
こんにちは。
前回は自分にとっても少しディープな内容の投稿でしたので、今回はがらりと趣向を変えたいと思います。
今まではできるだけ抑えたトーンかつ第三者的な目線を意識して書いていたのですが、今回はどれだけ私がパサートを気に入っているか、人目もはばからず「熱く」紹介していこうと思います。
すでに多くのオーナーさんが同じようなテーマの投稿をされているので新鮮味はありませんが、パサートを(第一候補として)検討されている方にとっては「褒め言葉」は何度見ても聞いても嬉しいものではないかと思います。
私もそうでしたので、購入を決意するための「背中を後押ししてほしい」という思いも多少はあるのではないかと、勝手に決めつけて書いていきます。
以前にも書きましたが、私のインプレッションは「見た目」「使い心地」の2つが主です。走行性能に関しては「こう感じた」という感想を述べることしかできませんので、もしそうした性能についてのリアルな情報をお求めの方にはほとんどお役に立つことはできないと思います。ごめんなさい。
まずは「スタイリング・デザイン」から。
あくまでも私の予想なのですが、「見た目の良さ」はパサートを検討される理由の中でかなり大きな位置を占めるものだろうと思っています。その他の理由も含めてざっと洗いだして見ますと、
1.見た目のよさ 65%
2.居住空間・荷室の広さ 15%
3.装備と車格に対してのリーズナブルな価格設定 10%
4.マイナー車でほとんどみかけない 7%
5.必要十分な走行性能 3%
といったものかと思われます( ※Kamerinリサーチ調べ )が、圧倒的に「見た目の良さ」が選ばれる理由の上位になっていますね(^ ^)
なぜこれほどまでに「見た目の良さ」に心惹かれるのでしょうか。
思うに最近のカーデザインの傾向に対して「No」と感じる一定層の方を惹きつける「魅力」が、パサートにはあるのではないかと考えています。
私的には「デザインの玩具化」と呼んでいる最近の傾向ですが、クルマ全体のプロポーションよりも、端的なディテール(細部)の処理に力を入れすぎているゆえ「面白さ」「斬新さ」は感じられても、トータルな「美しさ」を失っているように感じています。
「ディティールの神は細部に宿る」といった言葉がありますが、これはあくまでも「細部の美しさ」は「全体の美しさ」に統合される、との趣旨であったように思います。
今のデザインの潮流は、言い方を変えると「本末転倒」的なものに思えるのですが、みなさんはどう思われるでしょうか。
確かに現在でも「美しい」車は多数あるのですが、「自分が購入対象とする車」という条件を設けた場合、限りなく選択範囲が狭まっているように感じています。
「悪くないな」と思える車でもリアのスタイリングは良いけどフロントは受け付けない、とかまたはその逆とか、全体で「これだ!」と感じる車が少ないなかで、パサートは自分の好みにピタリとはまる「唯一」の車であったとも言えます。
もしかすると皆さんはこう思われているかもしれません。
「Kamerinはパサートが良いとか好きとか言うけれど、具体的にどこが良いのかさっぱりわからない。」
はい。確かに私の褒め言葉は形容詞の連続で、具体性に欠けていることも自覚しています。
そこで今回は図解を交えながら、私の心を捉えて離さないポイントをスタイリング中心でご紹介していきたいと思います。
もちろんパサートといえども全てが良いポイントばかりではありませんので、気になる点もきちんと紹介します。
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【スタイリングがいい!】編
まずは側面からパサートを眺めてみましょう。
端正で均整のとれたプローポーションの持ち主だということが一目瞭然ですね。
ヴァリアントは一見すると実用車のように見えてしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。
緻密に計算されたラインの「角度」によって「動的」なモーションも表現されているのです。
↓こちらの画像をご欄ください。
ルーフのラインとウインドウ上端のラインがテールに向かって下降していることがわかります。
パッと見は地面と平行にに見えるサイドのキャラクターライン(プレスライン)も、僅かに後ろ上がりになっており、前傾姿勢をうかがわせることができます。
また、このキャラクターラインは単なる一直線ではなく、リアクォーターピラーを過ぎたあたりで緩やかにテールライトへ連続していることも見てとれます。
こうしたわずかなラインの引き方で全体のフォルムに対する印象が変わってくるのですから不思議ですよね。
では赤丸で番号をつけた箇所を個別に解説していきます。
①フロントオーバーハング
一昔前まではFF車はフロントオーバーハングが長いとされていましたが、先代のA4からでしょうか。FR車と思われるくらいフロントアクスルの位置が前方に移動されており、パサートのMQBといわれるモジュラーシャシーでも、同様に短めのオーバーハングとなっています。間延びしていなくてとてもいいですね。
