樹脂内部まで劣化したヘッドライトカバー交換
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
  中級 |
| 作業時間 |
12時間以上 |
1
愛車のヘッドライト樹脂深層部が劣化した状態を見て、なんとか手を入れたいという想いが募りまくっていた。
そんな日々を抜け出したかったこともあり、劣化したヘッドライトカバーに対して、ライトユニットを殻割りし、新品ライトカバー(Ali Express 左右セット約3万円)に交換した記録を示す。
★追加施工により作業完結するまでの内容にて再編集(2026.07.20)
改善対応部品の選択肢4件と懸念事項
①純正品ユニット:左右で価格40万円以上
②Ali Express品ユニット:純正の半額だが、右側通行用で光軸調整情報が不明。また配線カプラーの互換性も不明。
③Ali Express品カバー:セット価格3万円。寸法などサイズ規格内であるか不明。
④中古品:樹脂クリア部の透明度が新品に及ばない。
→ 最も自分が手掛けてみたかった③を選択した。
画像は新品ライトカバーを設置した状態
2
ヘッドライトを取り外すためには、フロントバンパーを外す必要がある。
バンパー下部、左右フェンダー内部、ラジエター上部、左右ヘッドライトユニット部から、ボルト類やクリップを外す(T30や10㎜ソケット使用)。
その他、上部左右ボディフレームとバンパーのロックピン、バンパー左側面のフォグランプ系ハーネスコネクターを外す
作業は10㎝位でもフロント側をジャッキアップした方が捗る。バンパー取り外し作業はバンパーを前方手前に引出してから下に降ろすだけなので簡単に終わる。
しかし、取り付け作業は左右・上下の嵌め込み位置を確認して組む必要があるので腕力と手間が掛かる。1人作業は大変なので2人作業が望ましい。
1人での取り付け作業のコツは、バンパーを規定位置に持ち上げ、バンパー側に付属する左右のヘッドライトウォーター噴射ピストンがボディ本体とぶつかって干渉しない様、嵌め込み位置を合わせる。
定位置に収まったら、養生テープを用いて、バンパーがずり落ちない様に上部方向へ釣り上げる様にしながら仮固定すると作業は捗る。
フロントバンパー取り外し動画は、検索すればネット上にあるので参考にされたし。
3
殻割り作業では、ヘッドライトユニット(長辺73㎝、短辺35㎝、厚さ15㎝)を収納出来る段ボールを準備した。
接着部のシールを柔らかくして緩めるためにヒートガンで全体を加熱。70~80℃程度で約10分加温。
作業前にハイビーム用の電球、ロービームのHID球、HIDバラストは熱の影響を避けるため、予めユニットから外部へ取り外してから加温作業を開始した。
4
写真は殻割り直前の12年間経過したヘッドライトカバー。
カバー表面外側だけでなく、深層部に至るまで、ちりめん皺が発生している。
こうなってしまうと、外側からの磨きやクリア塗装など幾らやっても復旧不可。
そんな折、Ali Expressにてカバー単品左右セットを発見。その交換作業に必要な殻割り作業がDS5で過去に行われていたかを検索。
やはり、DS5の前例は見つからず、DS5用レンズカバー交換の人柱覚悟で、今回の作業を行うことにした。
5
殻割り作業:段ボール内で加温後、ライトユニットの表面カバーとベース部の殻割りを実施。
剝がれない箇所は無理やりではなく、ヒートガンで温めながら、徐々に引き剝がした。
また、表面カバー側には写真の鏡面パーツがT20スクリューねじ4箇所で固定されている。
特に鏡面部品はカバーから取り外した後、指紋や汗が付着しない様に注意。外部汚れが除去しにくいので絶対触れない方が良い。
Ali Express製の新品カバーはほぼ同サイズだったが、そのままでは使えないことが判明。
純正ライト本体側ユニットと干渉してカバーが浮いてしまう、日本仕様と関係ない余計なスクリュー雌ねじ部が2箇所ある。
その部分はライトカバー樹脂に亀裂が発生しない様に、じっくりホットナイフで切除した。
6
純正ライト本体ベース側の凹み部の接着固定材はすべて撤去。
新品ライトカバーと緩衝する突起部や、位置が全然違うロックピンなどはニッパーで切除した。(この判断に踏み切った時点で、もう後戻りはできない。手元のAliExpress品の入れ替え完成達成に、前進あるのみ。)
7
シール材は黒色で硬いゴム様の充填物であった。少なくとも市販の酢ブチみたいに室温でぐにゃぐにゃしていない。
ここに新品カバーをそのまま嵌め込むことは出来なかったので、マイナスドライバーを駆使して既存シール材は全部取り除いた。
8
表面カバーと本体ベースユニットとの固定は、酢酸ブチルゴムを使用して、組み込み時に荷重を掛けながら密着化を実行した。
そのあと、接合部に隙間が生じないよう、更に隙間部分に酢ブチを追加充填した。
これを左右ユニットとも同様に仕上げ、作業は一旦完了。あとは、車体に戻すだけだ。
9
ライトユニットを車体にセット。
ヘッドライトユニットはボディーサイドの引掛けガイド、バンパー上部とのボルトによる接続、ユニット下側とボディとのボルトによる接続の3点で固定される。ベースユニット部分は既存純正のままなので、設置自体は違和感なく取り付けた。
しかし、クリアの表面部分はシール密着部分の押し込まれた位置が厳密には既存とは違って仕上がったため、ボディー側とのちり合わせではキツキツの状態になった。
ちなみにライト設置が不可になるまでのずれではなかったので、一安心。
10
そして、設置翌日に雨天に遭遇した。
シール性能が悪かったらしく、内面に水滴が大量に発生。
再度、加温して殻割りを実施。
同じ事を繰り返さぬように、50mm幅、0.3㎜厚みPET製の防水テープでシール部分全体をしっかりラッピング固定し、水分浸入抑制強化策とした。
★→更に2日後、再度レンズ内に水滴浸入を発見してしまった。
PET製防水テープの湾曲部たわみ等から毛細管現象で水が入り込んだり、レンズカバーと本体ユニット密着部分の酢酸ブチルゴム充填量が不足していた可能性も否めなかった。
構造上、雨天時や洗車時はボンネットフード隙間からへッドライトユニット上部に常に水が流入してくるため、耐水シール性能を十分確保することが肝要だ。
これらの問題を解消するため、
①接合部の酢酸ブチルゴムの追加充填
②アクリル粘着剤のPETテープから、酢ブチ粘着剤の5㎝幅アルミテープに
変更した。
11
★樹脂カバーと本体ライトユニットの接合部の再処理。
酢酸ブチルゴム充填シール材追加、およびアルミ防水テープラッピングによる追加処理により、耐水シール性能強化が図られた。
→施工後、約2週間経過時に雨天時の走行後でも、レンズ内の曇りや水滴は確認されなくなった。
12
★※注意事項
今回説明したAliExpressで購入したカバーはポン付け不可であり加工が必要。
シール性の不備によるレンズ内部の水滴が見つかると、ライト脱着作業が面倒なため目を背けたくなるが、水分でライトユニット電気系が破損すると高価な代償を払うことになるので、不具合がある場合は手を抜かずに根気よく対処が必要。
ご自身で分解と組み立てを学ぶと、次回からは数倍作業速度が速まるし、作業しながら悩むことも減ってくるのがDIYの楽しいところ。
ライトカバーの殻割り交換を実行される方は、自己責任で対応をお願いします。Good Luck!
KiwiBird
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