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2016年10月13日 イイね!

vol.3 パサート購入時・購入後のあれこれ

vol.3 パサート購入時・購入後のあれこれ前回までの更新で、車を替えることになった発端からパサートを契約するまでの一連の顛末記がひと段落つきましたので、今回はゆるりとした簡単な内容にしようと思います。

私の場合、購入する車種を決めた後の「グレード選び」に悩むことが多いのですが、パサートについては例外で「ハイライン」グレードで即決でした。
それほど大きな理由もなく、"恋に落ちた瞬間"の際のグレードがハイラインだったため同じクルマに乗りたい、というだけでしたので。

私の身の回りにはパサートユーザーの方も、パサートを検討されている方もおりませんので、どのようにグレードを選ばれでいるのかは分かりかねるのですが、現在コンフォートラインの代車に1ヶ月弱ほど乗っていることもあり、両グレードの「実際に使ってみての」比較を軽くしてみたいと思います。

先に申し上げておくと、最後に「どちらのグレードが良い」といった結論には結びつくことはありません。

どちらを選んでも「パサートの良さ」を十分に堪能できると思っていますし、アピアランスの差や細かい装備の差などについては、各人の好みや必要度合い・予算的なものでお選びいただければ良いと考えています。

装備の違いなどで感じたことは書かせていただくものの、最終的な「好む」「好まない」といった評価は、読まれている方のご判断に委ねたいと思います。




【外観】
外観だけで両グレードを見分けることはとても難しいと思います。私が判っている違いとしては、

1.ボディ下部の外周を取り巻くクロームモールの有無
2.テールライトの意匠の違い
3.標準装着されているホイールのデザイン違い
4.プライバシーガラスの有無


の4点くらいです。ユーザーで無い限りはまず違いを見分けることは難しいと思いますし、こうした程度(あまり大きく無い)の差別化には好感を持てます。

昔々のお話ですが、ホンダのプレリュード(2代目)というクルマを所有していたことがあります。私のグレードは1.8LエンジンのXX(ダブルエックス)という一番売れ筋のグレードだったのですが、モデル末期ということもあり、2LのDOHCエンジンを搭載した(XXはSOHCです)、「2.0Si」という上級グレードが存在していました。

トップグレードにふさわしく一目でわかる外観の差別化がされており、見かけるたびに「悶えるような狂おしい思い」をした記憶があります。排気量や走行性能はともかくとして、この「見た目の違い」は、私のクルマ選びのトラウマになってしまったくらい、インパクトが大きかったものです。

この「狂おしい思い」を味わったため、クルマのグレード選びも自ずと「上級志向」になりそうなものなのですが、過去の所有したクルマを振り返ってみると全体では決してそんなことはありません。
ただグレード選びに際しての一つの法則性めいたものが存在していることには気がつきました。この話をしてしまうとまた長くなってしまいますので、別の機会にしたいと思います。


話を戻しますと、グレード間の外観の違いについては「好み」のレベルで判断できそうなもので、比較する際の大きな要因にはなりませんでした。(これは実際の私自身の感想です)

少しだけ付け加えるとすれば、「1」の全周囲クロームモールについては白やシルバーのように明るいボディカラーにはあったほうが良いように思えるくらいでしょうか。私が現在乗っている代車はパール白なのでやや間延びした印象を強く感じるのですが、展示されているクルマや皆さんの写真を見ていると、紺や黒などの濃色系ではそうした"間延び感"を感じることはありませんでした。

「2」のテールライトの意匠違いについては、どちらであっても全く気にならないレベルです。個人的にはバックライトのホワイト部分が最下部に配されているコンフォートラインの意匠のほうが好みです。ハイラインはこのホワイト部分がライトユニットの中央に配されているため、「縄文時代の遮光器土偶」に見えてしまうのです。
また、カタログにはハイラインのテールライトはダークタイプとの記載があるのですが、私には違いがわかりません。2台並べて見れば判るのかも知れませんけれども。


「3」のホイールについても、標準はどちらも17インチ※ですのでデザインの「好み」だけだと思います。洗車時の洗いやすさについても「どっちもどっち」な感じがしますので。

※ハイラインは2017モデルから18インチが標準装備される模様です。

「4」のプライバシーガラスについては、装着モデルの濃度が気にならなければ標準装備されているほうが良いのかもしれませんが、ディーラーで後からいくらでも好みの色・濃度のフィルムを貼ることができることを考えると、こちらも大きな差につながりにくいと思います。



【内装】
私が両車を乗り比べて気が付いている点は下記の3点になります。ちなみに「乗って・使ってみて気がつく」点のみを挙げています。
もっと細かい違いがあるかもしれないのですが、詳細についてはカタログをご覧いただきたいと思います。

1.インテリアトリムパネルの違い
2.シート表皮の違い(ファブリックシートor本革シート)
3.メーター内のMFI(マルチファンクションインジケーター)のカラー・解像度の違い
4.パワーウインドゥスイッチのメッキ加飾の有無


グレードの違いとしては内装の違いがもっともわかり易い感じがします。
パッと目につく「1」のインテリアトリムですが、ドアにつくトリムパネルはハイラインでは木目調で、ナビとエアコン操作部のパネルがグロスブラック処理されたものになります。
コンフォートラインではトリムパネルが細かな模様のプリントされたシルバー調のものに、ナビ・エアコン周りのパネルが模様の無いシルバー調のものになっています。

どちらも「樹脂」感に満ち溢れた処理なので、特にハイラインが「上質」に見えることはありません。単に木目が好きか、シルバーが好きかのこれも「好き・嫌い」レベルだと思います。むしろハイラインのグロスブラックは埃が目立ってしまうので、綺麗好きの方には気になってしまうかもしれません。

パサートの内装で気に入っている点としては、ドアハンドル(握って掴むところではなくて、ドアを開ける際に引っ張るところ)の塗装の質が良いところです。おそらくこのパーツも樹脂だとは思うのですが、輝度が高い塗装がされてあってあまり安っぽく見えません。

インテリアパネルもこのドアハンドル部と同じ質で塗装されているのであれば、また違う評価をしていたかもしれませんが、現状の木目とプリント模様の違いだけではどっちもどっち、という印象です。

本国・欧州では「木目調」ではなく「本木目」を使用したつや消しのトリムもオプションとして準備されているのですが、色合いも落ち着いた濃いめの茶色で、写真で見る分にはとても「いい感じ」に見えます。
日本仕様も木目調であってもかまわないのですが、せめて明るめ・暗めなど、異なる色調の模様が選べると嬉しいと思いました。
その他欧州では木目系以外にも、樹脂ではなく金属を使用した「ブラッシュドアルミ」トリムも用意されているようです。

「2」のシートの表皮についても「好き・嫌い」の差でしかないような気がします。
私はどちらかというと「革派」ですが、理由は「拭くだけで掃除が楽」につきるからです。
登山やキャンプなどのアクティビティでは尋常で無いくらい衣類や道具が汚れますので、革シートの方が気にせず放り込めるからなのですが、これもファブリックシートにシートカバーを被せて使用すれば大差が無いようなものだと思います。

私の場合、単に後からシートカバーを選んだり取り付けたりすることが面倒なので、最初から「本革のカバー」が装着されたものを選んでいる、ということになりますね。

ただし、今回パサートで本革シートを選んだ理由は上記とは別な点にあります。
前回でも書きましたが、使用されている皮革の素材がとても柔らかく、座った時の「包まれ感」がとても気に入ったことと、いままで体験したことのなかったベンチレーション機能とマッサージ機能が付いていた、という目新しさがあったからです。

コンフォートラインのファブリックシートは本革シートと比べて適度な「張り」があるため、むしろ長距離の運転ではこちらのほうが疲れにくいようにも思えます。
なおシートについては表皮素材だけではなく機能性の違いもありますが、後の【機能】編で詳しく書きます。


私が購入した当時、日本仕様のハイラインでは内装のカラーが3種類(黒・茶色・ホワイト)から選べることができたのですが、もし明るめの茶色の設定があれば、きっとこちらを選んでいたと思います(この明るい茶色も欧州では設定されています)。




トリムの件でもそうなのですが、エンジンの仕様が1種類のみなど、日本に導入されるモデルや仕様について語りたいことはたくさんあるのですが、これも書き出すと長くなってしまうのでまたの機会にしたいと思います。


「3」のメーター内のMFI(マルチファンクションインジケーター)のカラー・解像度の違いについては、両グレードを何度も乗り比べでもしない限りは気がつきにくいかもしれません。

ただこの箇所の差別化についてだけは少し不満があるというか、VWに物を申したい部分でもあります。

特にACCを使用している時に感じるのですが、コンフォートラインの解像度が低く(ドットが粗いとお考えください)、単色で表現された「情報」と、ハイラインの高解像度(ドットが細かく滑らか)でマルチカラーで表現された「情報」とでは、「見やすさ」「認識のしやすさ」に差が生じると考えています。

微々たる差で大きく支障をきたすものではないのかもしれませんが、こうした部分にグレードの差をつけていなければ、私のフォルクスワーゲンについての評価もぐっと良くなったと思います。(こうしたところにメーカーの哲学が見え隠れすると思いませんか?)

