
散々ダメ出しを食らって撤収して来た青ポール号です。型式指定から外れると新規登録は陸運局への持ち込み検査になると言われてしまい、指定工場では製造ラインから出た素のままの状態でないと検査には通らないようです。今回指摘されたマフラーやヘッドライトを含めて製廃部品の嵐であるR30を製造時の姿に戻す事はもはや不可能ですので、残された道は陸運局へ自分で持ち込むユーザー車検の一発勝負しか無くなってしまいました。
しかしあのツギハギ状態のマフラーでは陸運局でも不合格になる可能性が高いと指摘されたので、ユーザー車検で持ち込んだとしても同じ結果が待っているとなると徐々に戦意も喪失し始めていると言わざるを得ません。そんな中で少年野球の練習に息子を迎えに行った際、保護者のあるお父さんから目の調子が悪くて眼科を何件か回ってようやく治ったとの話しを聞かされました。「いや〜、セカンドオピニオンは大事だよぉ〜。同じ眼科でも得意・不得意があるもんなんだねー」と。
・・・セカンドオピニオン!!!
確かに!いくら過去に車検整備をお願いしていたからと言って、何故に整備組合の事しか頭に無かったのでしょうか?指定工場は1つだけじゃない!車もセカンドオピニオンだ!って事に気付いたんです。
他の指定工場にも意見を聞いてみて、それでも同じ回答だったらまた次の策を考えるまでです。よく考えたら家のすぐ近くにJA系列の立派な指定工場があるじゃないですか!灯台下暗し、大正デモクラシーですよ。早速電話で問い合わせてみました。
田んぼES
「車検についてお聞きしたいのですが、一時抹消してある旧車の中古新規登録をしたい場合はそちらでお願いする事は可能でしょうか?」
JA
「ハイ、ありがとうございます。中古新規ですね。因みにお車は何になりますか?」
田んぼES
「昭和59年式のスカイラインなんですが」
JA
「おぉ、昭和のスカイラインですか。乗用車なので、検査が通れば当社でナンバーを付けてお納めするカタチとなります。」
田んぼES
「陸運局への持ち込み検査にはならないんですね」
JA
「ハイ、指定工場になっておりますので陸運局への持ち込みは不要です。今現在分かるような不具合はありますか?」
田んぼES
「実は純正マフラーが製造廃止なので、社外品の物が付いてるんです。それとヘッドライトが暗いんですが、ハロゲン以外の球が入っていると問題ありますか?」
JA
「実際に見させて頂かないと何とも言えませんが、社外品のマフラーで車両の全長が変わったりしていなければ大丈夫です。ヘッドライトもこの年式ですとハイビームで規定の光量が出ていればハロゲンである必要はありませんよ。」
田んぼES
「え?社外品が付いていても指定工場で車検が取れるんですか?継続じゃなくて新規ですよ??型式指定から外れるとか聞いたんですが。」
JA
「一時抹消登録証に記載されている内容に変更が無ければ基本的に型式指定から外れる事はありません。」
田んぼES
「分かりました!お願いします。車はいつでも持って行けるんですが、いつが宜しいですか?」
JA「定休日はありませんので、ご都合の良い日にご来店下さい。事前にご連絡頂けるとスムーズにお預かりできると思います。それではお待ちしております。」
アレ?同じ指定工場でも整備組合とは様子が違い過ぎやしませんか?先日のやり取りを知っているかのようで、かえって拍子抜けする程です。でも、これは突風で追い風が吹き始めている予感がしますよね!
JAの車検担当者が言っていた「ハロゲンである必要は無い」について調べてみると、ヘッドライトに関する基準は何度か変わっているようです。
◆旧基準◆
測定条件:ハイビーム
光軸の位置:照らす方向が合っていれば合格
光量:最も明るい部分が1mと10mで大きく変わらず、規定以上の明るさである
色の基準:黄色・白色
◆新基準◆
測定条件:ロービーム
光軸の位置:前方10mを照らした際、エルボー点が規定の位置にあれば合格
光量:1灯につき6400カンデラ以上
色の基準:白色(2005年12月31日以前に登録された車は黄色でも可)
1998年9月1日以降に製造された車がハイビームではなくてロービームを基準にするようになり、ロービーム基準の車が大半を占めるようになったのと検査場の設備が行き渡った事で2015年9月1日から基準変更されたようです。1998年8月31日までに製造された車はハイビーム基準の設計なので、検査も従来どおりハイビームでの測定となります。
また、旧基準については4灯式のものは1灯につき12000カンデラ以上又は走行用前照灯の和が15000カンデラ以上
4灯式以外でロービームが同時に点灯しないものは15000カンデラ以上
4灯式以外でロービームが同時に点灯するものは12000カンデラ以上
最高光度の合計は、430000カンデラを超えないこと。100メートル先の障害物が確認できること。
とあります。光度の上限値はHIDの出現によって矢継ぎ早に引き上げられて行ったようですが、R30のヘッドライトで430000カンデラを超える事はどう頑張っても不可能です。要するに、光軸が明後日の方を向いていない限りはデバイスが何であろうと明るければ良い!という事になります。
そうとなればヘッドライトのロービームをLEDに戻して明るさを稼ぐ作戦に変更します。ハイビームはバルブが不思議な形の台座に嵌るようになっているので、HIDやLEDを仕込むのはなかなか困難です。増してやハイビームの光軸が肝となる検査なので加工はリスキーですよね。ここは大人しく新品のハロゲン球を入れて、少しでも光学系を狂わせないようにしてみようと思います。とは言ってもホームセンターで埃を被っていた1480円の商品です。パッケージにある「ヘッドライトが暗いと感じる方におすすめ」の文面がこちらの心情を察してくれているようで、コイツに賭けてみる事にしました。
そして全体を軽く点検し、電話連絡後に青ポール号をJAの工場に預けて来ました。
スピードメーターとリアのウォッシャーは修理済み(整備手帳参照)なので、その他の項目がどうなるかですね。できれば陸運局への持ち込み検査は避けたいところです。果たしてJAの見解や如何に?!
Posted at 2021/04/25 16:44:04 | |
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