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2018年03月24日 イイね!

試乗インプレ番外編 跳ね馬V8の2気筒落としたヤツですよ~

試乗インプレ番外編 跳ね馬V8の2気筒落としたヤツですよ~

今回は試乗記番外編。話題のあのクルマをドライブしました! もっぱらBセグCセグの廉価グレード専門の私ですので、こんなスゲークルマは、比較対象できる経験値を持ち合わせていません。冷やかしインプレだと思ってくださいませ。








最初に、本編に行く前に、こんなクルマも展示されていましたので見てください。

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4Cです! コレ、本当にカーボンの塊ですね。サイドシルの厚みは笑えるレベル。小柄な私でも乗り込むのは至難の業です。8Cの時は、フェラーリ資産を有効活用して程度に思っていましたが、この4Cを無理やり作って発売したあたりから、今までのアルファとは違う何かを漂わせてはいました。そして今回試乗したこのクルマでそれは確信になりました。「アルファは本気」です! そしてそのクルマとは、、、


Alfa Romeo GIULIA QUADRIFOGLIO 


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細かな説明はいらないですよね。待望のFRアルファ、ジュリアのトップグレード、クアドリフォリオ!(ちなみに1,100万円オーバーだそうです) 先ずは外装から見てみましょう。全体的には、BMWの影響下にあるプロポーションな感じも受けますが、ディティールは非常に艶かしく官能的で、「OH アルファッ ロメェーオゥ!」と変なイタリア風発音で声をあげたくなるエロカッコよさ(笑) 今までの、仕上げが粗かったり、作り付けがヤワですぐ取れてしまうといったB級風情とは違い、スキがありません。早速乗ってみましょうか!


えっ、ジェントルなまま、猛烈な領域に、、、


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タイトなコクピットですが、すべての設えが文句なく、ほぼ完ぺきなドラポジがとれました。座ってみると大きい感じはしませんね。シートも自分の型をとったようにしっくりきます。走行モードですが、エコモード、操舵とボディの動きのズレが気になります。ノーマルは焦点八割がた合う感じ。そしてダイナミック、興奮気味のテンションではこれ一択な気がします。エンジン、ステア、ダンピング、それぞれの焦点が一気に合って、クルマがググッと凝縮する感じ。


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アルファ完全オリジナルを謳うが、諸々の情報からも、跳ね馬印のV8から2気筒カットした代物として信じて疑わないV6ターボ! 一瞬でしたが、そのバリトンヴォイスが唸りをあげ、どこかへ連れ去られそうに(笑) アブナイところでした、、、


アクセルを踏み込むと、一息のタメも無く、突然猛烈な速度域に到達。さらに、その先がはるか遠くまで続く感覚が伝わり、空恐ろしくなります。流石に500馬力は伊達じゃない。人生初の500馬力オーバー体験でアドレナリン過剰分泌! しかしクルマは全く粗野なそぶりは見せず、速度が上がるほど落ち着き払っていく、、、 トップアスリートが持つ洗練された凄みっていえば分かりますか?


 足回りも硬いという表現は違いますね。上手い言葉が見つかりません。しいて言えば、超猫足? チーター足(笑)。タイヤが路面を執拗に捉え続け、グリップ、駆動力を漏らさずアスファルトへ叩きつけます! 鮮烈な加速もすぐに前の車が迫りブレーキング。そのブレーキは超絶リニアでどんな速度からも止まれそうな自信を持ちます。対向ピストンのグワーッという音が只者でないオーラを放ちます。


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至る所にカーボンが! ボンネットフードも当然のようにカーボンですが、運転席からもカーボン模様がちらっと見えるニクい演出もイタリア仕立て


そして最も素晴らしかったのがハンドリング。FR車の挙動と言えばそれまでですが、本当にストレス無く、雑味が無い。クイックですが、こちらの操作通り、いかようにも追従してくれるので、試乗程度の速度域では、アンダー、オーバーといった挙動はみられず、終始ニュートラルステア。このサイズのセダンがこんなに思い通りに動くのには、ちょっとショックを覚えました。BMWなどを乗られている方はこんなものかなと思われるかもしれませんが、人間が機械に合わせる感覚が無いので、痛快至極、あっという間にディーラーの駐車場に着いてしまい、後ろ髪引かれまくってクルマを降りました。 


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タイヤは、Pゼロ コルサ!! いつもは細かいスペック書きますが、今回はイイでしょう(笑) 35扁平の極悪サイズですが、望外に乗り心地良く、ワンダリング一切無し ホイールとキャリパーのクリアランスも極悪レベル(笑)


醸し出す上質感、本物感


以前から、最近のスーパースポーツ/スーパーセダンの乗り心地は、フツーの車より安楽だと聞いてはいましたが、本当でした。全然セグメント違いで恐縮ですが、先日試乗したメガーヌGTよりは、よほど快適でした。サスは減衰力、ばねレートとも相当高めなのでしょうが、微小域から有効なダンピングを発揮している印象。これだけ硬めのサスが動くのは、剛性感でなく、本当にボディ剛性が高いのでしょう。また、全ての挙動、フィールに統一感があり、癇に障るようなクセがありませんでした。そんなところからも上質な物、高級なものに乗っているんだという実感がヒシヒシ伝わってきました。見かけ倒しではない、本物の凄み。いやー、これを買うことが出来る人は幸せですね~ とにかくアルファ、やってくれましたね! 最後になりましたが、ご厚意で試乗させていただいた、㈱タカサワ アルファロメオ松本の方々に感謝感謝。これなら売れますよ! どんどん売ってくださいませ。

Posted at 2018/03/24 22:55:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2018年03月02日 イイね!

