
五月半ばとは言え初夏のような暑い陽気となっている所が多くなってきましたが、未だに雪による冬季閉鎖が解除されていない地域も多々あり、山奥の秘境を求める方にとってはシーズン初めとなることでしょうね。
今回は、新潟県と長野県の県境を跨いでいる酷道405号線上にある秘境・秋山郷へと出掛けてまいりました。
ご存知の方も多いかと思いますが、この地へのアプローチは奥志賀林道を使い野沢温泉もしくは奥志賀から、雑魚川林道(秋山林道)を経由するとR405に接続しています。
ところが、前述の通り冬季閉鎖区間の関係で1年の半分以上は通行することが出来ない奥地なので、年間を通じ行くことが出来る道は新潟県津南町から入る生活道路であるR405しかないのですが、なんとこの国道は林道クラスの酷道区間が多く、険しい山道で行き違いなど難儀する場面に遭遇する可能性が極めて高いかと思います。
では、そんな秘境を紹介していきましょう。
5月15日(火)天候:晴
予め週間天気予報で気候が安定している頃を見計らい、事前に念入りにネットを駆使し道路情報と地図で検討を重ね、秋山郷の最奥地である切明温泉の宿を予約しての出発でハイライトを絞り込み、無理なく余裕の直行直帰スケジュールを組みました。
平日ですので朝の通勤ラッシュが引けた9:30に出発です。
外環道・川口西から大泉JCT経由で関越道・石打塩沢ICを目指しますが、
全区間渋滞なく順調に北上していきます。

・残雪が少なくなった武尊山(昭和IC付近から)

・いつもの谷川岳PAで小休憩
今回は前回の
ブログで上げたRST施工のファインチューニングを確認するため、
CVTの変速やアーシング効果、燃費などを重点的に見たのですが、高速道路に於いては緩慢だったシフトフィールも定速走行であっても敏感に作動しており、燃費も良好で自宅から関越道・高崎ICの区間燃費は過去最高18.4km/ℓ(ACC95km/h設定、A/C使用)を記録、昼食を摂った南魚沼市(旧塩沢町)までは
17.7km/ℓでした。
塩沢に訪れたら、やはり独特の蕎麦を食したいところでしたが、よく行く
知人のいる中野屋・塩沢店はお休み(ノД`)・゜・。
仕方なくその先の
田畑屋で昼食を摂りましたが、前回食した時に高評価した蕎麦は・・・

・そば処・田畑屋(南魚沼市)

・野菜天ざる蕎麦
食感は良いものの、自分には
中野屋の方が口に合うなぁ
食後は近くの脇道に入り、暫し食休みで銀虎と越後の山とのコラボ撮影をしました。
時期的に田植えシーズン真っ盛りですね。

・K76から少し入った中子新田付近(以下県道はKと略)

・田植えシーズン真っ盛り
ここからはR17で石打、R353での峠越えで十日町に抜けるのが一般的なルートですが、
天の邪鬼なGちゃんはK76で峠に挑みます(笑)
さらにオフシーズンの上越国際スキー場・当間ゲレンデへエグイ山道を走って十日町へと下ってR117と合流します。

・上越国際スキー場・当間ゲレンデでワンショット
十日町から津南町へと進み街中に入ると待望の秋山郷へと向かうR405への標識が目に留まりますので、標識通りに左折。
ここからは秘境目指して一本道となり、遥か先には残雪のある峰々が見えてきますが、目的地は40km程先なのである。
信濃川の支流である中津川沿いの田園地帯を辿って行くと、次第に田んぼから畑へと変わり次第に山々が近づき始め民家も少なくなってきます。
穴藤ダムが近づく頃には目前まで山々が迫り、片側1車線で快適だった道も道幅が狭くなり始め、いよいよ酷道区間が始まってきた様子です。
また、秋山郷の看板が目につき始め期待感が高まります(笑)