②キャラクターライン
現在では決して目新しくない手法ですが、変に個性をつけようとはせずに潔く直線を貫いているのは好感が持てます。
このライン、フロントフェンダーの手前で一旦消えているのですが、実はフロントヘッドライトの上端と「見えない」連続になっていることがわかります。
③リアドア周り
Cピラーの延長線上にリアドアパネルのカットラインを連続させており、一つの流れを作っているのはよいのですが、一つ目のカーブの後は下方に向かって一直線にカットされています。
リアフェンダーのアーチ形状の左上をかすめる形でラインが通っているのですが、アーチに沿う形でもうひとつカーブを入れてもよいのではと感じている箇所でもあります。
④Dピラー周り
Dピラーに接するリアクォーターウインドウの形状も変にオリジナリティを出そうとせず、自然な逆くの字の弧が描かれています。
有名な某メーカーの真似と思われないように、というわけではないのかもしれせんが、この箇所を色々こねくり回すメーカーも多いので、こういうところの「抜き」加減が上手だと思います。
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つづいて左斜め前方からの眺めです。
こちらもまたパサートが素敵に見えるアングルですね。
これは私だけなのかもしれませんが、パサートを眺めていて一箇所だけ「いまいち」と感じるアングルがあるのですが、それは真正面からのアングルです。
グリルやバンパー下部の、幾重にも水平に引かれたバーのせいなのかもしれませんが、少し平べったすぎるように感じますし、真正面からだと両目が離れて見えて、ちょっと強面の両性類に見えてしまうのです。
確かにB8はワイド&ローを狙ったプロポーションだとは思うのですが、良くも悪くも「重厚感」は感じさせません。
「押し出し」といった表現に置き換えても良いかもしれませんが、フロント部の「厚み」については先代モデルであるB7のほうがより感じられたように思っています。
B7のスタイリングも捨て難い魅力を持っていますし、特に紺や黒などの濃色のB7は決してB8に劣らない雰囲気と佇まいを備えています。以前にB7の真後ろを走行したことがあったのですが、ぱっと見ではB8との区別がつきませんでした。
単純に「先代」のモデルではありますが、決して「旧式」といったイメージを感じさせないのは、モデルチェンジの仕方・させ方が上手いのだろうなと思います。
でも、なによりもB8の「眼ヂカラ」。
これに関しては説明の必要もないと思いますので画像だけ載せておきます。
(かっこいいなー)
ちょっと脇道にそれてしまいましたが、こちらも赤丸番号順に解説していきます。
⑤フロントバンパー形状
水平ラインを基調として造形されたバンパー下部ですが、フォグライト周辺にはさりげなく抉りやつまみなど、立体的な造形もされており、決して単調なままでは終わっていません。下から覗き込まなければ見えることはありませんが、クロームモール下部も目立たないレベルですがエアダム形状に造形されています。決してスポーティネスを強調するデザインではありませんが、適当にあしらった感が皆無なのはさすがです。
⑥ボンネット上のプレスライン
Aピラーの面取りされたラインからボンネット上へ続くプレスラインの処理も見事です。単に「線を入れただけ」ではなく、ショルダーからフェンダーへ続く面とボンネットの境界線からさらにもう一段高さを加えて、絶妙な立体感を形作っています。
ラインの先端はそのまま異形ヘッドライトの先端へ続いていくのですが、グリル内にこのラインが食い込んでいるかのように、ヘッドライトユニットの先端と接合しているのです。
ともすれば淡白な表現で終わってしまうかもしれない水平基調のフロントエンド部ですが、この適度にボリューム付けされたボンネット形状をうまく受け止めることで、なんともいえないバランスを表現していると(勝手に)思い込んでいます。
⑦ルーフレール
特筆すべきことではありませんが、メッキとも樹脂とも違う、アルミのように鈍い光沢を放つ金属の質感が「いいもの感」を感じさせてくれます。ルーフに密着されて隙間がないのは実用の面を考えるとマイナスかもしれませんが、スタイリッシュな印象を際立たせてくれる手法なので、とても気に入っています。
⑧ドアミラー
ドアミラー自体には特にデザイン性を感じさせる要素はありませんが、取り付け位置の絶妙さを感じています。ウィンドー先端を可視化することで死角を減らすという機能性ではもちろんですが、サイドから眺めたときにウインドーグラフィックをスポイルしない(グラスエリアの取り囲み方が一目瞭然の)場所に配置されています。
全長の長いパサートにとって、このミラーの位置の違いだけでも前後のバランスに影響が出ると思っています。(ほんとかな? すべて私の思い込みですので異論は認めます!!)
