の音質が良かった2SK3497を選択、マイナーチェンジすることにしました。
不満なら2SK2233へ交換してみます。
また、パワースイッチのON・OFF時でショックノイズが出ないので、ツィーターを安心して直接接続できます。
4
電圧増幅基板
金田式No.254と同一回路です。
2段目に入れるステップ補償用のコンデンサはいつものニッセイAPSからSOSHIN SEコンへ変更し気合いを入れます。
初段は2SK246BL(差動アンプ)+2SC2240(定電流)
2段目は2SA970(差動アンプ)
終段は2SK4150+2SK3497(ダーリントン)
余裕の電源トランス・放熱器なので、A級30W級も可能ですが、接続のツィーター FT-925Aは108dBと高能率なので、実際の出力は数ワットで十分なためAB級とします。
5
ブリッジダイオード(AE-SBRT20U100SLP ×4)
GPPC2502を使用していましたが、今回は、超高性能SBRブリッジダイオード
(540円)へ交換してみます。順方向電圧降下が0.6Vと低いのが特徴です。
整流後の電圧は約1Vアップしました。
6
Tr・基板を交換し、通電します。
無事稼働しました。アイドリング電流(Id)を300mA、スピーカー出力(V0)
を0Vに仮調整します。
もう方チャンネルも交換し、仮調整します。
7
両チャンネル同時に稼働させ、V0を調整します。
8
完成
電源部(電圧低下がほとんどない)や放熱性(人肌温度)は余裕十分です。
次はヒアリングです。
つづく
タグ
関連コンテンツ( 2SK3497 の関連コンテンツ )
関連リンク
おすすめアイテム
[PR] Yahoo!ショッピング
おすすめ順
売れている順