「4」については気にする方がどうかしている、というご意見もあるかもしれませんが、自車から代車に乗り換えてすぐ気付いた点です。とはいえただの加飾パーツにすぎませんので、後からパーツを購入して付け替えることもできる類のものです。グレード選びに際して考慮する必要性はないと言えます。

また、私はほとんど夜に車を使うことはないため、その他の点としては「アンビエント照明」等の有無についても、あってもなくてもどちらでも良いとは思っています(あること自体は気に入っていますが)。

夜に走る方であってもアンビエント照明がないと困る、という方はあまりいらっしゃらないかとは思いますが、あると格段に「雰囲気」はアップしますので「あると嬉しい」類いの装備ではあると思います。

昼走行でも長いトンネルに入った時にこのライトの存在を意識できますが、さりげなくキレイな光り方ですよ。



【機能】
最後は「機能」の違いについてです。
こちらは1点だけ「無いと気になってしまうのでどうしても欲しい」という機能がハイラインにはあるのですが、個人的な理由によるものからですし、パサートを評価する際の項目としては「欄外」のものです。
それ以外の機能は「なくても困らないな」というレベルのものばかりで、何か今後のクルマ選び(とグレード選び)に大いに影響をあたえるくらい、購入前と購入後の感じ方・見方に差が出ていると感じています。


1.シート機能の差
2.電動リアゲート&イージーオープン機能



もしかすると他にも多くの機能の差があるのかもしれないのですが、日常に使ってみて感じたのはこの2点くらいです。

「1」のシート機能としては前後やハイト、シート角度の調整等が電動かそうでないかの違いがあります。
我が家では運転の役目が私一人ですし、知人友人に頻繁に乗ってもらうことも皆無なため、一度シートポジションを決めた後はほとんど調整することはありません。ですから必ずしも「電動化」のメリットを享受しているわけではないのですが、もし他の家族が頻繁に運転を行うような環境ということであれば、必須とした機能だと思います。

その他ハイラインにはベンチレーション機能・マッサージ機能が付いていますが、マッサージ機能については納車されてすぐに出かけた1週間程度の旅行で使用した後は、使うことを忘れています。なのでこれも各人の好み・必要の度合いで考えていただければと思う機能です。

ベンチレーション機能については試乗時にも体感できたこともあり、かなり気に入っていた「はず」でした。
ただ1年を過ぎた今、私の「所有条件」では必要の無い(というかさして役に立たない)機能、という評価をしています。

私が契約している駐車場は地上平置きで屋根なし、すなわち「青空駐車」です。
今年のような猛暑下での車内温度の上昇は、それはもう凄まじいものがあります。特に革シートの持つ「蓄熱機能」がフルに発揮された状態では、短パンから覗いた太ももでも触れようなものなら冗談抜きで火傷しそうな勢いの「熱さ」になります。

こんな状態でシートベンチレーションのスイッチを入れても「焼け石に水」です。車内の温度が適度に冷えてもシートの冷却はまだまだの状態です。シートベンチレーションの効果を感じる頃には車内も十分に冷えているため、結果的に「ベンチレーションの必要性」も薄れているのです。

長距離の移動で長時間運転する場合や、極端に暑がりの方であれば役に立つのかもしれませんし、屋内駐車が出来て車内温度がそれほど上がらない環境の方であれば、ベンチレーションの恩恵に与れるのかもしれません。(もしくは青空駐車場でも常に窓全面に遮光シェードを装着しておくことができるマメな方とか)


「2」の電動リアゲートですが、この機能だけがハイライングレードを選んで良かったと思える、「唯一」の機能です。

私は毎日スーパーマーケットに買い物に出かけるのですが、チャイルドシートを運転席後部に設置しているため、ラゲッジルームを買い物かごの置き場にしています。
開閉の回数も多くなりますし、元来が無精者のせいかリアゲートの上げ下げを「面倒臭い」と感じてしまうので、この機能は本当に重宝しています。(私だけかもしれませんが、リアゲートの開閉には割と力が必要な感じがしています)

自分が車内にいて、家内が両手に持った荷物をラゲッジルームに入れようとする際も、スイッチ一つで「ウィーン」と開くことができるのも便利です。ただ、この車内のスイッチを使うときだけ「ピーッピーッ」という警報音がなるのですが、少し耳障りな音なのが気になる点ではあります。

たかが電動リアゲートで、という向きはあるのかもしれませんが、「(オートホールド機能付の)電動ブレーキ」と「電動リアゲート」の有無は、私の車を選ぶ上での絶対条件に近いものがあります。どちらの機能も以前は必要とさえ思ったことの無い機能なのですが、たまたま前車に装備されていたこともあり、その「便利さと快適さ」に囚われてしまいました。

極端な話、0-100kmまでの加速時間がどんなに早くても、馬力が300ps以上ものハイパワーを持っていたとしても、この2つの機能がなければ今の私のクルマ選びの土俵に残ることはできないと思っています。
ただ自分でもすごく日和ってしまったなと思う部分でもあり、決して大きな声で言えることでもありません。


以上、ざっくりとコンフォートライン・ハイラインの「差」について書いてきましたが、
もし私が知人や友人から「どちらのグレードにすればよいか迷っている」という相談を受けたと仮定した場合、おそらく「コンフォートライン」を薦めることが多くなるような気がしています。

実際には各々「こだわるポイント」には差があろうかと思いますし、もちろん好みや、車に対してのスタンスなどの違いを考慮すると、単純に「こっちがよい」と薦めることはまずないと思います。

すでに所有している私自身が言うのもなんですが、パサートを購入するときにはあまりグレードを比較してはいなかったたため、ハイライン選択の理由も「感覚的」なものによるところが多かったのですが、もし私が今、十分に下調べをした上で買うとすれば「コンフォートライン」を選ぶと思います。

最初に書いたように、どちらのグレードであってもパサートの魅力が大きく変わることは無いと感じているのですが、もし5年以上乗り続けることを前提とするなら「ハイライン」を、最初の車検前に替える可能性もあると考えているのであれば「コンフォートライン」を選ぶことになろうかと思います。

もともと「車を自分の所有物・財産」と考えることはなく、一定期間のあいだ「お金を払って使用させてもらっている」という考え方をしているからか(もちろん毎回"漢ローン"を組んで購入しているためでもありますが)、
一つの車を長期間保有することを前提に考えることは多くありませんでした。

パサートであればグレードの差額分を次回の車購入費用にとっておこうかな、と思えるくらいコンフォートラインのコストパフォーマンスが光っていると感じているからですね。きっと。

以上、この「コンフォートラインはコストパフォーマンスが光っているよ!」という感想をもってグレード比較を締め括りたいと思います。

そうそう、この記事を書いているときに見かけた情報ですが、11月末からは年次改良のモデルが導入されるようです。それによるとコンフォートラインにもパワーリアゲートが標準装着されることになるらしいのですが、それが事実とすればもう.....。あとは最後までいわなくてもわかりますよね(^-^)。

直接ディーラーにお聞きした情報ではありませんので100%事実かどうかはわかりませんが、webではパサートの低金利キャンペーンバナーが目立ちはじめましたので、年次改良モデルの導入は確実だと思いますし、それゆえリアゲートの件についても信頼できるものではないかと思っています。


その他、グレード以外には(後付けできない)メーカーオプションをどうするか、といった悩みもあろうかと思います。幸いというかなんというか、パサートは選べるメーカーオプションが極めて限られていましたので、あまり悩むことはありませんでした。

恐らくパサートを検討される方でLEDヘッドライトを「不要」と考える方は少ないと思いますし、そもそもLEDヘッドライト非装着車は「受注生産」扱いしているくらい、日本に見込み導入されている数は少ない(or 全くない)はずなので。

そうなるとサンルーフをつけるかつけないか、セットオプションのアロイホイールを選ぶか選ばないかのいずれかに絞られてくると思います。

私はサンルーフを選んで、セットオプションのホイールは選ばない仕様で契約をしたのですが、この選択には後で少し後悔をしましたので、その理由等も書いておこうと思います。




購入したのは"ヴァリアント"ですので、サンルーフも開口部の大きな「パノラミックスライディングルーフ」というものになります。
ガラスの面積が大きいので採光面積も大きく取れていますし、実際の開口部も大きいので開いた際の開放感もあるのですが、見落としをしていた点が一つありました。

それはサンシェードの「薄さ」です。この車に装着されているシェードはかなり薄いスクリーンで、実際ロールスクリーンと同等のような質感なのですが、この薄さゆえに遮光性が著しく低く、シェードを閉じているときでも頭上に日光の熱を感じてしまうのです。

シェードを閉じていても明るい室内、というポジティブな捉え方のできる方は別として、私にとっては「シェードの役を為していない」としか思えない代物でした。

このシェードについては遮光性の低さ以外にももう一つ難点があります。その薄さゆえサンルーフのガラスについた水滴・汚れ・鳥の糞がシェードに投影されてしまい、天井が薄汚れたように見えてしまうのです。

まめに洗車をすれば良いのでしょうけれども私は面倒くさがりやなので、2ヶ月に一度の給油時にGSで洗車してもらう程度です。つまり下手をすれば2ヶ月ものあいだ薄汚れた(ように見える)天井を見つめなければいけないのです。

シートベンチレーションの解説で「車内の熱に対して」ほとんど役に立たないということを書いたのですが、この自動集熱機能のついたサンルーフが装着されていたことも大きな要因かもしれません。サンルーフレスの車であればベンチレーションの効きも良かった可能性もあると思います。