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アピアランスの最後は右後方からの眺めです。
説明のしやすい写真を選んだので、アングルとしてはベストではありませんが、この「斜め後方からの見た目」が良いか悪いかは、私のクルマ選びに大きな影響を持つものです。
先ほど真正面からのアングルがあまり気にいっていない旨のことを書きましたが、俗に言う「ケツからの眺め」が良ければ多少の欠点は許されるのです。
どんなに顔がよく見えても、この後ろ姿に「うっとり」させる要素がない車は長く所有し続けることはできません。
過去に2車ほど、後ろ姿が全く美しくない車を所有した時がありましたが、やはり1年も経たずに乗り換えました。後ろ姿に限らず、スタイルに惚れ込んでいない車には愛着も湧かない、ということがはっきり自覚できたので良い勉強になったと思っています。
赤丸番号順に解説していきますと、
⑨リアコンビライトユニット周り
パサートのデザインで好きなところは数多くありますが、その中でもかなり上位に位置するお気に入りの箇所がここです。ライトユニット内のリフレクター形状が、ボディサイドを貫くキャラクターラインと、バンパーの切り欠きラインの2つを接合させる形になっているだけではなく、バンパー切り欠きラインの延長線が、なだらかなカーブを描いてライトユニットの上辺を横切り、リアゲート上のノッチ(折り目)へと連続しているのです。
これらのラインが結合する箇所はライトユニットのコーナー部分にあたるのですが、わずかに外に膨らませて段をつけている処理などは、いつ見ても、何度見てもため息が出るくらい気に入っています。
⑩さりげないラインの入れ方
リアハッチのライセンスプレートエリアを隔てる「窪み」で形作られる水平ラインをバンパー側まで延長し、すっと溶け込ませている処理は、リアフェイスの「涙袋」処理と呼んでも差し支えないくらいです。
どのラインの強弱・陰影を優先させるか、デザイン上のヒエラルキーがきちんと守られている好例といえるでしょう。
⑪リアバンパー下部周り
ハイライングレードであればクロームモールが装着されている箇所ですが、赤いリフレクター(写真では黒っぽくなっています)をうまく統合させて、不要な煩雑さを排除した処理は素晴らしいとしかいえません。全てが「横方向」を意識されたものであり、違和感を感じさせるような「縦方向」のモノ・処理は存在していません。
R-LineやGTEモデルではマフラーエンドが装着される箇所もエンボス加工がされていますので、陰影を形作ることによってうまくコストダウンをカバーした賢い処理だと思います。
こうした処理がされている・されていないでは、リアから眺めた際の印象は大きく変わってきますので、ここも気に入っているポイントです。
⑫ライセンスプレート周り
どんなにスタイリングの美しさを説いたところで、この無粋なライセンスプレートがすべてを台無しにしてしまいます。
このエリアを取り囲む逆台形上の美しいラインの下辺を見事に塞いでしまっていることにお気づきでしょうか。
もし私が国土交通相になれるのであれば、(権限があるかどうかは不明ですが)真っ先に変更したいと考えています。
漢字やひらがなを使用することについては、視認性の面から排除する必要はないものの、ライセンスプレート自体の比率を変えたいのです。
このまったく輸入車に「フィットしない」形は、パサートのみならず数多くの輸入車好きを悩ませてきたことと思います。
日本のお役人がこの動きに出るとは考えにくいので、アメリカの車メーカーの経営者や政治家の方々に「アメ車が売れないのはこの日本のライセンスプレートのせいだ」「ただちに形状を変えることを要求する」「実現しないと在日米軍を引き上げるぞ」などといった外圧をかけていただくことが、手っ取り早い解決方法のような気がします。
⑬アンテナの形状
別に華美なデザインをしてほしいわけではありませんが、愚息のまた愚息のような形状は、もうすこしやりようがなかったものかと思います。
ここは他車との共通パーツでもあると思うので仕方がないのかもしれませんし、全体のスタイリングを破綻させるようなものでもないので構わないといえば構わないのですが...。
特に目立たせたいパーツでもありませんので、せめてボディ同色に塗装してもらってもよかったかなと思います。
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と、ここまではパサートの素晴らしい「外観編」について紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。素人解説なのでわかりにくい箇所も数多くあったろうかとは思いますがどうかご容赦ください。