新規導入 SUZUKI SWIFT その① 

新規導入 SUZUKI SWIFT その① 

昨年の11月に営業車がスイフトに変わりました。マイレッジも8000キロに届きました。見極めようとじっくり走ってみましたが、自分的にも新車感が薄れてきましたので(笑)、そろそろインプレ書いてみます。





導入の経緯


昨年の11月に営業車のプロボックスがリース満了、20万キロ弱走行しご退役の為、その前から後継探しをしていました。プロボックスは2台乗継ぎ、最初は荷室に荷物を満載して仕事に使っていましたが、徐々にそういったことは減り、次もプロボックスにしたのは、主にドライバビリティの良さによるものでした。そのあたりの経緯はココを参照いただきたいですが、今回は敢えてライトバンに拘る必要もないので、大よその予算内で、数車種をピックアップし検討しました。その車種は以下に。


○新プロボックス ○AD150 ○カローラフィールダー ○スイフト ○デミオ ○ヴィッツ ○フィット


譲れない条件としては6エアバッグ。ESPは義務付けになったのでこれは良し。エマージェンシーブレーキはできれば欲しい。エアバッグの段階で、プロボとADは選外。みん友のsusp2さんにも相談し、カローラフィールダーを進められ、これに決めようと思ったのですが、予算的にちょっと厳しく、会社からも、プロボックスじゃダメなの?と。次の候補はデミオでしたが、取引先にマツダ系無く断念(うちの会社は車業界とも取引多く、付き合いがあるところから購入するお約束) 三番手はスイフトですが、セイフティパッケージを付けたXLグレードなら予算OKということで、スイフトに決定。ちなみにヴィッツ、フィットは会社にも数台ずつ営業車ありますが、乗ってみると個人的に我慢ならない部分多く、スイフトを覆すまでには至らず。ともかく、営業車を自分でチョイスできるのは、うちの会社の数少ない良いところですね(笑) 感謝感謝。


そんな訳で、スイフトXLがやってまいりました。それから早3か月、週5日乗っていますので色々わかってきました。どんな感じで書けばよいのやら。いつも回りくどいので、今回は最初に核心を(笑)

アジリティ満点だが、直進に気を遣うクルマ

8000キロ走らせて、真っ先にくる印象はコレです。その理由については次回その②に詳しく書きますが、良くも悪くも、割り切る部分と拘る部分が明確で、作り手の意図は十二分に感じ取れるものです。そんな意味では従来の日本車とは大きく異なり、比較対象は欧州車にしたくなるクルマです。日本車だから、金額安いからというエクスキューズは一切忘れて、世界中のBセグやデキの良いAセグ車と比較すると、うーん、トップではないね、、、という印象です。記憶の中のスイフト前モデルと比べても、正直悪化している部分もある気がします。という訳で、影響力ゼロの個人ブログだからこそ書ける、現行スイフトの赤裸々な(笑)インプレを何回かに分けて書いてみます。今回はデザインと安全装備を中心にお届けします。いつものように長いですがお付き合いください。


嘘かと思うような車重


話がスムーズに進むように以下にスペック記します。


スズキ スイフト XL(2WD/CVT)

サイズ:全長3840x全幅1695x全高1500mm
重量:890kg
ホイールベース:2450mm
エンジン:K12C 1.24L DOHC 吸排気VVT デュアルジェット
出力:91ps/6000rpm
トルク:12.0kg/4400rpm
変速機:ジヤトコ製 副変速機付CVT(疑似7速ステップ パドルシフト付)
タイヤ:ブリヂストン エコピアEP150 185/55R16 83V


センセーショナルなアンダー900キロも含め、クルマの成り立ちをざっとおさらいです。外寸ですが、横幅が日本仕様とその他では異なります。日本仕様は1695ミリで5ナンバー枠。海外仕様は1735ミリで、左右で20ミリずつ大きい。それでも現在のBセグメント内では小さい方ですね。プラットフォームは、スズキがハーテクトと呼ぶもので、バレーノなどと共通。徹底した軽量化が図られています。エンジン/トランスミッションは組み合わせが多岐にわたり、ターボ、ハイブリッド2種、NA。これにCVT、6AT、シングルクラッチの5AGS、そしてMTが存在するという、何でもあり(笑)の品揃えです。私のクルマはCVTに1.2のNAを組み合わせるXLグレードです。タイヤは185/55R16という、ひと昔前のスイスポのサイズです。それにしても車重が軽いですね。私のXLは890kgです。重めの軽自動車並みですね。パワーウェイトレシオもNAなのに9.78と優秀です。加速性能には間違いなくプラスでしょうが、軽すぎるが故のデメリットがありそうですよね。