ただ「機能」の面では不満な点が多いものの、サンルーフの「見た目」はとても良い、というのが悩ましいところなのです。見た目が第一の私としてはとても評価のしにくいオプションであることは確かなのですが、年々平均温度の高くなっている日本の夏のことを考えると、シェードの材質が変更にならない限りは次の車へ装着することはないような気がしています。


次はセットオプションで用意されている18インチのホイールですが、当初は標準装備の17インチホイールのままでよいと考えていました。パサートの乗り心地の良さに大きく貢献していると思われましたし、ハイラインに標準装着されている「SOHO」という名のついたホイールのデザインも決して嫌いなものではありませんでした。

ただ契約したときには考えてもみなかったことやモノが、契約後に見えてくる・欲しくなってくるということがよくあるのですが、今回も案の定、いろいろ出てまいりました。

最初はスタッドレスタイヤでした。住んでいるところに雪が降ることはほとんどなく、降ったとしても1,2日ですぐ溶けてしまいますので冬季の日常に必要なものではありませんが、あまりにもパサートに浮かれていたため、パサートに乗っての長距離旅行をいろいろ妄想し始めてもいました。

冬の間は避けていた東北も旅行先の候補地として挙げていましたし、スタッドレスタイヤを準備すれば冬季間の出不精も多少は改善されるのではと考え、真っ先に浮かんだものです。

そうなるとスタッドレス用のホイールも用意しなければなりません。タイヤ専門店や量販店ではタイヤとホイールをセットにしたお得なパッケージ販売をしているのですが、私は好んで純正品をチョイスするタイプなので、夏タイヤであってもこうした量販店のセットを購入する機会はありません。

純正品を好むのは処分する際にも何かと都合が良いということを過去の経験から学んでいるからでもありますが、マッチングに悩む必要もなく、普通に純正品のデザインに気に入ったものが多い、というのが主な理由です。

ただ、意外に純正品を単品で買おうとすると割高になってしまいがちです。純正品でもリーズナブルなモデルでタイヤとセット販売をしていますが、リーズナブルだけあって見た目が気に入るホイールではないケースの方が圧倒的に多いです。

もしこのスタッドレスタイヤを1年のうち3ヶ月以上を使う地域に住んでいる場合であれば、多少割高であっても好みの純正品を選ぶとは思うのですが、実際には年に一度使うか使わないかの頻度のものにコストをかけてもよいのかどうか、私の想定使用頻度を考えると購入を迷ってしまうのが実状です。

ただ今回のパサート購入にあたっては長期の保有を前提としていましたし、田舎に帰った場合はこちらに住んでいる時よりも使う機会が増えるだろうと考えて、もともと装着されている17インチのホイールをスタッドレスタイヤ用に回して、夏用として新たに18インチのホイールとスタッドレスタイヤを購入することに決めました。

しかしこのパターンだと、元々の17インチに装着されていた夏タイヤ(未使用に近いですよね)が無駄になってしまいます。自宅かつ広いガレージや物置を所有しているのであれば、外したタイヤもしまっておくことができるとは思いますが、しがない賃貸の共同住宅住まいの身としてはそれもままなりません。

もし、契約の前にスタッドレスタイヤへの思いが至っていれば、さらにもう少しwebを見て回っていれば、18インチのセットオプション付きで契約して、その後に17インチ純正品ホイールとスタッドレスタイヤを購入する、というパターンを選んでいたと思います。

ただ契約時に希望のカラー&希望のオプション全てが揃った国内在庫車が手に入ったかどうかはわかりませんので、契約当時は「手に入らなかっただろう」と、(自分を慰めるために)思うことにしました。

あと「純正品が好き」とはいったものの、正直に言えば「本当に欲しいメーカーのホイールは高くて手が出ない」のです。これ以上自分の「ミーハー度」をさらけ出すのも気が引けてしまうのですが、デザインはかっこいいし、鍛造品で軽いし、でやっぱり「BBS」のホイールに憧れを持っています。特に「RE-V」というモデルが大好きで、できることならいつか装着してみたいと思っています。


ということで純正品から選ぼうとはしたものの、パサートのカタログに掲載されているオプションホイールはどれも今ひとつのものでした。

割とリーズナブルということでR-Lineに標準で装着されてある「マルセイユ」というホイールを勧められたのですが、切削加工自体は嫌いでないものの、自分の選んだボディカラーとはマッチするように思えませんでしたので却下となりました。

そんな中、海外のwebサイトで良くできたコンフィギュレーターを見つけましたので、自分の選んだボディカラーに合わせて色々な純正ホイールの装着イメージを確かめたりしていたのですが、一番気に入ったものがセットオプションで設定されていた18インチのホイールだった、というのは少し皮肉が効いています。
「ダートフォード」という名のホイールなのですが、取り寄せが可能か問い合わせたところ、VGJで在庫があるとのことなので注文することにしました。

別途18インチの夏タイヤを購入する必要もあり、当初は自前で通販サイトから購入して脱着のみディーラーに依頼することも考えましたが、特にタイヤの銘柄にこだわりがある訳でもありませんので、結局予算だけ伝えてディーラーにお任せすることにしました。

これでひと段落がついたと思いきや、まだ続きがありました。
このタイヤとホイールの商談はショールームにて行っていたのですが、当時はR-lineモデルが展示車として置かれてありました。

商談中に漠然とその後姿を眺めていたのですが、リアのマフラーエンドがとてもカッコ良く思えましたので「ハイラインにも装着して販売すれば良かったのにね」と呟いたところ、「もしかするとパーツ取り寄せで装着できるかも知れません」との答えが返ってきました。

おー。そんな対応も可能なのかと、パサートとは別にフォルクスワーゲンのディーラー自体への好感度もアップしましたね。(もちろんあの事件前なのでディーラーも私も呑気で楽しいひと時でした)

調べてもらったところ取り付けは可能とのことで、費用はパーツ代・塗装代・脱着工賃含めて11万円ちょっとということでした。
月々の支払いは増えるものの、ホイール&タイヤセット共々ローンの中に含めればなんとかなるかと考え、こちらも発注をしました。

結局後から取り付けに別途部品が必要とのことで費用は12万円を超える形になりましたが、後日同じことをされたみんカラユーザーさんのブログでは9万円ちょっとで済んだということが記載されていましたので、地域によってなのかディーラーによるものなのかはわかりませんが、結構差が出るものなんだな、としみじみ思いました。

多分私が多少ボラれていたのかもしれませんが、それを知る術はありませんし、知ったところでどうなるものでもありませんので、脳裏から消しました。ぐすっ。

これでいよいよ注文に思い残すこともないかな、と考えていたのところ、折しもディーラーグループからのキャンペーメールが届いており、内容は今月中に「純正ドライブレコーダー」の取り付けを申し込むと工賃込みで20%ほどオフになる、というものでした。



ドライブレコーダー自体には薄々興味はありましたが、フロントガラスに装着された状態の「異物感」が気になるのではないかとの懸念から、具体的な検討をしたことはありませんでした。
案内されてあった「純正」のドライブレコーダーはセパレートタイプというもので、カメラ部がとても小さいのが特徴でした。(後から調べてみると富士通テンのOEM製品でした。) 性能はさほど高いものではないようでしたが、とにかく装着時の見た目がすっきりしているため、一般の売れ筋製品よりは割高ではありましたが、こちらも依頼することにしました。

ドライブレコーダーの需要も年々高まっているせいか、コンパクト&高性能かつ安価な製品が続々登場していますので、今となっては特に声を大にしてオススメする製品でもないのですが、後日の車旅行の際に走った行程などをPCで見てみたところ、予想外になめらか&画質も綺麗だったので少し驚きました。

面白かったのは、宿泊した旅館先で係員の方が駐車場所を移動された際の言動がすべて記録されていたことです。案外、人って独り言をつぶやくものなんですね。

それ以来チェックすることすら忘れていますが、ドライブレコーダーの出番がないということは無事故で良いことと思っていますし、このまま続けて出番がないことを願ってもいます。

その他にもちょこちょことディーラーオプションパーツを付けましたが、すでに他のみんカラユーザーさんも多数紹介されているものばかりですので、特にここでは触れません。


最後になってしまいましたがグレード・オプション選びと並んで「ボディカラー選び」もまた、悩ましくも楽しいものですよね。

私はどちらかというと「色」が付いている車が好きなので、白・シルバー類は最初から除外をしています。黒はパサートに似合う色とは思いましたが、家内からは「絶対NG色」に指定されているため、こちらも最初から除外です。「オークブラウン」も黒に近い色のなため、同様に除外をしました。
そうなるともう残っている色は「タングステンシルバー」「クリムゾンレッド」「ハーバードブルー」「ナイトブルー」の4色です。紺色は嫌いではないのですが、定番すぎてやや新鮮味に欠ける、という理由でナイトブルーも除外しました。



残る3色に絞り込んで実車のあるディーラーを訪問して検討したのですが、タングステンシルバーもどちらかというとやや色の濃い目のシルバーという印象でしたので、前車とあまり代わり映えがしないように思えて今回はパスとしました。

密かに一番期待をしていたクリムゾンレッドは、屋内駐車場で見たためかかなり暗めな色に見えてしまったので、こちらも見送りとなりました。もう残りはハーバードブルーしかないのですが、カタログ上のコミニュケーションカラーもこの色でしたので、すんなりとこの色に落ち着きました。