でも、この車の魅力が多少とも伝わってくれると良いとは思いつつも、実は書いている自分が単に自己陶酔しているだけなんですよね。本当に何杯でもご飯がイケます。楽しいです(^_^)
続いてのご飯のおかずは「内装編」です。メインの「外観」のボリュームや味ほどではありませんが、運転中は常に目に入る、大事なパートです。言ってみればメインのおかずに対して、なくてはならない「ご飯・汁物」といった役割を担っていると思います。
【内装もいいよ!】編
こちらも赤丸順に解説していきます。
⑭水平に貫かれたエアコンルーバー
やはり内装のハイライトはこのエリアですよね。私の記憶ではこのような処理がされた車を見たことがありませんので、本当に「斬新」に感じました。もちろんこの部分の全てが吹き出し口ではないのですが、最初はここからものすごい風量で送風されてくるのか! という錯覚を覚えました。
中央に配されたアナログ時計もいいですね。質感はそれなりですが、車内中央ど真ん中に配されているので、アクセント的な印象もありますし、私は左側の幅寄せする際の尺度を測る物差しとしても使用しています。
(この時計には調整するためのボタンやつまみなどはなく、GPSによって
グリニッジ標準時間UTCに自動調整されるらしいです)
⑮ナビゲーションユニット
国産車は詳しくないのですが、最近の輸入車のナビゲーションは、ダッシュボードの上にタブレットのようなディスプレイを載せているものが少なくありません。
でもパサート(というかVW車全般ですね)は、センターコンソール内にディスプレイを収めています。
オンダッシュ上に置かれたディスプレイの方が視線移動の距離がしやすく安全面に配慮されている、といった論評が多くを占めていいるように思われますし、私もそれには特に異論があるわけではありません。
ではパサート(VW車)が安全面での配慮に欠けているのか、というと私は全くそう思っていません。
確かに下側に位置することによって視線が移動する距離は「わずかに」増えます。
ただ、実際に運転をしている際にこのディスプレイを覗くのは信号待ちが最も多く、走行中であっても前方のクリアランスが取れていると"無意識のうちに判断"した時なので、致命的なものとは考えていません。
「オンダッシュタイプ」の車と乗り比べられた方であればご理解をいただけると思うのですが、パサートは前方視界が大きく確保されていてとても運転しやすいのです。それにはこの「ダッシュボードの上に何もない」というレイアウトが大きく貢献していると思っています。
ナビや各種インフォメーションを読み取るよりも、実際の道路状況が見やすく・把握しやすいこ、ということの方が私にとっては大事ですし、視線移動の差よりもはるかに「安全面」に配慮されているのでは、とも思っています。
走行中にTVが視聴できるように細工される方も多いと思いますし、各自の自己責任でご自由にどうぞというスタンスではありますが、そういった方々にVWのこのナビ位置に対して「視線移動」とか「安全性」が少し....とか言われると、なんか違っていませんか? という思いにはなります。
Discover Proと呼ばれるこのVW純正のインフォテイメントシステムですが、機能についてはナビに求めるもの人それぞれだと思いますので割愛します。確かに検索設定の方法など使いにくい点は多くありますけれども....。(^ ^;)
私が刮目しているのはやはり「デザイン」「質感」です。美しいシンメトリー(左右対称)配置されたボタン類とその質感。アルミ素材や真鍮素材を削り出して使用、などといった高級感とは全く無縁ですが、決して安っぽくは見えません。
こうした感覚は、同じドイツの電機メーカーである「BRAUN」の一昔前の製品デザインに通じるものを感じています。
⑯ドアトリム周り
ハンドルレバー部の造形については以前にも書かせていただきましたが、こうした「手に触れる」部分のパーツにも神経を配していることがわかります。
形状も塗装の質感も、「大衆車」メーカーと言われているVWでこのレベルでなのですから、ドイツ車恐るべしです。
また、ハンドルレバーの先にスピーカーが配置されているのですが、シルバー加飾の縁取りもされており、ダッシュボードの角度とドアハンドルの角度を考慮した平行四辺形に整えられています。
写真では助手席しか見えていませんが、運転席側のスピーカー部はドアロックのオン・オフスイッチも組み込まれていて、近づいてクローズアップして見ても「精緻な」作りがわかる、とても気に入っているパートです。
本国では「DYNAUDIO」のスピーカーパッケージがオプションで用意されていて、それを選択するとこのドアスピーカー部に小さなエンブレムが追加されるのですが、それがまた「モノ好き」の魂をくすぐるのです。
