E63AMG ヘッドライト磨き

ヘッドライトが少し黄ばんでいるため研磨しようと思います。前回研磨にトライしたところガラスコーティングがされていたようでコーティングを落とすのに苦労しました。

化学の力をかります。

ガラスはアルカリ性に弱く加水分解するのでゾルゲルで成膜したガラスコーティング膜を分解するのにうってつけです。

お気に入りの劇落ち刃物クリーナー
配管掃除用のNaOHゲルも考えましたがちょいと塩基性がきつすぎそうなので、劇落ち刃物クリーナを愛用しています。

ティッシュでパックしてしばらく放置しています。黄ばみと黄ばみがより強くなって茶色っぽくなった部分がわかると思います。

剥がしたティッシュを見ればより色落ちしたのが分かりやすいです。
ガラスコーティング自体は紫外線で劣化しても色がつかないと思いますので（というか紫外線で劣化しないでしょう）この色はガラスコーティングが加水分解して、更に下の元々のレンズの素材であるポリカーボネートの紫外線で劣化したものも加水分解してティッシュに移ったものと考えられます。

15分ぐらい放置してから一旦ティッシュを外し、水洗い、乾燥、再度劇落ちクリーナパックを３回繰り返した後です。

少しメラメラしたところが見えます。ガラスコーティングが部分的に剥げてきて、コーティングの無い部分と段差になっているように見えます。

ここまでガラスを化学的に分解すれば劣化したポリカーボネート層のサンドペーパでの研磨が楽になります。

#800で研磨後
削り取られたポリカーボネート層が少し黄ばんでいます。削られているのは劣化した層ですので黄色く見えます。

削っても黄色く見えなくなってから次の番手で#800でできた傷を均していきます。

#1000→#1500→#2000と水研ぎしていって
このような状態に

3Mの#3000のPETベースフィルムのペーパーも使いましたが、水研ぎ中に引っかかって深い傷をつけてしまうことがあったため、紙ベースの最高番手である#2000で止めています。

あとはダブルアクションサンダーで研磨してこのような状態に仕上げました。

よーく見るとまだ研磨傷が消えていませんが、とりあえずよしとします。

未研磨の真ん中のレンズよりは黄色みが減りました。
写真じゃ伝わらないか..
目で見るとそれなりに差がわかるのですが...

この状態を維持する方法は考えてあります。別の機会に作業してアップするようにします。

ちなみにポリカーボネートの変色は紫外線の影響が高いと思いますので日光の紫外線を遮蔽する方法が必要です。
で、既存のコーティングなどでは紫外線を吸収しきれませんのでフィルムを貼り付けないと基本的な対策にならないということは考察済みです。