デザイン言語はEU語


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最初はデザイン関係です。まずエクステリア、昨今のプレスラインを多用した煩めのデザインではなく、筋肉が隆起するような抑揚が効いた肉感的なボディワーク。特にショルダーラインは日本車のBセグでは中々見られない豊かな表情。それを損なわないために、リアドアハンドルをCピラーに移設する手法は最近の常套手段。今回は3ドア仕様が廃止ですので、そのあたりの配慮もありそうです。ブラックアウトされたAピラーに後ろ下がりのルーフラインはスイフトのデザイン記号ですね。全体的にクリーンで、明らかに欧州指向のスタイリング。欧州生まれの欧州育ち。日本のしょうゆ臭さは皆無。フィット、ヴィッツなどとは全く異なるベクトルです。ただ、ディテールを見ていくと既視感、既視感、どこかで見たような、、、


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次はインテリア、インパネ周りはこんな印象。特に奇をてらったトリッキーな要素は無く、フツーにカッコよいデザイン。私のクルマはナビ無しですが、ナビを付けた場合は位置がちょっと低いかなという感じ。使われている素材はハードプラスチックで、ソフトパッドは一切なし。ステアリングはレザーです。しかし、初めて見る気がしないというか、、、えーと、メーターフードは、あの車にそっくりじゃない? モヤモヤしてきます。。。


色々言いたくなる内外装デザイン


そんな訳で、ここからは厳しくいきます。皆さんはお判りでしょうが、改めて以下の画像を見て頂きますか。


リアビュー

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スイフト


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VWポロ


フロントグリル

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スイフト


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マセラティ グランツーリズモ


インパネ回り

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スイフト


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アルファジュリエッタ


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アルファミト


リアドアグリップ

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スイフト


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ルノークリオ(このデザインはアルファ156あたりがオリジナルか)


上記を見比べていただければ多くを語らずともお判りでしょう。正直、こういう事をしていると、ハナから勝負放棄といいますか、世界からナメられますよ、スズキさん。一言で言うと、従来のスイフトのデザインアイデンティティに、世界の良さげなデザインテイストを、パクパクつまみ食いして合体させた代物。勿論、他車のデザインの影響を受けないことなんてできないし、良いものは参考として消化して取り入れるのは許される範囲だと思いますが、こんなわかりやすい引用は、欧州車を知らない日本人は騙せても、大半を海外で売るわけで…理解に苦しみます。先先代、先代と、多少他車からのデザイン引用あるも、概ねオリジナリティある独自の世界観が表現できていただけに残念です。


カラバリ豊富 赤は特に出色です!


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この、バーニングレッドパールメタリック 実車はとびきり良い発色で、グラマラスなボディを引き立てます


あまりに直球過ぎましたでしょうか、お詫びに多少フォローしますが(笑)、スタイリストは決してセンスの無い人たちだとは思いません。欧州車好きには大好物の要素満載(笑)で、クルマを降りた後、つい眺めてしまいます。全体のプロポーションが良く、特に1700オーバーの海外仕様は、タイヤの踏ん張り感も増して素直にカッコよいと思えるデキ。トータルでは、細部はパクりでも(笑)、スイフトに見えるんですから大したものです。ボディカラーも無彩色ばかりでなく、赤、青、金!、茶、など8色を用意。赤のバーニングレッドパールメタリックなんか、マツダの赤を意識したのではないと思いますが、それに負けず劣らずの艶かしい発色で、これを纏ったRSグレードなぞ、ハッと息を呑む美しさ! まあ、私がいくら力んだところで、全くの素人の妄言ですし、デザインについては言い出せばキリが無いので一旦終了にして次に行きます。

安全装備満載?


最初に書いたように、スイフトに決めた大きな理由が安全装備でした。(ただし、セイフティパッケージ装着車に限る)以下に各安全装備(特にADAS系)とその印象を述べます。


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フロントグリルのナンバーのちょっと上にあるACC用ミリ波レーダー 塩カルまみれです。。。


ACC(アダプティブクルーズコントロール) 

全車速対応ではなく、40キロ~115キロ(メーター読み)くらいまでの対応です。ミリ波レーダー方式。多くの日本車同様、ステアリングの右側に設定スイッチがあり、車間距離も3段階に設定できます。設定速度についは色んな意見の方がいるでしょうが、私としては、スムーズな追い越しの為にもメーター読み130キロくらいまでは設定できるようにしてほしいところ。車間距離設定も最短にしても割り込んでくるクルマが稀にあり、もう少し詰められたらと思うのですが、これもメーカーとしては難しいところでしょうね。先行車の認識は安定していて、追いついたり、割り込み車を認識しての減速もスムーズで見事。ただ、先行車が居なくなり、設定速度までの再加速のレスポンスはイマイチ。完全停止まで対応しないので、一般道では面倒で使えませんが、高速移動が多い私としては非常にありがたい装備です。


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エマージェンシーブレーキは単眼カメラ+レーザーレーダー方式 