⑰カップホルダー周り
センターコンソールの素材は少しプラスチッキーではありますが、つやつやしているわけではなく一応マットなので許容しています。
カップホルダーにはシャッター状のスライドカバーが備えられており、通常は閉めておくことができるのですが、私はここをスマホ置き場としていて、とても重宝しています。(頻繁に飲み物を飲まれる方には逆に不便なカバーかもしれません)
パーキング/オートホールドスイッチの下に細長いスリット状の穴が空いているのですが、スマートキー置き場として設計されたらしいものの、キーは大抵衣類のポケットか鞄に入っているのでここを使うことはありません。
私はグロスブラックパネルを掃除するために、静電気防止ブラシを使用しているのですが、このブラシとスリット穴のサイズがぴったりなのも気に入っている点です。
⑱ドアミラー周り
すでに外観編でドアミラーについて触れていますが、そこで述べていた視界の良さもお分かりいただけるかと思います。
また、ミラー面の脇に黒い箇所があるのにお気づきでしょうか。ここは、後方に車や歩行者・障害物などを感知した際に黄色く発光するインジケーターなのですが、発光面積が大きいので気がつきやすくて助かります。
他社でも同様な機能はあるのですが、インジケーターがサイドミラー内蔵であることが多く、さらにインジケーターマーク自体も小さいので、見易さという点ではこのパサートタイプに大きく軍配が上がります。(とてもとても大事なポイントです)
⑲ステアリング
太ももとの干渉をさける目的でしょうか。D型にシェイプされたステアリングは単に「他車」とは違う、といった気持ちにさせてくれます。(といってもVW車の多くの車と共通化されたパーツですけれども)
皮素材はなめらかでしっとりしていていい感じなのですが、少しだけ残念に感じている部分もあります。
「⑲」の位置のあたりを見ていただけくと、ステアリングの断面が滑らかな円ではなく「峰」を持っていることがお分かりになりますでしょうか。
これがどうも私には少し気に入らないのです。痛いとまではいかなくとも、親指の腹から付け根にかけてちょっかいを出される感じで気にかかってしまうのです。
それともう1点、皮が薄いのか握り心地が「硬い」のです。個人的な好みとしては、皮の下にウレタン層を一層ほど入れて程よく「握り込める」具合が好みです。
というのも私は車内で音楽をかけている時、よくステアリング周りでリズムを取っているのですが、その指でステアリングを弾いた時の衝撃を吸収してくれないため、振動がステアリング全体に伝わってせっかくのノリノリ気分に水を差されてしまうのです。
ステアリングだけでなく、パドル裏も絶好の「リズム取り」エリアなのですが、やはりステアリングに微細振動が伝わってしまってよろしくありません。
運転する際には必ず、そしてずっと握っているステアリングについては毎度思うのですが、自分好みに仕上げてくれるオーダーシステムが存在すればよいのにと思ってしまいます。
ステアリング張替え業者があるのは承知していますが、仕立ててもらっている間の運転ができないため、複数台持ちでないかぎりは非現実的です。なので車購入時に利用出来るようなシステムが理想的なのです。
⑳シフトレバー周辺
シフトレバーをぐるっと包み込むスイッチ類の質感は、ナビゲーション部のスイッチと同質のもので統一感が取れていますし、物理的な突起を排することによって押し間違いの可能性はあるものの、均一な面に収められた「見た目」はとても整って見えて美しいです。
ただし左ハンドル車向けのスイッチ配置のまま日本に導入している点は大きくマイナスです。
さして使用頻度が高くないと判断されたのかもしれませんが、シフトレバーの向こう側にあるスイッチは今ひとつ押しにくいというか「ブラインドタッチ」ができないのです。
そしてシフトレバーのこちら側といえば、何もありません。
あまりにも寂しいのでmaniacsさんで販売しているゴルフ用の後付け機能スイッチでも入れようかと思ったのですが、同じパーツを使っているように見えて実は違うとのことで流用は不可とのこと。
共通化していないのであれば、シフトブーツもゴワゴワした合皮でなく、シートと同様の柔らかいナパレザーでも奢ればよいのに、と思った次第です。
高級車ではありませんのでパーツの使い回し自体は気になりませんが、パサートはVWの中ではある程度車格の高い車なはずです。
もう少し差別化をしてくれてもよいのにと思いました。(きっとダッシュボードの水平ルーバーの造形にすべての予算をつぎ込んだのでしょう)
ちなみにシフトレバー奥にはシガーソケット&小物入れが装備されていますが、この蓋の開け閉めの感触はスムースで好感触でした。バネがほどよく効いている感じです。