もしも明るい陽光の下でクリムゾンレッドを眺めていたら結果は違っていたかもしれません。

ちなみに発売から1.3年が経過した今でもパサートを見かける機会はほとんどなく、色も白・タングステンシルバー、ハーバードブルーの3色でそれぞれ1台ずつ、計3台しかありません。きっとクリムゾンレッドのパサートを見かけたら喜びのあまり手を振ってしまうかもしれない、と思っています。


以上になりますが、手短に済ますつもりが結局長文になってしまいました。いつもよりも主観が強まった内容だからですね。きっと。

ただ、好き勝手な意見を述べてはいるものの、基本は「自分の好みで自由に選択する」ことが一番と思っています。

購入を検討している人に役立ってもらえれば、と思う反面、自分の意見なんか全然無視してもらってOKだよ!とも思ってもいるので、少し自己矛盾を感じてもいます。


今回で一連のブログを終了する予定でしたが、あと1回だけ更新をして「1年経過しての所感」をまとめて終わりたいと思います。

契約後の納車待ちの時期に起こった昨年の「あの事件」についても触れることになるとは思いますが、あまり深刻な内容にするつもりはありませんし、どちらかというとパサートのここが気に入っているよ!というトピックを(最後だけは"主観"全開で)多めに盛り込みたいと思っています。


数が少なくても「いいね !」を押してくださる方がいらっしゃるだけで、「書き続けなきゃ」という気持ちになるものですね。

直接お伝えすることはしていませんが、いつもお読みいただきありがとうございます。

それではまた。
Posted at 2016/10/14 22:31:24 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2016年10月11日 イイね!

vol.2 パサートを選んだ理由

vol.2 パサートを選んだ理由アウトバックへ買い換えることにほぼ気持ちが固まりつつあった中、フォルクスワーゲンから「ゴルフオールトラック」というクルマが発売になったというニュースを耳にしました。



過去にフォルクスワーゲン車を所有した事はありませんが、数年前に一度だけ買換えの候補に挙がったことがあり、数車の試乗をさせていただきました。

この時はモデルチェンジして間もないザ・ビートルの試乗がメインで、その他は同じエンジンを積むクロスポロとティグアンの計3車種を試乗させてもらったのですが、なぜか看板車種のゴルフのことは全く脳裏に浮かびませんでした。

2012年の夏前だったと記憶していますので、まだ日本ではゴルフ6が販売されていた時期ですし、当然ショールームにも何かしらのグレードが展示されていたとは思うのですが、ちっとも記憶に残っていないのです。

この時は結局フォルクスワーゲンとは別のクルマを選択したのですが、今回3年振りにショールームに足を運ぶことになりました。

ゴルフオールトラックはまだ発売から間もないためか、まだ試乗車の用意はされておらず、配備されたばかりの展示車を見せてもらうだけとなります。

事前にWEBなどで情報収集をした際に良く目にしていたのは鮮やかな赤いボディカラーの車ばかりでしたので、ショールームに展示されてある車も(何の根拠も無く)赤いボディカラーであると思い込んでいたのですが、実車のボディカラーはブラックでした。

現在はwebサイトで各ディーラーに用意されてある試乗車・展示車のグレード・カラー等を事前に調べることができるのですが、この時はwebサイトの仕様が違っていて情報が掲載されていなかったか、(こちらの可能性がはるかに高いのですが)単に私の見落としであったのか、とにかく頭に思い浮かべていたものとは違うクルマとご対面した、という印象が強かったです。

そのせいもあるのかもしれませんが、間近に見る黒いゴルフオールトラックには、あまりときめきを感じることができませんでした。

正直なところ心の中では「やっぱりアウトバックかもね」という思いがよぎったと思います。

ご対応いただいたセールスの方は流石というか、きっと私の表情の中に落胆を見て取ったのでしょう。

「kamerinさんの望まれる用途からは外れるかもしれませんが、新しくパサートという車が発売されましてワゴンモデルの設定もございます。こちらは試乗車もご用意しておりますのでもしお時間があればぜひお試しになられてはいかがでしょうか。」
とのお言葉をかけていただきました。

パサートというクルマがモデルチェンジをしたという事は知っていましたが、パサート自体の興味・知識は全くといって良いほど皆無で、ゴルフのセダン版「ジェッタ」の名称が変わったものだろう、という認識をしていました。(今でもジェッタとパサートの関係・関連性については曖昧なままです)


試乗車を目の前にしての第一印象は、確かに「カッコいい車だね」というものでした。とはいうものの「車格が上すぎて自分が乗るクルマじゃないよね」という思いの方が強かったと記憶しています。

頭に浮かんだのは「クラウンクラスを選ぶ人達をターゲットにしたクルマ」というもので、よく言えば「高そうに見える」、違った見方をすれば「年配好み(要はオッさんくさい)」という印象を持ちました。

自分も若い方から見れば充分「年配」に入る年ですので、パサートからしてみれば「お前に言われたくない」と思うのでしょうが、そう感じたことは事実です。

こうした先入観があったからかも知れませんが、必要以上に緊張感を伴った試乗となりました。

時間にして30分程度でしょうか。ディーラー周辺の市街地メインのコースを走らせていただき、平均速度も20km程度でしたのでタラタラとしたペースの試乗ではあったのですが、この試乗はとても好印象が残るものでした。

静かで、なめらかで、すごく良いクルマに乗ったように感じられたのです。今まで所有してきた車にはなかった何か「上質」なものを
見せられた気分です。

とはいえ、元々の目的としてはゴルフオールトラックの実車を見に来たのですし、そもそもパサートは予定していた価格帯よりも上に位置するクルマです。

いくら試乗の印象が良くてもおいそれとターゲットの変更ができるわけではありませんので、この日はゴルフオールトラックの試乗が可能になり次第あらためて連絡をもらいたい旨を伝えて帰りました。


この後一週間も経たずにゴルフオールトラックの試乗車が用意出来たとの連絡をいただいたので、再度ディーラーに赴きました。

正直なところ、自分の中でオールトラックへの興味が半減していることは自覚していましたので、試乗で「天地のひっくり返るような」思いでもしない限りは(オールトラックは)お断りすることになるだろう、と考えていました。

ディーラーに到着した際、担当セールスの方が電話中とのことで暫し待つことになったのですが、展示してある車両の入れ替えがあったようで、新たにパサートのセダンがその中に加えられていました。

電話はまだ長引きそうでしたので、展示されてあるセダンを見せてもらうことにして、運転席に乗り込みました。

ショールーム内の照明が落とし気味であったせいなのかもしれませんが、ホワイトを基調としたメーター類のイルミネーションがとても綺麗に感じられました。前回の試乗ではあまり内装に対しての印象は残っていなかったのですが、今回はググッと大きく惹きつけられるものを感じました。

一番大きな要素はシートが本革であったこと、それもしっとりと柔らかい感触の皮革で、聞くと上質なナパレザーという素材を使用しているとのことでした。

そうです。前回試乗したのはコンフォートラインというグレードであり、今座って見ているのは上級のハイラインというグレードなのです。

コンフォートラインとの違いは、室内を囲むインテリアトリムが木目調になること、ナビとエアコンの加飾パネルがグロスブラックにになっているとのことなのですが、道理で(薄暗い照明の元では)よく見えるはずです。

すでに目にしている横一直線に広がったベンチレーションルーバー様のデザインも、その中に配された決して質が良いとはいえないアナログ時計も、こうしてあらためて見てみると高級車然とした佇まいに見えてくるから不思議です。

あわせて先日に試乗した際の好印象も思い出されてきました。

まさにこの瞬間に「ハートを射抜かれた」といっても過言ではないと思います。今となってはパサートそのものよりも、「照明効果」にしてやられたような気もしないではないのですが、とにかく頭の中からゴルフオールトラックの存在そのものが消え去った事だけは確かです。

電話を終えて席にやってきた担当セールスさんに、このクルマに惚れてしまったようです、オールトラックはちょっと無くなりました、と伝え、パサートの見積もりを出してもらうようお願いしました。

大げさにいえば理想の女性を見つけた瞬間、とでもいいましょうか。ただならぬ興奮と高揚感を感じていた私ですが、その気分も15分後には簡単に潰えていました。

理由は簡単で、お見積もり金額が当初の予算よりも80万円ほどオーバーしていたからです。

先の例にたとえるなら、巡り会った理想の女性には既に彼氏がいた、と言えるのかも知れません。

予算の面でとても厳しいことを伝え、(こちらのディーラーでは)どの時期に交渉を行えば最大限のよい条件が出るかをお聞きしました。答えも予想通りで、年末or年度末が最も頑張れる可能性が高いとのことでした。

あと半年以上もこの状態(クルマの顔面が潰れている状態です。詳しくは以前のブログをご参照ください)でいなければならないのか。いや、そもそも確実に良い条件が出ると決まっているわけではないのに待つ理由はあるのか...。
なんか行き詰まった感覚に囚われてしまいました。