エマージェンシーブレーキ

スズキは、日立オートモーティブ製のステレオカメラ式を持っていましたが、スイフトには単眼+レーザーレーダー方式に切り替えました。このサプライヤーは独コンチネンタル系だそうで、基本はトヨタのセイフティセンスCと同じとのこと。後で書くトランスミッション同様、トヨタと提携したことによる、サプライヤーの変更というのが大きい理由でしょうね。歩行者検知機能も備えるもの。衝突予防警告機能がありますが、この警報音が大きいし、そこで鳴らなくてもという場面で鳴り響くのでちょっと興ざめですが、いざというときには非常に頼るになる装備ですので、ここはグッと堪えて(笑)、カットオフするのは止めています。


車線逸脱警報

道路の白線、黄線を読み取っていると思われますが、ステアリングに対するアシスト制御は無く、警報音のみ。コイツがこれまた嫌な音で音量も調整できず。ウィンカーを出さず、ラインを跨ぐと鳴り響きます。高速道路ならばまだしも、一般道ではうるさすぎるし、逆にびっくりして集中を削がれます。時速60キロ以上で作動ということで、一般道では作動しないよ。なんてさらっと言う人もいるでしょうが、、、(苦笑)


あとは、先行者発進お知らせ機能は数度お世話になりましたが便利です。誤発進抑制機能、自動ブレーキは作動させたことが無いので、実際の動作状況はわかりません。オートハイビームも試していません。


上記安全装備は、サイド/カーテンエアバッグなどと合わせ、大半のグレードでセイフティパッケージというオプション設定になっています。XGグレードでは選択すらできません。(追加でXGリミテッドが登場し選べるようになりましたが) 特にスイフトのようなベーシックカーこそ標準化すべきだと思います。


今回はデザイン、安全装備中心にまとめてみました。個人的には、デザインは前モデルの方が好感が持てます。安全装備についても、オプション選択しないと満足な装備が得られないのはいただけない。売れ行き芳しくないとはいえ、新型スイフトをチラホラ見かけますが、セイフティパッケージ非装着の車両が多いです。私的にはこのオプションが付かないスイフトなど、選ぶに値しないクルマだと思うのですが。メーカーもメーカーですが、ユーザーの意識レベルの低さには正直げんなりします。一度でも大きな交通事故を経験、目撃すれば、こういう選択にはならないでしょうが、自分は事故に合わないと思っているのでしょうか。そんな考えの人ほど危険です。特に言いたいのは、営業車をコストだけで選んでいる会社、経理/総務担当者が多いですが、あなたたちの選択が、従業員、ドライバー、そして市民の命をより危険にさらしているという事実をしかと認識していただきたい。営業車ほど安全装備に気を配るべきだと声を大にしてこの回を締めたいと思います。


つぎのその②では、走行インプレや燃費、使い勝手などを書くつもりです。


Posted at 2018/03/02 19:32:42 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2018年02月01日 イイね!

ほんのつまみ食いインプレ Renault MEGANE Sport Tourer GT w/ContiSportContact5 後編(走行編)

ほんのつまみ食いインプレ Renault MEGANE Sport Tourer GT w/ContiSportContact5 後編(走行編)


先の前編では、試乗に行ったのに、デザインのインプレになってしまいました。主観たっぷりのデザイン論ばかりで、もう少し使い勝手とか、機能面を取り上げれば良かったのですがね。今回は後編として、メガーヌ スポーツツアラーGTの試乗インプレです。


その前に、詳しい方には不要でしょうが、メガーヌ?という方の為にスペックを記しておきます。

サイズ:全長4635x全幅1815x全高1450mm
重量:1430kg
ホイールベース:2710mm
エンジン:M5M 1.6L DOHC ターボ
出力:205ps/6000rpm
トルク:28.6kg/2400rpm
変速機:ゲトラグ製 湿式7EDC(DCT)
タイヤ:コンチネンタル コンチスポーツコンタクト5 225/40R18 92Y

プラットフォームはルノー/日産のCMF-C/D。キャシュカイやエクストレイル、カジャーと同じです。ホイールベースがハッチバックより40ミリ延長されています。ちょっとADAS系述べておきます。ACCが付いていません。エマージェンシーブレーキは歩行者検知しないタイプ。この2点は正直言って何とかして欲しい。ACCは欧州仕様では搭載されているモデルもあるようです。4コントロールはニュートラルモードで60キロまでが逆位相で2.7度、それ以上は同位相で1度、リアが操舵します。

最初は友人がハンドルを握りましたので、助手席に乗ります。流石にハードなサスだよな~と身構えますが、お店を出て数十メートル、駐車場から道路に出るまでの段差をいくつか乗り越えるたびに、ガツンときそうなところでガツンときません。車体も全くミシミシ、ビシビシしません(笑) これは期待できますね。案の定、一般道に出てもフラット且つ嫌なハーシュネス少ないです。着座位置は低いので、助手席でもかなりのスポーティ感が。とにかく乗り味がすっきり雑味が無い。ゴム系で振動、衝撃を誤魔化すような遠い隔絶したものではなく、強固な骨格だという印象と、サスが、ダンパーが、きちんと仕事をしているだけのシンプルな動きが伝わるのみ。今までの試乗したルノー車とは違いますね。以前はRS系でも、ボディも一体でいなすというか、もう少し良い意味ですが曖昧さがありました。


