先日は、プロによる開発が終了し、タイヤの仕様も決定して今秋以降の発売が待たれるBRIDGESTONE「11S」の体験試乗へ・・・。
タイムアタックはプロの役目なので、実際に購入して走行するアマチュアドライバーとしてこのタイヤをどのように感じるのか?フィーリングを伝える機会です。
世界でも有数のハイスピードコースであるFISCOでどのようなパフォーマンスを発揮するのか?大変に興味深いところであると共に、絶対的に欲しい性能を検証するには最適なコースだったので、関係各位にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
まずは、「55S」で走行後に「11S」へ履き替え、どのようにフィーリングが異なるかを体験してみます。今回の「11S」は、「55S」と比較してコンパウンドが軟らかいバージョンなので、路面温度34℃という条件ではクーリングLAPを挟みながらの走行を推奨されました。
走行を開始して感じたことは、前回の筑波同様、全ての面において性能が向上している点を実感出来ること・・・。
後発タイヤなのですから当然なのかも知れませんが、端的に言えば「乗り易い・・・」「走りやすい・・・」「判かりやすい・・・」というもので、「55S」で走り込んだユーザーであればすぐに気が付くような気がします。
①ストレートエンド
制動時の挙動がスリックのフィーリングに近くなり、「55S」に比べ安定感と制動距離の点でブレーキ
ング性能が向上したので、ブレーキングポイントも奥に設定することが可能になりました。
②1コーナー
「55S」より奥でブレーキングしているにもかかわらず、ターンインが容易で、CPまでの減速も抑え
ながらコーナリングすることが可能になったので、コーナー全体の速度が上がり、スリックの感触に近
くなっています。
③Aコーナー
どちらかというと減速ではなく荷重移動のためにブレーキングを行うコーナーですが、曲げる際にフロ
ントタイヤの剛性が増している点を実感し、舵角が減り、挙動も判り易く、通過速度も上がりました。
④100R
FISCOで最も荷重が掛かり続けるため、重いクルマほど辛いコーナーですが、「55S」の不満点の一つ
であった「接地感・剛性感」不足が解消されているため、100Rの恐怖心が減り、スリックを履いてい
る時のような安心感を持って踏むことが出来ました。
⑤ヘアピン
Bコーナーまでのストレート速度が決まる非常に重要なコーナーですが、立ち上がりの際にテールスラ
イドが起こる感じもなく明らかにトラクション方向のグリップが増えたので、ワンテンポ早くアクセル
を踏めるだけでなく、テールスライドを監視する精神的な負担の軽減にもなりました。
⑥Bコーナー
1コーナーと印象が同様なので、ブレーキングポイントが少し奥になりました。
また、スリックのようにフルブレーキングが愉しく行えるようになり、Sタイヤでのブレーキングに対
する印象が変わりました。
⑦13コーナー・ネッツ・最終コーナー
いずれも筑波のように小さいRのコーナーですが、CP付近のグリップが上がっているだけでなく、立ち
上がる際のカントに対して失いやすい易かったグリップも明らかに改善しているので、より踏んで立ち
上がれるようになりました。
そして、プロのタイムではないので参考にもなりませんが、中古の「55S」と新品の「11S」では、路面温度が高い当日においても私のドライビングで約2秒半のアドバンテージが・・・。
タイムが良いということは、「乗り易い・・・」「走りやすい・・・」「判かりやすい・・・」ということの象徴なので、とにかく愉しみながら全開走行が出来ました。
また、今の季節でも「もっと走りたいなぁ・・・」と思える愉しいタイヤだったので、発売後のスポーツ走行が待ち遠しくて仕方ない印象です。
Posted at 2010/06/05 22:36:24 | |
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Tyre | 日記