
自粛自粛の毎日、皆さま如何お過ごしでしょうか?こうも不自由が続くと、かつての生活がどれだけ幸せであったのかが分かります。早くこんな日々から解放されたいですよね。
そんな中、今日は夏休みを頂ける事に!しかも丸1日!!何をしようかと企んでいたら、収穫した桃を親戚の家に届けて欲しいと父親から依頼が入りました。「RSで行って調子見て来てくれや」と。
断る理由もありませんので、それなら行って来ようでないの!
埃だらけなので洗車して、各部を点検します。
エンジン周りも良さそうです。そう言えば、コアサポートを修理してから1年が経つんですねぇ。
今日の主役である桃を積み込みます。このR30って車は何でこんなに使い勝手が良いんでしょうか?広大なトランクは、いとも簡単に大量の荷物を飲み込みます。本当に惚れ惚れする容量ですよね。因みに2ドア車は更にデカいです。
軍資金も貰ったので、燃料を入れて出発します。涼を求めて菅平高原を通って行く事にしました。
ダムの畔で休憩します。変なウイルスが混ざっていない新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んでいると身体が浄化されて行く気がしますね。
峠道を下れば親戚の家はすぐそこです。先ほど休憩した山の上と比べると気温もかなり上がって来ました。
前方の信号が赤なので減速します。・・・ん?・・・アレ?クラッチペダルが・・何かスッカスカなんですけど!・おいおい!何で??
何回か踏み直すと踏み応えが出て来ました。エアーでも噛んだかな?なんて思っていると、またスカスカに。現在のギアは3速なのでブレーキのみで減速しながら信号が変わるのを待ちます。時間稼ぎ技が成功して信号が青になり、運良く停車は回避できました。親戚の家まではあと数キロ、その間の信号はあと2箇所です。うまく行けば今のようにクリアできそうですね。・・って、言ってる側から次の信号で思いっきり引っ掛かりそうな予感が。MTの構造上、加減速の力が加わっていない瞬間であればスリーブが噛んでいないのでストレス無くギアは抜けてくれる筈です。そこでエンジンブレーキが掛からないようにアクセルワークで平衡状態を作り出すと、いとも簡単にニュートラル位置に戻す事が出来ました。ここで信号は赤のまま変わらずに完全停車です。つーか、いまさら青になっても困りますが(苦笑)
次は発進です。アイドリング状態では絶対に1速には入らないのでエンジンを停止させるしかありません。その間にギアを1速に入れて、セルモーターで発進する事にします。緊張しますね。青信号に変わる瞬間がこんなに恐怖に感じるのは初めてです。こんな時はRS-2のシグナルコントロール機能が欲しいですね!
「キャーンキャンキャンキャン、ドドガガド・ゴゴゴゴ・・・」無事に走り出してくれました。しかし次の難所はギアチェンジです。1速でなるべく引っ張っておいてから先程の要領でギアを抜きます。次に3速に入るポイントを探しながらシフトレバーを操作する訳ですが、これがなかなか入りません。少しでも力を入れ過ぎると「ギャギギ、ギャン!」と嫌な音がして跳ね返されます。あんまりモタモタしていると、車速が落ち過ぎてどのギアにも入らなくなってしまう事態になり兼ねません。3速ギアの回転はかなり高いと思われますので、空吹かしをして回転数を合わせてみます。すると吸い込まれるように3速に入りました。
次に5速です。3速から抜いた後に空吹かしをしても5速に入るポイントが見つかりません。こりゃ参ったなぁ〜と思って諦めた途端に入りました。5速はかなり回転が低く、ほぼアイドリング状態で入るようです。1速・3速・5速が使えれば周囲の流れに乗って走る事が出来ます。最初のうちはギア鳴りばかりしていましたが、コツを掴むと通常のクラッチ操作をしているかのようにギアチェンジが出来るようになってきました。これなら行けそうです。FS5W71Bの内部を想像しながら・・・
無事に親戚の家に桃を届けて、任務その①が完了しました。
ここで何が起こっているのか現状を把握します。
クラッチフルードを確認してみると、あらま!
知らん顔をしていますが、フルードが漏れた痕跡があります。犯人はレリーズシリンダーですね。
近くのホームセンターでブレーキフルードを買って来ました。店頭に並ぶ最後の1本!残り物には福があるか?!
たっぷり入れてクラッチペダルを何回か踏んでみます。
数回踏むと僅かに踏み応えが出ますが、すぐにまたスカスカに。再びレリーズシリンダーを見てみると、ダメだこりゃ。残り物にも福はありませんでした!
これは交換しかないですね。残念ながら応急処置の手段はありません。その場でいつもお世話になっている日産に電話をして部品の注文をしました。幸いにも部品は製廃にはなっておらず、翌日の午前中に入って来るそうです。これで、めでたしめでたし。
・・・とはならず、家まで60kmの道のりをどうやって帰るかが問題です。クラッチ無しで往路のように菅平を越えるのは無理があります。更に、妻の実家までお米を取りに行くという任務その②が控えています。約束の時刻まではあと2時間、ここで家に引き返して違う車に乗り替えてから高速で出直すか・・。妻の実家までのほぼ中間地点まで来ているので、ここまま向かうか・・。究極の選択を迫られます。
結局、このまま向かう事にしました。なるべく信号のない農道を通って、なるべく混雑していないICから高速に乗って、なるべくギアチェンジの回数を減らす作戦です。それでもクラッチ無しギアチェンジの練習が功を奏し、涼しい顔で高速に入れました。5速の定速走行になってしまえばこっちのモンです。これなら帰路もフルで高速を使えば帰れそうですね。
そんなこんなで妻の実家に到着し、お米を積み込みます。まずは3袋。
余裕ですね。
続いて2袋
まだまだ行けます。1袋が35kgなので合計175kg、ここでも余裕の収納力!
良い感じに下がってますねー。たくさん積んだり乗ったりした時だけに見せる(魅せる)レアな姿です。ノーマル車高の特権である、この滅多に見れない特別感が堪りません。
事情が事情なので、お茶だけ頂いて帰路に着きます。かえって心配させちゃいましたね。
あとは100kmの道のりを定速巡行するのみなので気楽です。ギアチェンジの心配さえ無ければ快適そのものなんですけどねー。安定した直進安定性とセミトレーリングアームの懐の深いストローク感が何とも心地良いんですよ。路面の凹凸を乗り越えた後や加速でリアがバンプタッチしているのが伝わって来ます。大好きなマンホールホイールが回りながらハの字になって上下動している構図を想像するだけでカッコ良すぎて鳥肌が立ちまくりですよ!
ドアミラーでは・・・見えませんよね(笑)
あ、そうそう。窓を開けて走ってもサイドブレーキから風は出ません。これも直ってますね。
ここまで来ればもう少しです。
ICで下ります。緊張しながらも楽しい高速でした。
下道は信号の少ないルートで家まで頑張ります。頭では分かっていても、ギアチェンジのタイミングでスカスカのクラッチペダルを踏んでしまう左足。癖って恐ろしいですよね。
何とか無事に帰って来れました。何回もギア鳴りさせてしまったミッションと、アイドリングストップ車並みの始動を繰り返させたセルモーターには可哀想な事をしてしまいました。暑い中の任務お疲れ様。あとはバッチリ修理するから!
一時はどうなるかと思いましたが、ドキドキの中にも人車一体となれる楽しさを味わえました。構造が単純だとトラブルにも強いですよね。やっぱりR30は名車だと再認識した夏休みとなりました。
Posted at 2020/08/21 21:04:31 | |
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