きっと黒いゴルフオールトラックを見た時以上に憔悴した顔をしていたのだと思います。
またも担当セールスさんが助け船を出してくれました。

詳しい内容は省略しますが、条件の出やすい別のディーラーを紹介していただいたのです。

この後にもう一転ほど展開はあるのですが、
最終の候補がアウトバックからパサートが頭1頭分抜けた状態に変わることになりました。

依然としてレースに決着が着かない理由はただ1つ、「国産車縛り」がまだクリアできていなかったからに他なりません。

ただ、こうしたケースを想定していたわけではないのですが、車を選んでいる最中は家内の産後の育休と時期が被っていましたので、持てる力以上の熱心さを持って身の回りの世話と家事に精を出しておりました。
それこそ理想の女性を射止めるために、なりふり構わず尽くす男、といったところでしょうか。(先ほどから例えが単調ですみません)

もう1つは当時展開されていたキャンペーンというかスローガン、ご存知「ごきげん♪ワーゲン♪」の影響も多分にあったと思います。
私が呪文のように唱えていた「フォルクスワーゲンはもう国産車と同じようなポジションなんだよ」といった言葉よりも、家内の中の「輸入車への偏見の壁」を壊してくれる役割が思った以上に大きかったと思っています。

ともあれ、何が功を奏したのかは未だに不明ですが、フォルクスワーゲン車であれば輸入車でもOKという許可を得ることができました。

予算がオーバーしている点については、自分の中で「この条件が出れば」というラインを定め、足が出た分はトラの子のヘソクリから持ち出すこととしました。(当初の予定を変えさせるほどパサートが魅力的だったと言えるかも知れませんね)

家内の気が変わらない内に新しいディーラーへ試乗の予約を入れて、訪問日を取り決めました。8月も中ほどまで過ぎていましたので、あまり時間的な余裕もありません。
もし希望する条件が出なかった場合はあきらめて帰り、その足でアウトバックを契約する、という覚悟を持って(もちろん契約用の判子も持って!)ディーラーへ足を運びました。

担当していただいたセールスさんにそれまでの経緯を伝え、まだ試していなかった高速道路での走行を行ったのですが、ゲートをくぐってから加速、走行車線に合流するまでの短い間に思いました。「ああ、輸入車のこの感じ。慣れ親しんだこの感覚は車種が違えども変わらないんだな。」と。

普通に考えれば、車種もメーカーも違うクルマに乗って同じ様に感じるなんてヘン、と思われると思います。
もちろんエンジンのフィーリングや変速のフィーリングは違いますし、視点も違いますので体感速度も変わっているはずなのにです。

きっと「同じ」と感じたものの正体は、よくいわれる「安心感」のようなものではないかと考えています。
試乗時には法定速度内のスピードしか出してはいませんが、あとプラス50kmの速度域であってもこの乗り心地から変わることはないのだろうな、と思わせる感覚を持つことができるのです。不思議なことに。


これもよくいわれることのなので”今さら”なのですが、やはり輸入車は高速を走らせると違う気がします。
いくら街乗りが主体であっても、年に数えるほどしか高速道路を利用しないと分かっていても、この違いを意識してしまうと中々輸入車から離れられない、と思ってしまいます。

これが単なるプラシーボ的な思い込みから来るものなのかそうではないのか、確かめる術はありませんので(食べ物と違ってブラインドテストがほぼ不可能なため)断言はできないのですが、私としてはやはり「違う」という確信を持っています。

言い添えるとすれば「輸入車は確かに違う」けれども、国産車もある程度の車格以上の車種であれば同等に「違い」を感じられるだろうとも思っています。

話が逸れてしまいますので端的に書きますが、今年に入って現行のスカイラインに試乗する機会がありました。街中の試乗だけでしたがとても乗り味が良かったです。
きっと高速走行時でも安心して走ることができるのだろうと即座に感じました。さらに言えば大排気量ゆえのパサートにはない「かなりの余裕」も持ち合わせていました。

全てを試したわけではありませんが、スカイラインの方が遥かに走行性能が上なのは確かですし、その点だけでみれば俗に言う輸入車御三家のDセグ車と同等以上の能力を秘めているのではないかと思わせるものでした。(すみません。御三家のDセグ車を所有したことがありませんのであくまでも”頭の中の想像”です)


パサートに話を戻すと、1.4Lターボエンジンは決してフィーリングの良いエンジン、という訳ではありません。
必要な速度を必要なタイミングで得ることに問題はありませんが、持て余す余裕など一切感じることはありませんでした。
ある回転数以上で頭打ちな感じになりますので、もちろん官能性など皆無です。

それでもトータルでは「悪くない、いい感じ」という感想でまとまってしまうのは、ある意味「乗り手を騙す」方法が上手い、とも言えるかも知れません。

常に追い越し車線を駆け抜けていたいという方には不向きですが、普通+αな運転では決して「ストレス」を感じるものではないといえます。
(この点については1年乗っての感想も加味していますので、割と強調してお伝えしたいポイントでもあります)


というわけで、高速道路の試乗を終える頃には、頭の中で膨らんでいた”仮想的な”「パサートが欲しいという思い※」は、現実の自分の頭・心・体・で感じる「パサートが欲しい!」に変わっていました。

※この”仮想的な”「パサートが欲しいという思い」、については補足をしておきたいと思います。(また脱線気味になりますよ!)

条件が出なければアウトバックにする、とは思ってみたものの、ディーラーに試乗予約をする前の段階で「パサートが欲しい」度数はかなりMAXに近い状態に達していたのは事実です。

もっと正確にお伝えすると、まだ日本には導入されてはいないパサートの「オールトラック」モデルの欲しい度数がMAXになった、という事が正しいのですが、これについても順を追って説明したいと思います。

パサートというクルマが気になりだしてからは、WEB上で色々と情報を集めることになりました。(前述したように全く知識不足でしたので)
この年(昨年の2015年)の3月にジューネーブモーターショーで公開され、本国をはじめ海外では昨年のうちに販売が開始されているモデルなのですが、このオールトラックを見た事が、パサートにハートを射抜かれた私に「最後の止めを刺した」ともいえるものなのです。




鮮やかなオレンジカラーを身にまとったオールトラックの姿は、(大げさですが)この我が身を捨ててでも欲しくなると思える魅力を放っていました。

もちろん実車ではなくすべてWEB上の画像・ムービーで見ただけに過ぎないののですが、
ビジネスカーとしての成り立ちを基本とするクルマにSUVをクロスオーバーさせたこのモデルは、一歩間違えば「野暮」という評価に繋がってしまいかねないほどの、一種独特の囲気を醸し出していました。

例えば同じカテゴリーのクルマである(兄弟車にも近い)アウディのオールロードクワトロは、クロスオーバーともいえども高度に洗練された美しさを感じさせてくれる稀有なモデルと常々思っていたのですが、それに比してこのパサートオールトラックには同等もしくはそれに近い「美しさ」を感じることができません。

よく言えばさりげないクロスオーバー風味、悪く言えば中途半端な味付けとも評してしまいたくなるような雰囲気なのです。
ゴルフのオールトラックは逆にゴルフの持つ「カジュアル感」を継承しているため、存在感という点ではパサートオールトラックよりも立ち位置がはっきりしていますし、優位性も持っているように感じられます。

多くのSUVやクロスオーバー車が表現している「ラギッド感」と言われるほどの押し出しもありませんし、パサートはむしろ実用車の営業バンに「泥除け」をつけてみました、といったレベルなので、無骨な雰囲気が強調されている訳でもないと感じています。
ベースモデルには「スマートな雰囲気」を感じますが、泥除け類が付くことによって当然「スマートな印象」も多少マイナスになっているように思われます。

それでも私はこのモーターショーに出品されていた「ハバネロオレンジ」の、「無骨なデザインの大径ホイールを装着した」、パサートのオールトラックがたまらなく欲しくなったのです。

残念ながら先代のパサート同様、オールトラックモデルが日本で発売されるのはフルモデルチェンジから数年後の「テコ入れ時」でないかとの見方が強かったため、すぐに手に入れることはもちろん、2,3年先になっても日本へ導入される保証もなにもない状況でした。

ならばそもそもパサートというクルマはもちろんフォルクスワーゲンというメーカーも初めてであるので、まずは「素」のパサートを購入して乗ってみて、もし気に入ったのであればオールトラックが導入された後に「こっそり」入れ替えをすればよいのでは、と考えることになったのです。
(どこからその「入れ替えできる余裕」が来るのかは不明ですし、ほぼ妄想ですね。)

物事を決めるときにはとことん考えるタイプなのですが、完璧な答えが出ることはおろか、自分の決断や判断に100%の自信を持てることもまずありません。
ですからいつも「まあ試してみてから考えようか、だめならその時に考えよう」という形に落ち着くことが多く、結局今回も同様に素のパサートを試してみよう、となったのです。

これは同じくスバルいうメーカー、アウトバックという車を選んだとしても当てはまる考え方でもあります。



話は高速道路での試乗に戻ります。

あらためて「条件さえよければ契約する」、いや「多少希望の条件は満たなくとも契約したい」という気持ちにシフトした私ですが、
それゆえこの後に待つ商談をどうやって有利に進めたらよいものか、という考えも頭をよぎってきました。

ただもともと腹芸的な交渉は不得意ですので、いつもの「総額これこれ円であればこの場で契約します」作戦でいくことにしました。

実際の商談内容・経緯を掲載することは野暮というものなので割愛をさせていただきますが、試乗後の商談で無事(?)契約まで進むことができました。試乗含めてディーラーヘの滞在時間は6時間を過ぎていたと思います。
車を買うってとても疲れますよね。すごく楽しいですけれど。

