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2017年03月20日 イイね!

つまみ食いカー・インプレ PEUGEOT 308 Allure BlueHDi その② 内外装デザイン編

つまみ食いカー・インプレ PEUGEOT 308 Allure BlueHDi その② 内外装デザイン編その①では走行編として、主に走りの印象を述べました。近年の試乗でも稀にみる好感触でした。今回はその②として、長く付き合っていくパートナーという視点で、主に内外装のデザインを中心に、実用に足るものか見ていきます。

センスと実用性の大いなるバランス



上の写真を見てもわかる様に、最近のプジョーらしく、シンプルかつシックな造形とフィニッシュ。エモーションに走り過ぎず、冷徹な印象も与えない、センスを感じる上質なデザイン。塊からナイフで削ぎ落としたような面の構成はまさに彫刻的で、デザイナーの力量を感じます。マテリアルも特に高級素材ではないが、シボやメタル調パーツのヘアライン処理など品があります。コクピットは以前より包まれ感が強くパーソナルな雰囲気。気になった点としては、多くの人が言うように、空調ノブまでタッチスクリーンに入れてしまうのは不便ですね。(新3008ではそのあたり多少改善されています)

ステアリングパドルはコラム固定式。従来から使っているものと同じかと思われますが、ステアリング径が小さいので手が届きやすく、使い勝手が良いです。パドルのタッチは剛性感薄く、ちょっと心もとない印象。ルノスポの例のGTーR用金属パドルには遠く及びません。

ステアリング下端がフラット化されています。下げぎみにポジションさせるので、足に当たらないよう逃げたのでしょう。回しにくいので、私はこういうDシェイプを好みませんが。(新3008では更に上下フラット化されてしまいました)

べダルのオフセット感、ワイパーの拭き残しなど、旧来感じた右ハンドル化の弊害は微塵もありません。また、ブレーキのマスターシリンダー位置は確認しませんでしたが、以前の超オーバーサーボ気味のブレーキタッチは解消しております。

シートは、307や207のような、大柄で張りも強く、形状も平面的で板のようだが、なぜかホールド性良く、体にストレスがかからないという不思議系のシートとは印象変わりました。表面の柔軟性はあり芯で受け止める、ほんの若干ですがルノー寄りともいえる感じ。一部で言われる、腰回りのサポート悪く左右にズレるという感覚は今回の試乗では抱かず。総じて、良い意味であまり印象には残らない黒子系シートでしょうか。

タイヤサイズが205/55R16ということで、交換の際の出費が抑えられます。これでキャパシティは不足していませんからね。ホイールデザインも良し。オプションの17インチを選択しなかったプジョージャポンの見識を感じます。1点難を言えば、私的には銘柄がエナジーセイバープラスというのがちょっと。。。パンク修理キットが多い昨今、スペースセイバーではありますが、スペアタイヤが載っているのはありがたいですね。

バッチバックの室内、荷室は普通というかさほど広さは感じません。前席、後席共に175センチ位迄の人には問題無いスペースですが決して広くない。この割り切りはSWの存在があるから出来る芸当です。SWの広さは現308のエピックです。WBを伸ばした事で後席のニースペースが拡大し、荷室は驚きの広大さ。クラストップなのは当然で、完全にDセグの域。よくメルセデスのEが、実用車の最高峰といわれますが、308SWディーゼルはCセグ実用車の最高峰ではないかと絶賛しておきます。

えーと、ノーズが短すぎじゃないですか?

SWの話が出ましたので、SWを使って外装デザインとプラットフォーム変更による以前との差違を見ていきます。

まずは下記の写真を見比べます。


新308のミラーより前を手で隠してみてください。これにもっと伸びやかなフロントセクションがついていたら、かなりイケてますよ。残念ながら実際は前が短すぎる為、どうしてもお尻が重く感じます。カローラフィールダーもこんなプロポーションですね…

新旧で大きく異なるのは前後オーバーハング。新308は前短/後長 旧308は前長/後短 特に前のオーバーハングは新旧どちらも極端なんですよね。旧は長過ぎ。ほぼデザインの為だけ。新はやけに短いですね。新は前オーバーハングだけでなく、車軸からミラーまでの距離も短くなっている。ここだけを見れば、寸詰まりで正直カッコ悪いと思います。

その点、BMWあたりは車軸からAピラーまでの距離が保たれ、オーバーハングが短くてもロングノーズが協調されています。これは縦置きFRという構造上の関係もありますが、近年ではFF車でも車軸とAピラー付け根までの距離が遠い所謂「キャブ・バックワード」が増えてきました。(アウディ、VW、マツダなど) 

一方、一時は一世を風靡した、Aピラー付け根が車軸上に届きそうな「キャブ・フォワード」デザイン。フォーカスやジャズ(フィット)、プリウスなどはその代表格だと思いますが、以前は新鮮に感じたそのグラフィックが、今は古臭く感じられるから不思議ですね。

ただ、改めて上の新旧308を見ると、旧型はそれほどキャブ・フォワードではなかったし、新型は、フォワード、バックワードのどちらともいえない独自のスタンスが伺えます。前が短く後ろが長いという、カーデザインのセオリーではNGとも言える体躯ながら、実車を見ると意外にバランス良く、カッコよく見えるのですから、相変わらずプジョーのデザインチームは力があるなと感心します。

参考に「バックワード組」 BMWとマツダ


Mazda3(アクセラ)はFFとしては相当「バックワード」ですね。

こちら「フォワード組」 フォードとホンダ

Jazz(フィット)は「キャブフォワード」の王者ですね(笑)

新308は短いノーズセクションの中に、2リッターのディーゼルも入って、クラッシャブルゾーンも確保されるのですから、相当優秀な設計であると思います。こんなにノーズが短い訳は、第一に軽量化ではないでしょうか。車体で約100kg程は軽量化したということですからね。

もうひとつはこのEMP2プラットフォーム、基本構造をあまり変えずに、Bセグ用に流用するつもりでは(EMP1? CMP?) その為、車軸とABペダルまでの距離を長くとることができずに、Cセグとしては寸詰まりなノーズになったのかなぁと。しかしVWグループのMQBはBセグまで使う(MQB-A0として) のに、そんな寸詰まり感は感じず。。。ちょっと無理のある予測ですかね。

というわけで、デザインの為のデザインをしていた旧308。新型ではデザインセオリーを無視してでも、実用性と運動性能の向上を最重点に愚直に取り組んだプジョー。その努力が実を結び、ユーロCOTYをはじめ称賛を集めた訳で、今日のプジョーV時回復の要因ともいえるでしょう。日本でもディーゼルを得て、実用面でも国産のエコカー勢に何のエクスキューズもなく、ガチンコに勝負を挑める存在となりました。ここまで来たら、最後、その③で、購入金額や維持費(燃費)などを、ライバル各車と比較して、結論を出したいと思います。


この308インプレは全3回です。ご興味のある方は以下を参照ください。
つまみ食いカー・インプレ PEUGEOT 308 Allure BlueHDi その① 走行編
つまみ食いカー・インプレ PEUGEOT 308 Allure BlueHDi その③ 安全装備/経費編
Posted at 2017/03/20 23:31:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記

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