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2016年09月24日

207のタイヤ選び顛末記② 新車装着ENERGY SAVER まとめ その①

207のタイヤ選び顛末記として、前回①では惜しくもチントゥラートP1が入手できなかった話を書きました。今回は新車OE装着されていたエナジーセイバーについて、5年間使ってみた「まとめ」をしてみようかと。このタイヤの存在が、このブログを始めようと思ったきっかけになった理由の一つであります。

銘柄 MICHELIN ENERGY SAVER S1 (エナジーセイバーS1)
サイズ 195/55R16 87V 
製造国 スペイン
製造年/週 2010年/10週
使用開始 2010年7月
使用期間 2010年7月~2015年12月
使用距離 不明(記録せず 約30,000~35,000kmの範疇)
トレッド残量 スリップサインまで残り1mm前後まで使用
使用車両 2010年型プジョー207 ABA-A75F01 


撮影したのは未使用のスペアタイヤ 確かにS1とあります

S1とは何?
殆どの人はスルーでしょうが、上記の画像を見ていただくと、S1とありますよね。リプレイス用のものにはありません。結論としては、よくわかりませんでした(笑)海外のサイトには確かに Energy Saver S1と検索すると多数ヒットするのですが。だれか知っている方いましたら、ぜひ教えてください。というわけで、S1については今回無視してしまいます。

簡単に言ってEnergy Saver ってどんなタイヤ?

●自己主張のとっても強いタイヤ
●1つ前のEnergy E3Aとは似て非なるタイヤ
●良くも悪くも、あくまでスタンダードタイヤ
●ミシュランらしい味が薄い

具体的に構造は
●サイドウォールが強烈に柔らかい(薄い)
●トレッドが猛烈に硬い

具体的に使用感は
●転がり抵抗が超少ない。輸入タイヤ最良(と思われる)
●驚異的に減らない
●インフォメーション、欲しい情報少なく、いらん情報伝えすぎ
●低速域、乗り心地全く期待薄(中高速域でもしっくりこない)
●直進性ミシュランから抱く期待以下
●唐突に気持ち悪いたわみ、腰砕け(特に新しい間は)
●意外やワインディング得意。横グリップ期待以上
●これも意外やウェット期待以下
●音は路面による変化大(総じて音色高め)

ざっとこんな感じでして、批判的に書きすぎましたか?、これでもオブラートに包んだつもりですが。エナジーセイバー インプレとかで検索して出てくる、プロ/アマ問わずの感想とは異なる部分もありますが、これが私の実感です。経済面(燃費/耐久性)は非常に秀でている一方、快適性やフィーリング面では全く物足りないのです。そう、フィールが良くない、、、ここが一番残念。絶対的なグリップとかではないんですよ、うるさくたっていいんです。感覚的な部分で、僕が好きだった普通のミシュランの心地よさ、味が無くなっている。ちなみに前モデルE3Aは大好きなタイヤでした。(過去所有プジョー307にて使用)

サイドウォールが柔らかいのはミシュランの伝統ですが、207との組み合わせでは乗り心地面に対して殆どプラスに働いていない印象。サスがあまり動かない低速/低入力域をタイヤで吸収して欲しいのですが、トレッド面が硬すぎて路面を弾く感じ。逆に高速時や大きな路面のうねりなどはサスが動くので、タイヤはがちっと受け止めてほしいところですが、サイドが撓み腰砕け。少し調べたところ、柔らかいサイド/硬いトレッドというのは、転がり抵抗の減少=燃費UPに貢献する技術であるようです。


トレッドウェア400はそうそう見かけません

実はエナジーセイバーは207のほか、不本意ながら家人のクルマ2台でも使用しており、クルマによって多少差違はあれど、3台のタイヤの印象は似通っています。

207は名車ではありません
とはいえ、タイヤの印象はクルマの性格に大きく左右されるので、使用車両207後期型の実態を暴かないと、ミシュランに対してフェアではありません(笑)。少し長くなりますが、ここで207について私なりの印象を述べます。

日本でいう207プレミアム、本国でいうところのVTi120というもので、ベーシックなものよりスポーティな硬いサスが付いています。こいつが曲者で、ワインディングと高速度域のみにフォーカスしたようなセッティングで、ネコ足のネの字もありません。あるいは車体の設計不良が原因で(特に取り付け剛性関係)、低速域/低入力時にサスが狙い通り仕事をしていないかもしれません。

良い面を述べると、プジョー伝統のニュートラルステア特性とフラット感は健在です。あまりロール感を伴わず狙った通り向きを変えていく様は、これぞプジョーと膝を打つデキ。あとは、、、走り/乗り味の面で良いところはこんなものでしょうか。