さて、いよいよ私の運転の番です。興奮を抑えながらざっと見ると、タイヤはコンチCSC5の18インチ。それでこの快適性は流石ダネと軽口を叩きながら、運転席のバケットシートをちょっと前目に。ハンドルを引き寄せて、何気に戦闘態勢です(笑) 調整幅はたっぷりありますので、多くの人がベターな運転姿勢をとれる筈です。ドライブモードはとりあえずニュートラル(ノーマル)とします。漸く出発。アクセルひと踏み、スロットルは早開き感なくジェントルに走り出せます。普通に流すぶんには穏やかに交通の流れに合わせられます。でもーっ、そこは200馬力ターボにゲトラグの7速DCT、アクセルの踏みしろ通りに速度が付いてきます。トルクの付きが良いという使い古された表現がトンピシャ。変速ショックは一切ない。想像の範疇にはありますが充分に速いです。


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コンチネンタルスポーツコンタクト5 225/40R18 2017年23週製造 ルーマニア製 コンフォート性十分でノイズも少な目 4コントロールにてアジリティ高過ぎ、グリップ感わかりませんでした(笑)

そして4コントロール。コレは効いています。ステアの操作量が明らかに少ない。一般道の試乗ですので多くが逆位相の領域。好みを言えば、荷重を前輪にグッとかけてロール姿勢をつくりながら、ハンドルももっとクルクル回したいのですが、想定の半分も切ると充分に向きを変えるので、ロールなどさせずともフラットにコーナーをやり過ごす、ちょっとプジョーっぽい挙動。この試乗中は上手く馴染めずぎこちないコーナーワークとなりました。正直私にはアジャイルすぎます。コレ、屈曲なワインディングならハマると思います! 次はスポーツモードに入れペースアップ、同位相を試します。すると大袈裟に言うと四輪ドリフトしたようにコーナーを横に移動する感覚‼︎ コレは慣れると気持ちいいですね〜 滑るように走れます。それにしても、乗っている間はワゴンボディであることをすっかり忘れます。回頭性が良いことが体感的にもわかってしまう代物ですね~

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最近のごく標準的なステアリング フラットボトムは嫌いだが、持ち替えなくてもことは足りる、キレッキレのハンドリングの為、気にならず


この7速DCT、湿式で滑らか、普通に乗ればトルコンATの雰囲気ですが、スポーツモードで変速を機械任せにすれば、異様に低いギアをキープするセッティングです。目を三角にしてギンギンにアタックするには良いのでしょうが、ちょっと極端なので、今回はパドルにて手動変速させるとしっくりきました。このパドルは従来のルーテシアRSと同形(色は黒)、コラム固定式でハンドルと供回りしないので使いやすいです。

ワインディングを飛ばし終え、コンフォートモードでお店まで帰りました。コンフォートなら平和で十二分に普段使いにできる範疇です。静粛性も最近のCセグの標準的なもので静かです。Aピラーはちょいと寝過ぎで見づらい。駐車の際は小回り効きますね。今思い出せる印象はそんなところでしょうか。荷室のサイズ、使い勝手のチェックを忘れました。後席に座ってみるのも忘れました。。。


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正面気味から見ると、案外目が優しくおとぼけ顔に見えます クセのあるLEDデイライトも見慣れると許せてきます(笑)

という訳で、駆け足の試乗でした。まとめると、4コントロールは体感できる効き方。クルマとしての完成度は高く、ゴルフ、308と十分渡り合える雰囲気。従来のルノーとは異なる走りの方向性。タイヤはCSC5でとても良い。シートのデキも逸品系。こんな感じです。

最後に主観的な感想。悪いクルマでは無いです。限界も高そうです。しかし一般道をそれなりに頑張って気持ちよく走る範囲では、自分で操作している感覚薄く、クルマがやってくれる感じ。従来のルノー車の美点、スポーツモデルでも気持ち良いナチュラルなロール感や素直なハンドリングは少し失われた感じ。人工的なデジタル風味です。私が調べた範囲ではダンパーもHCCなのか違うのかわかりませんでしたが、同じエンジンを積むルーテシアRSの乗り味、ハンドリングの方が好みでした。まあ、短時間の試乗ですので次乗ったら違うかも(笑) いずれにしても354万円では買えません。。。あっ、GTラインのスポーツツアラー、入れてくれませんか~ それなら考えますよ~

Posted at 2018/02/01 14:39:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2018年01月27日 イイね!