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以上、「内装編」についての紹介をしてきました。
外観もそうなのですが、やっぱりどんなに言葉を重ねてもパサートの良さを伝えきるのは難しいと思いました。
もし気にかかってはいるけどまだ実車を目にしていない、という方は気軽にショールームへ赴いていただきたいと思います。
別に押し売りをされるわけではありませんし(多分)、総じてVWディーラーの雰囲気はどこも良い(おそらく)と感じています。
きっと私が書き連ねた言葉以上の感動を実際に味わうことができると思います。
なぜ断言できるかというと、パサートに興味を持っている時点で、さらにこのブログをお読みになられていること自体、すでにパサートの魅力にとりつかれているようなものだからです。
すでに一度は見てきた、あまり印象に残らなかった、という方は騙されたと思ってもう一度見てみてください。私の言葉が呪文のように頭の中に響き、知らず知らずのうちに.....。
※繰り返しますが、私はVGJの回し者でもステマ投稿をしているわけではありません。
続いて、その他の気に入っている点などをご紹介したいと思います。
【他にこんなところもいいよ!】編
居住空間の広さもパサートの大きな魅力ですが、本当に広いです。
広いだけではなく、乗り心地・居心地も良いとは、後席に座る家内と息子の弁です。
(息子はまだしゃべることができませんが、車に乗るといつもニコニコしています)
それでは赤丸順に解説していきます。
21.余裕のニースペース
写真では助手席が標準の位置にあるのですが、それでいてこの広さです。私の場合、助手席に人が座ることはないので一番前までスライドさせていますが、そうすると足元に子供があぐらをかけてしまうくらいのスペースになります。
22.シートバックポケット
あまり厚みのあるものは入れることができませんが、シートバックポケットが標準装備されています。某独メーカーはDセグメントの車でもこのポケットが「ストレージパッケージ」などと銘打ってオプション扱いになっていることに比べると、とても良心的です。
23.後席もちゃんと装備されてあります。
前席と同様に、ハンドルレバーとスピーカーが装備されています。塗装や加飾を省くなどの手抜きもされていません。
24.FFなのにフロアトンネル!
パサートには本国で4輪駆動モデルも用意されていますので、シャシー共有のあおりを受けて、どのモデルであってもフロアトンネルが存しています。
後席を完全に+2として使用される場合は逆にパーティションの役割を果たすとは思いますが、FFモデルには不要のものなので少し惜しい感じがします。
その他にも後席用の空調パネルが装備されていて、独立した温度設定ができる点も嬉しい機能ですね。
4輪駆動モデルでは後席シート用のヒーターも装備されているのですが、アクティブな目的で車を使わなくても冬の革シートは冷たいので、できれば上級グレードにも標準装備して欲しい機能です。
優先順位的には、後席シートヒーター > 前席のシートベンチレーション と思っています。
もうひとつおまけでサンルーフ部の写真を。
障子から漏れ出る淡い光のようで写真だけみればなんかいい感じに見えますよね。
(でもこの写真は曇り空の下で撮られていたものですよ。きっと)
25.丈夫そうなリアハッチゲートダンパー
電動ゲートは一度使ってしまうと手放せない便利機能ですし、リアゲートは何度も開け閉めするところなのでこのように見た目がしっかりしたダンパーが装備されていると、心なしか安心します。
26.こんなところにもシンメトリーの美しさ
まったく機能とは関係がないのですが、(おそらく)電装ケーブルやウォッシャーラインなどが通っているパイプも、ご覧のように左右対称で配されています。
ゲートドアヒンジ、ダンパーへと続くパーツ・設備類が綺麗に左右対称になっている様に、「美学」さえ感じられるのは果たして私だけでしょうか。
27.広くてスクエアなカーゴスペース
空っぽの状態でも、ものすごい量の荷物を飲み込むことが容易に想像されるカーゴスペースですよね。車中泊がお好きな方でも、十分に対応できるのではないかと思える広さです。
さらにパネル下の(もともとはスペアタイヤを入れる)スペースも、下手な2シーターオープンカーのトランクスペースよりも大きいのではないかと思うくらい、大きめの容量が確保されています。
一見知的でスタイリッシュな雰囲気を纏ってはいるものの、一皮むくとそこには肉体を使うことも厭わない、実用車としての逞しさを併せ持っているのがパサートの強みでもありますね。(下手くそな例え、お赦しください)
28.できれば....