エンジンはBMWと共作の所謂プリンスエンジン、EP6シリーズです。バルブトロニック+ポート噴射仕様で、6000回転付近まで段付き感なくスムーズに回ります。120PSでトルク16kg程と、1.6のNAとしては数値は良いですが、車重1260kgですので力感はありません。特に低回転域でのトルク感の薄さは顕著です。燃費も良くないです。街中でリッター10キロ未満、郊外オンリーでも12キロ程度。

ATですが、あのAL4です。散々その悪癖は言い尽くされているのでここでは述べません。私少し前までは、いいところもあるよと弁護する擁護派でしたが(笑)、最近のアイシンやZFの多段ATのデキを前にしてはね。

フル電動パワステについて。たぶん207がプジョーとしては初のフル電動パワステ採用車だと思います。(307/旧308は電動油圧パワステ) 207前期型ではセンター付近に妙なフリクションがありましたが、207後期型ではそれが無くなりました。ただ、全体的に手ごたえが無くデッドな感じ。センターのすわりが悪く直進の保持が苦手です。

こんな訳で、207の1.6AT車、間違っても名車ではありません。足回り、エンジン、ATの組み合わせがチグハグで、日本で奥さま達が日常使いする範疇では、乗り心地/燃費が悪いだけのクルマです。本国でもMTで乗るクルマですね。それにしても自分が選んだクルマをこれほど卑下する人も珍しいですね(笑)。じゃあ、なんで買ったの?とツッコミのひとつも入れたくなりますよね。


207のセリングポイント、躍動感と上品さのバランスのとれたデザイン 走りの良さを期待させますが

207の悪い部分を増幅させるタイヤ?
この車両にエナジーセイバーを履かせたプジョーの狙いは何なのか。これ以下は全て私の想像ですが、使わなくてはいけないから履かせたという理由が大きいと思います。旧308発売時にOE装着としてエナジーセイバーはデビューしました。当時プジョーと共同開発したと謳われていました。これを207で使わないわけにはいかないですよね。また、207前期型ではパイロットプライマシーがOEタイヤでした。たぶん207の開発基準タイヤはプライマシーでしょう。プライマシーが廃版となり、セイバーを履くしかなかった。こんなところだと思います。でないと、この見事なまでのクルマ/タイヤのミスマッチ感の説明がつきません。現に最近の208、2008などは207と同じプラットフォームながら、上手くセイバーを履きこなしています。セイバーありきで開発したんだと思います。

いやーっ、ネガティブなことをこれだけ書くのは疲れます。。。ただ、事実は事実。この残酷な現状を踏まえ、タイヤを変えることのみで、どれだけ改善するかが醍醐味であり、このブログの使命であります(笑)。

最後になって大変恐縮ですが、207、エナジーセイバーを気に入っているオーナーさんも多数いらっしゃることは承知しております。その方々には気分を害される内容かと存じます。申し訳ありません。私の中のプジョー、ミシュランを愛する心が、どうしても書かずにはいられなくなった気持ちをお察しいただけたら幸いです。

次の まとめ その② では、くどいですが、さらにセイバーと207というクルマについて掘り下げます。もう少しポジティブな内容にしたいですね。

それでは今日はこの辺で。
ブログ一覧 | タイヤ | クルマ
Posted at 2016/09/24 16:04:11

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この記事へのコメント

2017年6月9日 22:46
コメント失礼します。
ミシュランのS1刻印には2とおりの意味があります。

1つめはプジョー規格タイヤを表します。
「Reifen für Peugeot S1」などで検索してみてください。
2つめはアウディとメルセデス規格にプラスS1刻印が入ると「Low Emission」を意味します。
低転がり抵抗、耐磨耗性へ割り振ったチューニングが施されていると推断します。

過去記事なので既に解決されているかも知れませんが、ご参考までに。
コメントへの返答
2017年6月9日 23:17
ぺぷとろんHさん、貴重な情報、本当にありがとうございます。

早速検索してみました。ドイツ語系サイトが多く詳細わかりませんでしたが、セイバー以外にも、ハンコックやトーヨーにもS1規格のものがある様です。後でじっくり調べてみます。

やはり多少なりとも通常版とは違うチューンがなされているんですね。一時期ウチでは3台がセイバーを履いたのですが、特にこのS1刻印のモノが日常使いに困る程の乗り心地の悪さで、辟易しておりました。

ご教示頂き感謝です。非常に勉強になりました。改めまして御礼申し上げます。

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「90年代、グランジの嵐を乗り越えた、Tyketto 笑っちゃうくらい王道のハードロックの傑作曲、Forever Young 2017年の名演を、荒波に、一人で立ち向かう君へ…
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