ほんのつまみ食いインプレ Renault MEGANE Sport Tourer GT w/ContiSportContact5 前篇(内外装)

ほんのつまみ食いインプレ Renault MEGANE Sport Tourer GT w/ContiSportContact5 前篇(内外装)


2018年、これが最初のブログ投稿です。相変わらずの筆不精でイカンですね。そして出不精でもある私を、友人が試乗に誘ってくれました。ありがとう。向かった先は、207でもお世話になっている、㈱タカサワさんの運営店舗、「ルノー信州松本」です。私たちがクルマを降りるなり、気さくな感じの営業さんが出迎えてくださいました~


乗ったクルマは、、、

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ルノー メガーヌ スポーツツアラーGT


今回導入された4代目メガーヌ、ルノージャポンのニッチ作戦によって、まずはGTグレードをもってきました。5ドアハッチとスポーツツアラーと称するワゴンボディ。エンジンは1.6ターボで基本ルーテシアRSと同じもの。GTライングレードも同時に導入されましたが、こちらはハッチバックのみでワゴンはありません。

今回用意されていた試乗車はワゴンボディのGTということで、話題の4コントロール搭載車じゃありませんか! ルノスポが手掛ける4WSの切れ味はいかなるものか、味わってまいりました。詳細なスペックはメーカーサイトを参照頂くとして、先ずは内外装の印象から。

ちょっと煩めのフロントマスク


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これは展示してあったハッチバックのGT

エクステリアでは、先ずこのフロントマスクに触れない訳にはいきません。要素が多く、煩雑で下品になりそうなところを、ライトユニットのデザインを上下でリピートさせたり、センターに巨大なロサンジュを鎮座させて、ライト回りだけが悪目立ちしないようにバランスさせている感じでしょうか。

ルケモン時代の、アバンギャルド極まる着想ながらデザインの黄金比は崩さない天才肌のスタイリングとは違う、時代のトレンドを適度にフォローした一般ウケは良さそうなデザインで、ラギッド感漂わすちょっと粗野で整い過ぎないフロントマスクはその典型でしょうか。しかし、例えばプジョーは既に一世代前(207、308T7、RCZ初期)にアグレッシブなフロントマスクを採用していたし、キーンルックや巨大なスピンドルグリルを擁する近年のトヨタ/レクサスデザインも狙いは近く、既視感と言うか今更ルノーがといった感じで、些か新鮮味に欠ける気が。

スタイリッシュなサイドビュー

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サイドビュー補足 下の308SWと比べると、上のメガーヌの方が、より「キャブバック」、リア重心なデザインだが、ハッチバックよりWBを伸ばすなどの基本的な仕立ては共通している


ワザとオーバーデコラティブ気味にしたフロントマスクを除けば、全体の印象は端正なプロポーションを繊細なディティールが包んでいるといった趣。長めにとられたフロントオーバーハング、寝かされたAピラー、リアオーバーハングの重さを感じさせないように、様々なデザインテクニックを駆使して仕上げられたリアセクションなど、全体に伸びやかでバランス良く、特にサイドビューは秀逸に思います。


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クォーターピラーをブラックアウトさせて、クロームモールをキックアップさせる手法は、ジャガーXJ譲り



魅力的なリアフェンダーラインは外装のハイライト

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サイズ以上にワイドでグラマラスに見えるリアセクション クリオのデザインをさらに発展させた雰囲気 


また、ハッチバックでもスポーツツアラーでも、リアフェンダーの面構成は秀逸で、豊かで肉感的なヒップラインを描きながらも、マッシブ過ぎない上品さを持ち合わせている。それに続くリアのライトユニットは一瞬リンカーンを想起させるデザインですね。


エクステリア全体の印象は、ベストセラーなBセグたるクリオ(ルーテシア)の拡大版に留まらず、前後左右のサイズの余裕を、より官能的でリッチな方向に充てた意欲的なデザインだと捉えました。ゴルフや308よりも実用車離れした、ある種のスペシャリティ感漂うデザインに仕上がっていると思います。


心が動かないインテリア

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インパネは、まとまりはあるが特に印象に残らず 品質感もVWには及ばず。


さて、一方インテリアに目を向けると、外装とは対照的な佇まいが。各レイアウト、機能的には問題なく、あるべき所にあるべきものがといった風。シンプルで悪くは無いのですが、細かく見ていくと、高級な素材を使っていないのはこのクラスではしょうがないとしても、質感良く見せようという工夫はあまり見受けられず。各所に配されたLEDイルミネーションが、ドライブモードが変わると変色する演出は子供っぽく、助手席前のダッシュに貼り付けられたブルーのガーニッシュも、とりあえず付けてみた感じで…ちなみにデザイナーは日本人の女性らしい。立体的では無く2D的な造形もそういえば日本車っぽい。個人的な好みでは前モデルの内装の方が魅力的な造形に映ります。


追記:そういえば前のモデルのRSトロフィの内装の写真がありましたので貼っておきます。

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ナビやインフォテイメント系は無頓着(笑)でしたが、樹脂の質感も上々でした。。。

日本仕様も是非大きなディスプレイを

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こちら日本仕様のセンターディスプレイ 画面小さいです、、、


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こちらは欧州の上級グレードバージョン 画面サイズは倍ですね


また、何でそうなったかは不明ですが、インフォメーションディスプレイと言うかナビ画面が、欧州仕様と日本仕様では異なります。日本仕様は画面が小さく、一昔前のボルボのフローティングセンタースタックの様な印象。欧州仕様は今風の縦にワイドなつくりで、見やすく触りやすい雰囲気。このワイド画面仕様は全グレード共通ではなく、上級グレード用らしいですが、できれば日本にも導入してほしかったですね。