そんなわけで車の買い替えを意識してから買い替えの車を契約するまで、とても密度の濃い2ヶ月を過ごしたのですが、今振り返ってみてもこんなに色々考えて車を購入したことはなかったと思っています。

契約の後、貴重な時間と手間を割いていただいたことへのお礼と、契約ができなかったことへのお詫びを伝えるために、お菓子を持ってアウトバックのディーラーと契約ディーラーを紹介してくれたVWディーラー挨拶にうかがいました。

特にVWディーラーのセールスの方には、
「当店でご契約いただけなかったことは残念ではありますが、新たにVW車のオーナーになられることは私どもにとっても喜ばしいことでもあります。」
「今後も簡単な点検などご用命がございましたらお気軽にお立ち寄りください」といったお言葉までいただきました。

自分にお金の余裕があればどんなに良かっただろうとあらためて思った次第ですし、しっかりとした対応をされる営業の方には学ぶところが多い、といつも考えさせられます。


そろそろまとめたいと思うのですが、今回のブログのタイトルは「パサートを選んだ理由」となっています。

理由をわかりやすく箇条書きにでも出来るのであれば、ずっと短い文章でまとめられることができたと思うのですが、実際に振り返ってみると様々な要因が幾重にも絡んだ末に導かれた、というのが率直な感想です。

とはいえ「スタイリング」「内装のデザイン・質感」が大いに気に入った、というのが一番大きな理由であるのは確かだと思います。

あくまでも個人的な予想にすぎないのですが、現行のパサートを購入もしくは検討している方にとっても、一番のポイントではないかと思っています。

その後に加点方法なのか減点方法なのか、はたまた別な採点方法なのかはわかりませんが、各自の判定基準に従って選択されるか、惜しくも選外となっていくのでしょう。


実際のパサートの美点や欠点と感じるものについての記述は、この後のブログで詳しくすることになろうかと思いますので、具体的な感想を必要とされている方にも今しばしお付合いいただければ幸いです。


当初は下記の更新予定をしていましたが

vol.3 契約時に色々悩んだこと
vol.4 契約・納車後の感想
Vol.5 1年乗ってみての感想

これら3つを1つにまとめて今週末にはアップしたいと考えているところです。

それではまた。











Posted at 2016/10/11 18:46:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2016年10月06日 イイね!

vol.1 (4)パサートを購入するまでの経緯 - アウトバック試乗編

vol.1 (4)パサートを購入するまでの経緯 - アウトバック試乗編パサートについて語ろうと思って始めたブログですが、なかなか本題に入ることができずに更新の回数だけを重ねていました。

いよいよ今回でようやくパサート購入前の「試乗」編が終了です。

パサート以外に候補となった車種で最も「競合比率(こんな言葉ないか)」が高く最後まで迷ったクルマ。それがスバルのアウトバックでした。



スバル車といえば子供の頃によく見た「レオーネ」というイメージが強く、成人になった後もあまり興味を持つこともなく「いすゞ」とポジションが近いメーカー、と自分の中で位置づけていました。

それが大きく変わったのは「レガシィ」の登場とインプレッサのWRCでの活躍を知ることになったからだと思います。
レガシィの発表当時は「2ドアクーペ(当時は"スペシャリティカー"というジャンルで呼ばれていました)」命!でしたので、4つ以上のドアを持つ車にはまるで興味がなく、レガシィの登場も話題になったから知っただけでした。

レガシィに一目を置くようになったのは2代目にモデルに変わってからです。
大ヒットしたボルボ850エステートの影響を色濃く受けたと思えるレモンイエローカラーを纏った姿は「レガシィってこんなにかっこよかったっけ?」という印象を強く私に焼き付けました。

ただこの頃は車を所有できる状況・環境ではなかったので、レガシィに限らず世の中の車とかなり距離を取っていた時代です。
街で見かける以外、積極的に情報を集めようともしていませんでした。(もちろんインターネット普及前のお話です)

再びレガシィを意識するようになったのは4代目となる「BPレガシィ」の登場からです。
CMも美しかったのですが、車のスタイリングも私にとっては「日本車離れ」したものでした。
「抑揚の利かせ方の妙」とでもいうのでしょうか。細やかなディテールまで入念に練り上げた・吟味した、という感じがビンビン伝わってきました。

しかし皮肉なもので、この時すでに私は「輸入車しか興味がない」という盲目状態の深みにはまっていました。ですからこの時もそれ以上、レガシイへの興味が深まることはありませんでした。

スバルへのイメージが変わったもう一つのトピックは「WRCでの活躍」です。
私自身はモータースポーツへの興味・関心はさほど高くないのですが、車の売り文句に「WRCで培った技術をフィードバック」といったものが盛り込まれると凄く気になってしまう人間なのです。

というのもかつてプジョー205GTIという車を所有していた時期があったのですが、この車を選んだ理由の一つにやはりWRCでの活躍によるイメージアップ、というものがありました。
三菱パジェロのパリダカ○連覇!みたいなものなのですが、今のようにwebで多様な情報を得られる時代とは違い、こうした世界的カテゴリーのレースで結果を残したという事実などは(もちろん雑誌の受け入りですが)すごく「欲しい」という気持ちをアップさせたものなのです。

まあ当時でもレース車と市販車は全く別物であることは理解していましたが、「ノウハウ・技術がフィードバック」という魔法のような言葉の魅力が無くなるわけではありません。

ですからインプレッサのWRC3連覇といった出来事は、スバルというメーカーの印象を「大きくアップ」させたことに間違いはありませんし、メーカーに対してのリスペクトもあります。
あえて言うとすれば3連覇したのはもう20年も前のことであり、さすがにそろそろ過去の功績だけではなく、新たにWRCに復帰&勝利をしてもいいのでは?と思う気持ちも強いです。


まあいつものように前置きは長いのですが、スバルというメーカーとレガシイという車に対しては、ある程度以上の興味を持っていたことはお伝えできたかと思います。

ようやく試乗の話になりますが、実は現行のアウトバックにはトータルで3回試乗をしています。
最初はデビューしたばかりの一昨年前の秋です。次の車検時に乗り換える車の候補として有力に思えましたので、時期早尚とは思いつつも近隣のディーラーにお邪魔をして試乗をさせてもらいました。

試乗しての感想。
使い古された言い回しで恐縮ですが「目からウロコが落ちました」。乗り心地・静粛性はもちろん、アクセルのつき・ブレーキのタッチ・効きなど想像以上に「上質」と感じられたのです。
正直に言って、試乗をするまでは全く期待をしていませんでした。今から考えると「アウトバーン至上主義病」とか「ニュルブルクリンク絶対主義病」といった熱病のようなものにかかっていたのだと思います。いくらスバルでも本場の向こうで鍛えられた輸入車には絶対敵わないだろうと...。お恥ずかしいかぎりです。井の中の蛙になった気分です。

試乗した車種は17インチタイヤのベースモデルと呼ばれるものでした。
自分としては新規に開発した「スタブレックスライド」という足回りを採用した18インチを装着するリミテッドモデルに着目していましたので、その旨を伝えると近くの営業支店にリミテッドモデルがあるということで、そこまでセールスさんに乗せてもらって試乗をさせていただきました。

一般的にインチ数が大きくなると乗り心地が悪化するといわれていますが、アウトバックで乗り比べてみた印象としては「ほとんど差がわからない」というものでした。

当時乗っていた車は19インチでかつサイドウォールの固いタイヤだったからなのかもしれませんし、移動時に乗せてもらった車がレヴォーグの2リッターターボだったからなのかもしれません。(短時間の同乗でしたが、レヴォーグはかなりゴツゴツした乗り心地でやや窮屈な印象を受けました。よく言えばスパルタンかつスポーティと言えるのかもしれませんが...)

ベースモデルからリミテッドへと続けて試乗したことで内装の質も変わり、印象もさらにプラスになりました。(ベースモデルのステアリングに使用されいる皮革と、上級モデルに使用されている皮革の質は全く違います。
シート表皮の素材がファブリックであってもレザーであっても特に気にすることはないのですが、ステアリングの質感だけは気になります。)

また、堂々たる体躯は当時の自車と並んでも引けを取らない存在感を放っており、言葉で表すなら「うおおおおおっ」という感じでした。(←これだけではさっぱり伝わらないと思いますが、望外に良かったという感動を表現したつもりです)

試乗時は印象がよくても試乗から自車に戻った乗った際に「あれ、やっぱり自車のほうがよいかも」と思えたことは過去に幾度もあったのですが、アウトバックの試乗後には「なんて良いクルマなんだろう」という思いはずっと消えずに残り、「次はこれにしてもよいね!」と帰宅してからもずっとカタログを見ていた覚えがあります。

まあどんなに良いクルマだと思えても「買い替え時期」ではありませんでしたので、試乗後に商談へ移行することはせず、しばらくは平穏無事(?)な生活に戻りました。


その約一年後、本格的にクルマを買い換える機会が訪れたのですが、あえて(本命としていた)アウトバックの再試乗は最後にとっておきました。(食事でも好きなものは最後に残して食べるタイプです)