・酷道405号にて
越後秋山郷に入ると道幅は女心のように広くなったり超狭くなったりの繰り返しで、時にすれ違い不可の箇所がたくさんあり、譲り合い精神が必要とされます。
秋の
紅葉シーズンとなれば至る所ですれ違い不能で大渋滞、この区間を走る路線バスは通常の大型バスではなくナローボディーの短尺9mが限界と聞いていますし、
大型観光バス(12m車)は当然走行不可とのこと。
信越秋山郷は、見所の点在する越後秋山郷と信州秋山郷を一体としての名称で、津南町からR405を登って行くと新潟県側は大赤沢地区(津南町)を最後に小さな硫黄川を境に長野県栄村へと変わっていきます。
また、温泉も新潟側に坂巻、結束温泉があり、長野県側には小赤沢、屋敷、上野原、栃川、和山、切明温泉が点在し地球エネルギーを感ずる地でもあるのです。

・砂防ダムと新緑が美しい

・ぐんぐんと標高が上がり周囲の山々には残雪が・・・
この他、
路線バスは
JR飯山線・津南駅から秋山郷の和山まで南越後観光バスが運行していますが
僅か4便しかなく、上越新幹線・上越線・
越後湯沢駅から森宮野原行き(4便)で
津南町役場にて乗換える訳ですから、首都圏から電車・バスを乗り継いで行くには
大変不便であることは間違いなく、
冬季は5~6mも積もる豪雪地域だけに除雪はかなり力を入れているでしょうが、時に
道路が寸断し陸の孤島となることも・・・
それ相当の覚悟がないと公共機関でも自家用車であっても出掛けることが難しいし、まさしく
秘境マニアがよだれを垂らす地域であることには間違いないことでしょう。

・和山~切明間の村道は緑のトンネル
険しく奥深いR405もいよいよ終点が近づき
和山へとやって来ましたが、ここからは村道に入り急な坂道を谷底近くまで降りて行くと、ようやく切明温泉に到着ですヽ(^o^)丿🎊

・本日のお宿 切明リバーサイドハウス入口

・切明リバーハウス全景

・高慢ちきなオーナーが多い日本秘湯を守る会ではなく、信州秘湯会の宿と奥ゆかしい看板
その名の通り中津川のすぐ脇にあり、他には雄川閣(村営)、雪あかりと3軒の宿があるだけで他には切明発電所があるくらいであり、ここを境に川の上流側は野反湖から流れる魚野川と雑魚川が合流しています。

・左が魚野川、右が雑魚川、真ん中は切明発電所
宿そのものは秘境に似つかわしくない
欧風ロッジのような外観ですが、
内部は至る所リニューアルされ綺麗そのもので隅々まで掃除が行き届いており、来訪した客を心からもてなす姿勢が感じられ期待出来ます。
また、宿のスタッフ(ご夫婦と従業員か?)は口数が少なく、最低限のことしか話さないようでしたが決して感じ悪いのではなく、むしろ大自然を味わってもらいたい演出なのかもしれません。
不明な点があれば快く丁寧に教えてくれましたから・・・
規模はそれほど大きくはないが、和室12室、洋室4室の計16室であり全体的にゆったりとした感じです。
ただ、喫煙者とっては館内1ヶ所だけでリバービューの2階の部屋だと1階に降り、隣の本館2階の喫煙室となるだけに少々移動が面倒ですが、禁煙者にとってはむしろ歓迎でしょうね。
喫煙者の私でも喫える場所があればタバコ臭くないし、それでいいのだ(笑)

・川沿いの和室 あけびの間(BTなし)

・部屋からの眺め(川音が大きい💛)

・中津川の清流(部屋眼下)

・男性用浴室(たぶん女性用も同程度)

・混浴露天風呂入口(女性の専用時間帯あり)