リアパンパー直上に貼り付ける樹脂カバーはオプションでも用意されているのですが、個人的には素のパサートの外観に手を加えることは極力避けたいと思っています。
カバーを必要とされるケースもよく理解できますし、どちらかというと私も必要と考えている側なのですが、未だに取り付けを躊躇している悩ましいエリアです。
個人的には、点線で囲んである樹脂パーツのところにオプションでも良いので、ステンレスのカバープレートを用意して欲しかったと思っています。
実用性もありますし、外からは見えないけれどゲートを開けると程よい輝きが覗く、というさりげなさが良いと思うのですが、未だサードパーティの後付けパーツでも用意されていないようですね。
29.風通しが良さそうなエンジンルーム.
かどうかはわかりませんが、なんか「剥き出し感」がありますよね。多くのオーナーさんがカバーをつけられる気持ちはとてもよくわかります。
エンジン部だけでなく、エアクリーナー部まで覆える一体型のカバーだったらどんなによかったか、と思うのですがやはり「大衆車」メーカーですよね。ここにコストをかけてもらうよりも、シフト横ボタンを右ハンドル用にしてもらう方がありがたいです。
30.暖かそうなバッテリーケース
私が無知なのかもしれませんが、ボンネットフードを開けて一番びっくりしたのがここです。フェルトのような柔らかい生地に包まれているのですが、これは「良いポイント」なんですよね?
エンジンルーム内は金属か樹脂で成り立っている世界だと思い込んでいましたので「?」でした。
いつか機会があればサービスの方に聞いてみたいと思っているのですが、ついぞ聞けずじまいです。
もしご存知の方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください。
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その他、図解では紹介できませんでしたが、気に入っているポイントで特筆しておきたいのが、
(スマートキー所持による)ドアロックの施錠・解錠が
「前後のドアで行える」というものがあります。
前車は前ドアのみのドアノブに触れることでしか施錠も解錠もできなかったのですが、何気に不便なのです。
例えば後席に荷物を置くとしましょう。まず前ドアのノブを触って解錠した後、後席ドアのノブを掴んでドアを開ける必要があります。同様に後席から荷物を取り出した後にドアを閉めますが、そのあと(わざわざ)前席ドアノブに触って施錠する必要があるのです。
これ、想像される以上にかなり面倒です。
パサートは後席のドアノブでも施錠・解錠ができますので、今まで一体どれだけ面倒なアクションを続けてきたのかを思い知りました。
今でも毎日の子供の送迎時に、この機能の恩恵にあずかっています。
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以上で、パサートを褒める(一部褒めていませんが)ポイントの紹介は終わりになりますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
100%主観で書かせてもらいましたので、違った感想や意見をお持ちの方もいらっしゃると思います。
ポジティブな意見違いであればウェルカムですので、いくらでもコメントに書いていただいてかまいません。
一人でも多くの方にパサートを気に入っていただくためにも、たくさんの考え・意見があった方がいいですよね。
さて、狼少年の如く何度も繰り返された「次回が最後です」の言葉ですが、パサートにまつわる一連のブログもいよいよ次回を持って「正真正銘」の最終回となります。
(今回の投稿でようやく書きたいことを書き終えることが出来たので、燃え尽きた思いです。)
それではまた。
※掲載している画像はすべてweb上から勝手にに拝借させていただいたものです。ご容赦ください。