初回は試乗コースが街乗りでしたので、今回は高速道路での走行とアイサイトのテストを行うために長めの試乗時間を希望して臨みました。
ある程度予想はつきましたが、高速走行でもネガティブな点を感じることはできませんでした。ややハンドリングがゆったり目に思えたものの、特にシャープなキレを求めているわけはありませんし、生まれてこの方ダブルレーンチェンジをする機会に恵まれたこともありません。適切な例えでは無いかもしれませんが「鷹揚」な乗り味はアウトバックの性格にあっているのかもしれないと考えました。

スバル車を乗り継いでいらっしゃる方でなければ、アウトバックにガチガチの「走り」を求める人はそう多くないと思えます。

また、噂に聞いていたアイサイトですが、便利この上ない機能と感じました。それまでこういった運転支援デバイスには否定的な思いを持っていたのですが、もう1度目からウロコが落ちた思いです。
遠乗り時(特に帰路)の疲労を考えると、かなり効果を発揮してくれるものと確信しました。

街乗りはOK、高速走行もOKとなると、最後に気になるのは「悪路はどうなの?」です。

実際に悪路を走行することは稀なのですが、アウトバックというクルマには「悪路走破性」(というかAWD性能)も求めてしまうのです。

というのも登山(夏山オンリー)を趣味にしていたこともあり、天気のよい週末には家内を連れ立ってこぞって山に行っていました。
たいてい登山口までは舗装路が整備されているのですが、場所によっては凸凹な未舗装道路が続いて車高の低いクルマでは立ち往生してしまう道路も未だにあります。

ラリーのように悪路を高速走行するわけではありませんので、別にAWDである必要はさほどないのですが、夏の山岳地方は天気も変わりやすく、移動時に雨中の高速走行をする回数も結構多いため、AWDの安定性はとても大事と考えています。(むしろ未舗装路の走行よりも雨天走行を重要視しています。)

ただ試乗時に悪路を走らせてくれ、とリクエストすることも気が引けますし、雨のタイミングを待って高速道路へ、というのも現実的ではありません。なのでここはスバルの「AWD」ブランドを信頼することでよし、とすることにしました。


私なりに感じる「クルマの基本性能」という点ではアウトバックに高得点を与えることに疑問の余地はありません。ただし感性に訴えかける、という点ではかろうじて及第点を与えられるかどうかといったところです。

スタイリングにおいてはほぼ気に入ってはいるものの、

・長めのフロントオーバーハング
・やや野暮ったく感じるリアスタイル

の2点はかなり気になる点で、特にフロントのオーバーハングについては「我慢できるか否か」くらい自分にとっては大きなポイントです。
眺める角度によって全く気にならない時と、すごく気になる時のギャップが大きく、結果的にはこのポイントの差が車種選びの最終決定にも響いたのではなかろうかと自己分析しています。


内装に目を向けると、

・メーターの照明色
・インストゥルメンタルパネルの素材の使い方

の2つが大きく気になる点です。

慣れないせいなのかもしれませんが、青を基調としたイルミはちょっと子供っぽく感じました。
上級モデルはメーターのイルミーネーション色を変更できるらしいのですが、落ち着いたアンバー色とかせめてホワイトに設定ができれば良いように思えました。
車格も対象ターゲットも決して若年層ではないと思えるだけに、なぜこのような設定なのか違和感を感じた次第です。

また内装色には黒とアイボリーを選べるのですが(これは評価できます)、インストゥルメンタルパネルのエアコンパネルがシルバーの「金属調」なのにも違和感を感じました。
特別「高級感」を求めているわけではありませんので使用するのは樹脂パネルで良いのですが、ナビ、エアコン操作パネル、シフト周りと連続する箇所にそれぞれ異なる表面処理が施されているため、煩雑な印象を受けました。
素材感や配色の「統一感・コーディネート」にはもう一つ・二つほど工夫が欲しいところです。



スバルには「クルマの基本性能」にコストをかけ続けて欲しいとは思いますが、コストをかけずとも印象をアップさせる方法や余地といったものはまだあるような気がしました。

この文章を書いている最中にも最新のインプレッサの内装写真を眺めたりしてみましたが、素材は良いものにグレードアップしているようには思えるものの、造形を含めたセンスにやはりまだ物足りなさを覚えます。

でもこうは言ってもアウトバックの魅力は「見て眺める」よりも「使い倒してなんぼ」という"良い道具感"にあると考えていましたので、内装に関しての細かい注文は割と受け流せるような気はしました。



アウトランダー・アテンザワゴン・アウトバックと候補者すべての試乗を終え、ほぼアウトバックに買い換えることを決定しようと思い始めましたので、

・色の選択
・購入ディーラーの選択

について決める必要が出てきました。

色の候補は「ヴェネチアンレッドパール」「タングステンメタリック」の2択です。

当初はアクティブな印象を受けるヴェネチアンレッドに傾いていたのですが、タングステンメタリックの渋さも捨てがたくてなかなか絞り込むことができませんでした。





もう1点は、千葉県に居住しているのですが地域が東京都に隣接しているため、最寄りの千葉スバルさんか、さほど距離も変わらない東京スバルさんのどちらで購入するかについても迷いました。

1,2回目の試乗は千葉スバルさんでお願いしたのですが、試乗手配などとても快くしていただいたものの、商談時の見積り金額がけっこう渋かったのでここでの契約には少し躊躇していました。

WEB情報では東京スバルさんの方が良い条件が出やすいとのことでしたので、千葉スバルさんには悪いとは思いつつも東京スバルさんのディーラーにもお邪魔をさせていただきました。

ここでもう一度試乗をさせていただき、CVTミッションの感触と再度アイサイトのおさらいを重点的にチェックさせていただきました。

正直に告白しますが、きっと私はクルマ音痴なのだと思います。CVTらしさとか「癖」のようなものは一切感じられなく、多段ATと言われてもおそらく納得していただろうと思うくらい、一切の不自然さは感じませんでした。

自分でも情けないのですが「CVTはフィールが悪い」などといった記事を読んでしまうと「ああ、そうなのか」と安直に考えてしまい、思い込みも強くなってしまいがちなのですが、実際に自分で体験・体感して感じ取ることができればそれが判断の礎となります。
私にとって「CVT 」はマイナス点ではなくなりました。

また少し話がずれてしまいましたが、東京スバルさんで商談をしていた時期にはすでに年次改良の情報が入っており、改良前モデルの発注期限もギリギリに迫っていたように記憶しています。

ディーラーの発注リストに改良前のモデルでタングステンカラーのものが記載されており、これでであれば1ケ月ほどで納車が可能ということでした。
改良のポイントが自分にとって気になるものではありませんでしたし、改良モデル前なので条件的にも頑張ることができます、とおっしゃっていただけたので、色はタングステン、購入は東京スバルさんですることにほぼ決めかけておりました。

この段階ではまだざっくりとした見積りを提示されただけでしたが、同じような時期にもう1車だけちょっと気になっていたクルマが発売されていましたので、それをちょっと"冷やかして"みた後にアウトバックの最終商談に入ろうと考えていました。


なぜ「冷やかし」かというと、その発売されたクルマはVWのゴルフオールトラックというクルマで、ご存知のように国産車ではありません。

そもそも「国産車限定」という条件のもと、候補車選びをしていましたので、輸入車好きの私にとって最後にVW車を見てみるということは「一縷の望み」とも「最後っ屁」ともいえる、気休め的なものと考えていました。

「断末魔の叫び」とも「最期の悪足掻き」と言ってもいいくらいです。


VW車の名前が出てきましたのでもうおわかりになるのかもしれませんが、この「冷やかし」がすべての始まりになったのです。


アウトバックの顛末は唐突に終わることになりますが、今でも「国産に乗り換えるなら」候補No.1にあげるくらい印象深いクルマですし、重度の輸入車かぶれから引き戻してくれたことに感謝をしています。(とはいえ輸入車嫌いになったわけではありません。)


いよいよ次回から、
「vol.2 パサートを選んだ理由」になります。
ようやくパサートについての話が書けます....。




































Posted at 2016/10/06 20:20:54 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2016年10月03日 イイね!

vol.1 (3)パサートを購入するまでの経緯 - アテンザワゴン試乗編

vol.1 (3)パサートを購入するまでの経緯 - アテンザワゴン試乗編今週末は3連休なのでブログを更新している時間はないと思われるため、夜にちょこちょこと書き足していきます。

前回は買い替え候補3車種のうちの1つ、「アウトランダーPHEV」の試乗についての感想を書きましたが、今回は残りの2車種、「アテンザワゴン」と「アウトバック」に試乗した時の感想を書いていこうと思います。

書くといっても1年以上も前のことなので、細かい箇所までは覚えていないと思います。ただ逆に言えば1年後でも覚えている事柄については、当時は「かなり印象が強かった」と言えることなのかも知れません。

まずはアテンザワゴンに試乗した感想から。



買い替えるまでは同じ輸入車メーカーの車を乗り継いできたということは前述したと思いますが、その輸入車ディーラーの経営母体がマツダのディーラーであったため、輸入車ディーラーに隣接されてあるマツダのディーラーにて試乗を行いました。

もともとは輸入車ディーラーで扱っている小型車(名前は”小さい”けどもう小型車なんかではないクルマ)の試乗に訪れていたため、アテンザワゴンの試乗は予約しておりませんでした。そのため試乗車として用意されていたのはディーゼルのセダンのみでした。