ココがルノースポール‼︎

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表皮はアルカンターラ? 快適性もそこそこ確保しながら、優れたホールド感でやる気にさせるシート

ネガティブな感想ばかりの内装ですが、シートはさすがにルノーというか、ルノスポ仕立てに偽り無しの逸品。見ての通り本格的なスポーツシートですが、大柄なつくりなので窮屈な感じは無い。着座姿勢のスイートスポットは案外広く、適当に座っても何とかしてくれる懐の深いシートといった感じ。当然ながら入念に位置を合わせれば、かなりの一体感で、否が応でもヤル気が漲ります(笑)

さて、それでは内外装のまとめです。ヴァンデンアッカー体制になって、クリオも成功して自信を持ったのでしょう。以前のルノーテイストは殆ど薄れ、フツーにカッコよいエクステリアに、無国籍テイストであまりエモーショナルではないインテリアの組み合わせとなりました。そんな中にあって、異彩を放ちながら堂々鎮座するバケットシートの作りや座り心地には、確かにルノースポールの息遣いが聞こえてはいます。果たして肝心の走りはどうなのでしょうか。ちょっと心配になりながら試乗コースに向かいました。


長くなりましたので今回はここまで。走った印象は、つづき、後編をご覧ください。 近々アップ予定です~

Posted at 2018/01/27 23:35:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2017年11月21日 イイね!

ほんのつまみ食いインプレ VW Touran W/Cinturato P7

ほんのつまみ食いインプレ VW Touran W/Cinturato P7又々家人が代車にて興味深いクルマを借りてきたので、本当にチョイ乗りで恐縮ですがインプレしてみます。タイヤもGOODな銘柄を履いていました。いつものBセグCセグのハッチと同じ調子ではつまらないので、使い勝手なども取り上げてみました。果たしてそのクルマとは、、、




VW Touran TSI Comfortline フォルクスワーゲン トゥーラン TSI コンフォートライン

ご存知、ワーゲンのミニバンです。日本ではゴルフ・トゥーランと呼ばせていますが、車種別の台数稼ぎの為でしょうか。違和感があるのでここではゴルフは付けません。簡単にスペックなどを以下に。

ボディサイズ 全長4535mmx全幅1830mmx全高1660mm
ホイールベース 2785mm
車重 1560kg
エンジン 1.4L 直4DOHC TSI 150ps/5000-6000rpm 25.5kgm/1500-3500rpm
トランスミッション 7段DCT(Luk社製 7速乾式DSG)
タイヤ 205/60R16 96V ピレリ チントゥラートP7
 


コンフォートラインなので穏やかなタイヤサイズですね。白のボディカラーにグレーの内装。まるで営業車のようです。。。

今回は7人乗りMPVということで、最初に使い勝手/ユーティリティを。後にタイヤ、ロードインプレッションという順に書いてみます。

家族が「正しく移動する」手段としての模範解答

それでは車内を見ていきますね。

2列目

運転席を小柄な私(167cm)に合わせると、2列目には広大なニースペースが(笑)


2列目のジュニアシートをポップアップさせたところ。座面のサイドサポートも立ち上がり、簡易シートのレベルではない立派なものに。

最初は2列目です。3席独立でスライドもします。小柄な私基準ですが、ニースペースは余裕ありますね。シートサイズも必要十分。シートバックは立ち気味というか、正しい姿勢で座れば結果的に疲れないよ、と言わんばかりのつくり。特筆すべきは、左右2席、座面がポップアップして、ジュニアシートに変形!します。その際はヘッドレストを差し替えるので多少面倒ではありますが。

3列目


は3列目全体像(片側は倒してあります) 下は3列面シートのISOFIXアンカー

3列目のシートはこのクラスの標準的なエマージェンシー用レベル。倒せばフラットな荷室になるため、どうしても膝を抱えるような着座姿勢で、大人の長時間の乗車は厳しいもの。短距離の移動用と割り切るべきでしょう。しかしこの席にもISOFIXアンカー及び、シート裏にはテザーアンカーも装備されているので、ここにチャイルドシートを装着すればスペースを有効に活用できるかも。

荷室


荷室は3列目を使えば、Aセグメントクラス程度しかありません。シートを倒せばちょっとしたステーションワゴン並みの面積。上にも空間が広がるので、大物の収納も可能です。

フロントシート


フロントシートは手動ですが、ランバーサポートも備わる立派なもの。VW各車のシート同様、後傾角がしっかりとられたつくり。座面長も十分。以前のようにたっぷりの餡子という感じではないが、正しい設計の骨格の上に、正しく座らせ、微塵もズラさせないという思想。まあ、欧州基準なので、窮屈さはありません。

インパネ


インパネはこんな感じで最近のVW車同様の端正なもの。以前のブログでも指摘しましたが、ナビの位置が低すぎます。今後改善されていくでしょうが。やはりこのクラスのVW車はあからさまな高級感の演出はありません。最近のプジョーあたりと比べると、ビジネスライクに過ぎるきらいがありますね。この辺りは好みの問題ですが。