・露天風呂(本日の宿泊客は男性のみ・涙)
小さな虫がわんさかいて少々鬱陶しいですが、大自然の中ですから覚悟して過ごしましょう(笑)
部屋以外にも廊下など
各所にカメムシ対策用ガムテープが置かれ、時期によっては例のニオイ攻撃に悩まされそうですが、今回は幸運なことに1匹も遭遇しませんでした(^^♪
さすがに露天風呂に入っていると小さな虫が大歓迎、一緒に浸かると昇天してしまうので湯の中にも・・・、しかしあらかじめ用意されてい要る
虫すくいを使うのは無粋ってものだ。
仕上げに内風呂で流せば問題ナス!
湯の温度は、ぬるくもなく熱くもなく適温41~42℃くらいかな?
内風呂も同様に適温、僅かに硫黄臭がある硫酸塩温泉、う~ん、いい湯だな~♪
しっかりと温まったので、今度は
近くの河原の湯へ散歩してみましょう。

・河原の湯へ通ずる吊り橋

・この獣道を下り

・野生のスミレが至る所に自生

・河原に出ました
目の前の魚野川に架かる
吊り橋を渡り、獣道を少し下ると狭い河原にでます。
雪解け水でゴーゴーと流れており河原は大きな岩や石がごろごろしています。
その石伝いに移動すると野趣溢れる川の温泉がありました!
スコップは宿でも借りられますが、一人でやったら超大変です。
先人たちが川底を掘った跡がいくつかありましたので、近くに行ってチョッと観察してみましょう♪

・なんとも豪快な河原の湯船

・スコップで掘ったらしい天然露天風呂

・気泡と共に湯が湧いている
触ると温かい!
おお~っ、これが自然の温泉だぁ~Σ(・ω・ノ)ノ!
既に宿の温泉に浸かっているので、
足湯だけにしました(^^ゞ
ワイルドだろ~、
この雰囲気が・・・(笑)

・終焉を迎えた山桜、橋は雑魚川林道

・何ていう名の花だろう?
宿に戻って暫くすると夕食の時間となりました。
本日の宿泊客は10人、うち4人グループ2組、お一人様2名でGちゃんと同年代もしくはもう少し先輩って感じのオヤジだらけ・・・残念!
その中には、125ccのスクーターでソロツーリングに来訪した強者のオヤジがいてビックリΣ(・ω・ノ)ノ!

・浦和から訪れた125ccのスクーター

・ナンバーは正しく浦和(現さいたま市)!ワイルド過ぎるぅ
指定した時間に食堂に行ったら一番乗りでした(;^ω^)

・賑やかな夕食(これでスタンダードコース、事前予約で妻有ポークも選択可)
食卓は山菜メインで地の物がいっぱいΣ(・ω・ノ)ノ!
秘境での粗末な食事を予想していただけに大ご馳走です!
味付けも素材の味を生かし丁寧に料理された感じがし、薄味でしたので非常に満足しました。
ただ、4人グループの爺ちゃん連中は味付けが物足りないらしく、醤油をオーダーしていました。
年齢的に塩分の撮り過ぎは高血圧の元なのにね、ぼそっ

・焼きたてアツアツの天然イワナ(骨までイケました)

・コシアブラ、タラの芽、フキノトウなどのサクサクとした揚げたての天ぷら(天つゆとワサビ塩)

・馬刺し ニンニクたっぷりつけて戴きます
何一つ残さず美味しい山の幸を味わうことができ、大満足の夕食となりました。
ご馳走様でした!
喫煙室で(^。^)y-.。o○隣の屋上ウッドデッキから夜空を見上げると、星がいっぱい瞬いています☆★☆彡
都会じゃ星が数えられるくらいしか眺められませんが、ここでは
ハンパない無数の星たちを眺められました。
おまけに
気温が低く寒いくらいです。
部屋に戻ると、隣室の方は既に寝ているようで高らかなイビキが聞こえてきましたが、それより川の流れの方が音圧が高く、まるで大型エアコンを強で運転しているかのようにゴーッとする連続音に掻き消されてしまっています(;^ω^)
タブレットでみんカラを徘徊しているうち、いつの間にか寝落ちしてしまったようだ。
おやすみなさ~いZZZzzz・・・
つづく
本日の走行距離 258.7km
〃 燃費 15.0km/l(自宅→高崎IC間18.4km/ℓ、塩沢間17.7km/ℓ)