「11S」のタイヤテストには、車両提供という立場で参加しましたが、今回の筑波テストではタイムスケジュールが予想以上に順調に進んだことで、私にも「11S」を試乗する機会が与えられました。
当日に伝えられ、あまりに突然なことだったので少し戸惑いましたが、このような機会が常にある訳でもないので、テストに支障をきたさない程度で走行してみました。
「11S」の開発がスタートするまでの間、「55S」ユーザーとして感じていた↓の印象を開発者の方に伝えて来ました・・・。
①これまでに履いた様々な銘柄のSタイヤと比較して「55S」の剛性感は高いと思うが、接地感に合わ
せた内圧だとクリップが足りず、グリップに合わせた内圧だと剛性感に乏しい・・・
②スリックのようなスリップアングルが欲しい・・・
①・②の感触も、スリックの良さと愉しさを経験し忘れられずに感じたことですが、Sタイヤはウェット性能のためにグルーブが必要となるので、当然ですがスリックと同じフィーリングにすることは難しいそうです。
しかし、今回の「11S」試乗で感じたことは・・・!?
当然、専門的かつ本格的な評価は山野プロが行うので、アマチュアドライバーの私がシロートとして「11S」をどのように感じるのか? エンジニアに伝える良い機会になりました。
「55S」・「11S」を相互に履いて、同じタイヤ内圧・ガソリン量で5周程度走行し、同じコンディションの中でどのような違いを感じたかというと・・・、
・PITで動き始めた瞬間「んっ?何か剛性感が高い・・・?」
・1コーナーでハードブレーキングを行いながらステアリングを入れて行くと「フロントの接地感が
上がってる・・・」
・1コーナーの立ち上がりで「うぉ~トラクションがすごい掛かるぞ~!」
・1ヘアで「やっぱりフロントの接地感が上がってる!」
・ダンロップ進入でステアリングを入れてからアクセルを戻しブレーキングで向きを変えようとする
と「おぉ~動きが判りやすくて、滑り出しも穏やか・・・」
・80Rでは「何だこれ?弱アンダーからニュートラルに変化して、踏めば踏むほど曲がるぞ!」
・2ヘアでは「やっぱりトラクションがスゴイ・・・これならもっと安心して踏める・・・」
・最終では「何だこれ?めちゃくちゃ安定してるぞ?バネレートを上げたような感じだなぁ・・・
うぉ~立ち上がりでプッシュアンダーが消えた~!」
こんな感触でしたが、総じて言えることは、
・ダンパーセッティングやバネレートの変更を一切行っていないにも関わらず、コーナリング中の安定
感が増し、まるでフレーム強化したような印象・・・。
・接地感が増したことで滑り出しが掴み易く、アンダー・オーバーが出てもその量が少なくなっていま
す。
また、特筆すべきはそのトラクション性能の大幅な向上で、全開にした時の挙動と安心感は、抜群です。
明らかなことは、フルブレーキング時のグリップ感はスリックより若干劣るものの、「55S」より確実に剛性感があり、スリック寄りのフィーリング・・・。
「55S」と比較して、同じSタイヤでここまで印象が変わるとは思いませんでしたので、試乗から降りたときのコメントは、この感動的な出来事に感情的になり「スゴイ!」を連発してしまいました・・・。
開発者の方に伝えていた「55S」の印象をユーザーの声として真摯に受け止めて頂いただけでなく、ユーザーが求める性能を高い次元で造り上げる技術開発力と姿勢には、ただ頭が下がる思いです。
「55S」ユーザーにとっては、間違いなく吉報です!
「55S」ユーザーのための、New「11S」!
ちなみに、タイムアタックのテストではないので、タイヤに合わせたセッティングを行っていない状態でしたが、山野プロのタイムは・・・?
「11S」 1秒5
「55S」 2秒5
筑波で
1秒速く、かつ1秒台で''
連続LAP''しておりました・・・!!
Posted at 2010/02/28 23:27:08 | |
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Tyre | 日記