さて、長くなりましたのでここまでのまとめです。安全に、体にできるだけ負担がかからず、速やかに移動する手段として、それ以外のことには目もくれず、ブレずに開発に勤しむとこうなります(笑) 他の追随を許さないストイックさ。パッシブセイフティ/アクティブセイフティも充実しており、まさに実用的ファミリーカーの鑑ですね! ワクワク感は限りなくゼロに近いですが。。。


良いタイヤを履いていますね~


精悍なツイン5スポークにCinturato P7を装着 サイズは205/60R16 96V 製造は2017年の13週

ロードインプレッションに移る前に今回装着のタイヤの印象を。銘柄はピレリのチントゥラートP7。ルーマニア製でした。同カテゴリの他社製品と似たような性格(CPC5、プライマシー3など)で、路面との間に薄いベール一枚挟まったかなという感じの雰囲気。転がり抵抗は少なそう。トレッドは固めですが、縦のエアボリュームあるため、タイヤ事体のダンピング良好。と言ってもサイドがぼよーんと撓む感じは無い。各項目まんべんなくバランス良く、乗り心地にC社、M社製品より若干の優しさが。このところのピレリテイストですね。セイバーあたりより確実にワンランク上の上質感。いいチョイスだと思います。


お楽しみは別のクルマでどうぞ

さて走行編ですが、今回は本当に時間が無かったので、いつものワインディングに持ち込んで、、、といったような走り方ができませんでした。フツーにディーラーに行って試乗する程度プラスアルファの時間でのインプレで大変恐縮ですが、以下に走りの印象をまとめました。

という訳で、徐に発進すると、まるでトルコンATの様にモワァーンと加速していきます。これ、悪い意味では無いです。ある程度の車重、マスがあるクルマですという雰囲気が伝わり、感覚に違和感がありません。7DSGは年々ブラッシュアップしていますが、こういったある程度重量のあるクルマに合った穏やかな制御もできるとは流石ですね。ただDSG、坂道発進だけは相変わらず苦手のようです。 ヒルホールダーも頑張ってはいますが、MTライクな挙動で、あっトルコンATじゃなかったんだ、と気付かされます。

郊外の県道を流していきます。多少アップライトな着座位置ですが、高過ぎず、フツーの乗用車感覚。車幅も気にならず、直進している分にはポロやゴルフと大差ありません。基本フラットライドで、バンプの乗り越えも多少ガツンときますが、角を丸めて後をひかないスッキリ味。雑味は少ないですがドライな感覚。

ですがコーナリングとなると勝手が違います。ステア操作に対する反応は若干スロー。そして感覚的にはヨーが発生する前か、ほぼ同時に明確なロールが。フロント外輪に荷重がのり、タイヤが受け止める感じが手に取るように伝わります。上屋の重さ、重心の高さを隠さず伝える挙動。まあ、それ以上荷重をかけてもそこからグッと堪えますし、後ろが盤石でどっしり座ります。最後はESPの制御が入りますので破綻することは無さそうです。

VWは大人ですね〜 昨今、ミニバンでもSUVでも関係無しにアジリティ偏重志向が蔓延していますが、私はミニバンはこのセッティングでOKだと思います。背の高いクルマなりの自然な挙動を隠さず、真面目に突き詰めることで、後々辻褄が合わず綻びが出るクルマにはなっていないと思います。こういったジャンルのクルマは様々な運転スキルの人が乗る訳で、感覚的に、これ以上無理をしたら危ないなとか、強引にステア操作だけで曲がろうとは思えないような、こんな挙動がミニバンにはベストな仕立てだと感じました。

動力性能的には、1.6トン弱の車体に、150馬力/トルク25キロ程度。低回転から最大トルクを発生するので、最近の基準でも必要十分といったところ。今回高速道路は試せませんでしたが、踏めばそれなりの加速感を伴いながら、スーッと焦点が合ってくる感覚がある。やはりオイシイ部分は速度域高めですかね〜

漂うオーラはブラウンのシェーバー、セイコーアストロン等と同類


こんな風に我が家に佇んでいると、MPVが一台有っても良いかなぁとか思いますが、、、

それでは今回のまとめ。全体の印象を率直に述べると、大変真面目、大マジメなクルマです。本当に冗談一つ言わないです。あのコンサバで殺風景な内装を見ると、家族揃って楽しい行楽というイメージは全く湧きません。少なくとも2列目迄は正しい姿勢を保ち、適度な緊張感を伴いながら目的地まで速やかに到着するベターな道具とでもいった趣。くつろぎ、やすらぎといったキーワードを想起させる演出は皆無。


このところのVWデザインに導入された、日本刀の様なカタチにコンケイブするプレスライン

それでもブレずに作り込んだ結果、充実の安全装備、圧倒的な精度感、品質感などが相まって、盤石なモノに乗っているという安心感を抱きます。そういった観点からみれば、理想的なファミリーカーといえる1台かもしれません。全く媚びず、コンサバティブな内外装ですが、ワルターデシルヴァ就任以来のキレのあるVWデザインですので、日本のミニバンに漂う土着臭や、あか抜けない生活臭が無いのも個人的には好感が持てました。
Posted at 2017/11/21 20:09:28 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記

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