どうしてもディーゼルの音・振動というものが好きになれないため、(ディーゼル車の)試乗は後回しにしようと思っていたのですが、これまた「マツダのディーゼルは静か」というレビューや口コミを聞いていましたので、やはり「食わず嫌いはよくない」とその場で試乗をさせてもらうことにしました。
インテリアの雰囲気や座り心地などは確かめることができますので。

ただし試乗しての第一印象は「良くも悪くもディーゼル車」でした。
もちろんディーゼルの特性であるモリモリしたトルクを感じることはできますし、音自体もかなり抑え込まれてはいるものの、アクセルワークに反応するエンジン音・アイドリング中のかすかな音など、肌で感じる音・振動はまぎれもなくディーゼル車以外の何物でもありませんでした。
あらためて自分の好みは「ガソリン車」なのだな、ということを再発見した次第です。



ご同乗いただいたセールスの方にそのことを率直に伝え、後日ガソリン車でかつワゴンモデルの試乗車をご手配いただくことにしました。

スタイリングという点では国産車の中でも抜きん出たものを持っていると思われますし、この日に試乗した車のカラーは「ブルーリフレックス」という薄い青色でしたが、伸びやかなスタイリングのアテンザにとてもマッチしていてすごく気に入りました。

もしアテンザを購入するとなれば”ソウルレッド”一択と考えていましたので、いざ購入となった時にはカラー選びに迷うことになりそうです。





内装もシックに仕立てられてあり、国産車というよりも輸入車の雰囲気に近いという印象を持ちました。
この年の初めにMCがあったそうですが、ブラック一辺倒のカラーリングではなく、ダッシュ部やセンターコンソール部のソフトパッド部に暗い赤系の色を組み合わせるなど、ほどよい洒落感を感じました。


マイナスに感じたのは、ダッシュ上部に配置された液晶ディスプレイのサイズと形状、シフトレバー後部のコマンダースイッチ類のメッキ調パーツの処理が玩具っぽい、という2点くらいでしょうか。

ディスプレイのフレームは台形なのですが、実際の液晶画面は長方形のため余白となるスペースが目立ちますし、そもそも室内幅に対してディスプレイのサイズがこじんまりしており、強目の違和感を感じました。

メッキ調の加飾パーツは決して嫌いではないのですが、「さりげなさ」の配分加減にもう一工夫が欲しい、といったところです。

とはいえ決して「華美すぎない」内装の仕立てはとても好みですし、MC時に設定されたホワイト内装はとても素晴らしいと今でも思っています。自分で選ぶことはないかもしれませんが、「設定されてある」こと自体がクルマの魅力に繋がると私は考えています。

そうそう、ステアリングの皮革素材・感触ともに合格点でした。



後日に用意していただいたガソリンの試乗車は「ソウルレッドのワゴン」。やはりこのカラーは素敵です。19インチタイヤの高輝度ブラックに塗装されたホイールと相まって、「華やかさ」よりもなぜか「精悍さ」を感じたことを強く覚えています。

基本的に「見た目」がクルマ選びに大きく影響するタイプなため、このスタイリングとカラーにボルテージがアップした状態で再度の試乗を開始しました。
やはりガソリン車はディーゼルと音が違います。ディーゼルほどではないものの、2.5Lエンジンなので街中を走る分にはまったくトルク不足な感じは受けませんでした。


ただ結論としては率直なところ「悪くはないけど印象にも残らない」というものでした。
ネガティブな部分は見つからないものの、心躍るような興奮も感動も湧き起こらなかったのです。

今振り返ってみると、これには恐らく次の理由が影響していたのだと考えています。

理由その1.「試乗コース」
長めの試乗コースを走らせていただいたのですが、市街地がメインのコースであったためストップ&ゴーが多く、回転数を上げて走る場所も距離も無かったということが一番大きいと思いました。


理由その2.「輸入車然とした雰囲気」
アテンザの良いポイントでもある輸入車風の華美ではないけどシックな仕立ての内装・雰囲気が、輸入車からの乗り換えを考えている自分にとって皮肉なことに「変わり映えしない・新鮮味が薄い」、という印象につながったのではないかと考えています。


理由その3.「お話好きなセールス担当」
ご対応をいただいたセールス担当の方は、一度定年を迎えたあとに再度期間限定の延長で再就職をされた方でした。
ゴリ押しをされることもないのですが、クルマの良さを伝えようという熱意も少々薄めなようでして、試乗中はずっと私との世間話に終始していたように思います。
私もどちらかというと話し好きですので困ったわけでは全くないのですが、記憶に残っているのはアテンザよりもその方の思い出話の方だった、という感じです。


アウトランダーと違い、明確なマイナス点というものを感じたわけではありませんでしたので、ガソリン車の試乗を終えた時点ではまだ候補から脱落したわけではなく、他車の試乗が済むまでは保留、ということにいたしました。


ちなみに今年の年次変更で追加になったGベクタリングコントロールという技術と、「マシーングレー」という匠塗り第2弾が昨年の試乗時に導入されていたとすれば、クルマ選びの結果は違っていたものになっていたかもしれません。






ちょっとアテンザの話からはずれてしまいますが、私の中でクルマ選びにおける「ボディカラー」はかなり重要なものになっています。
各クルマのコミニュケーションカラー(イメージカラー)が何色なのかはすごく大事なポイントになるのです。
自分のハートを掴んでくれるような色を用意してくれているとかなり候補としての順位がぐっと上がります。

クルマの色を選ぶ際に真っ先に外すのは「白・黒」なのですが、最近はあまりイメージカラーに白・黒を持ってくるクルマが少なくなっているように思われます。
※ただし圧倒的に売れている色は白・黒だそうですけれども。


年齢が40を超えてから俄然と「メタリックグレー系」の色が好きになったのですが(ただし所有したことはまだない)、なかなかグレー系が映える車種というものも少ないような気がしますし、ここのところめっきりカラーラインナップからもグレー系の色が削られているような気がするのです。

ですから今年になってマツダが展開を始めた「マシーングレー」という色は「クルマ」という存在を超えて私の心を捉えているのです。

B8パサートのオーナーの方はご存知のようにカラーラインナップにはグレー系は存在しませんが、じゃあこのマツダの「マシーングレー」がパサートに似合うか、というとどちらかはわかりませんよね。


マツダ車の有機的な曲線を多用したスタイリングだからこそ映えるのかもしれませんし、VWのクリーンなスタイリング(ある意味マツダデザインとは対極といえるかもしない無機質さ、と言ってもよいかもしれません)ではどんな感じになるのか、ちょっと想像はできないのですが、もし「査定が付かなくても良い・乗り潰す」という覚悟できた時点でオールペイントをしてみたいな、という妄想は時々いたします。


以上がアテンザ試乗編で、続いてアウトバック編を書こうと思ったのですが、本日の体力と気力がここで途絶えました。ゴメンナサイ...。


vol.1 「パサートを購入するまでの経緯 [その3] アウトバック試乗編」へ続きます....

ここまでお付き合いいただき、お礼を申し上げます。

※全然Vol.2へ進んでいませんが、次回でvol.1は終了の予定です。











Posted at 2016/10/03 23:29:19 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2016年10月01日 イイね!

vol.1 (2)パサートを購入するまでの経緯 - アウトランダーPHEV試乗編

vol.1 (2)パサートを購入するまでの経緯 - アウトランダーPHEV試乗編
本日は子供が通っている保育園の運動会の予定でしたが、あいにくの雨で延期となってしまいました。

時間ができたのでブログの更新をしようと思います。

昨日みんカラへの登録を済ませ、自分にとって初めてのブログを開始したのですが、文章を書くのがこんなに大変で時間がかかるものとは思ってもみませんでした。

ただこんな駄文ブログでも、読んでいただいて「いいね」をつけていただけると、とても嬉しい気持ちになるものですね。
つけていただいた方々にお礼を申し上げます。


さて、ブログの続きです。
前回はざっくりとですが「パサートを購入するまでの経緯」について書かせていただき、
車を買い替えようと決断したところまでで終了いたしました。

買い替えることについては家内にも了解を得ることができましたので、クルマライフの中でも"一番楽しい"といっても過言ではない「車の候補選び」に入ることになりました。

選ぶクルマや選ぶ理由は違えども、きっとこの気持ちは皆さんにもご理解いただけると思います。

新しいクルマを選ぶにあたり、さしあたって考慮したのは以下の点でした。


1.国産車であること

2.居住空間に比較的余裕があり、荷物もできれば多めに積めること

3.高性能である必要はないが、普段の使用時に「いいね」と感じられる「感覚」を与えてくれること

4.5年以上所持しても飽きなさそうなスタイリング(外観)であること

5.内装・仕立てに納得できること

6.所有して満足感を得られること


ざっと並べてみましたが3番以降はほぼ「感覚的」なものばかりですね…。
クルマの「本質」とはかけ離れた項目ばかりで、恥ずかしながら自分のクルマに対してのスタンスがあらわれているように思えます。


自分にとって大きな障壁となったのは「1」の国産車であること、でした。

というのも私はとても「輸入車」が大好きだからです。

輸入車の何が好きかと問われると、色々な答えを並べることはできるとは思うのですが、
一番は「雰囲気が好き」ということになるでしょうか。これまた「感覚」的なものですね。

なお国産車が嫌いというわけでは決してありません。

ジャンルやセグメント問わず国産車で新型車が発表されるとニュースや内容に目を通しますし、もしクルマを複数台所持できる環境と余裕があればですが、「欲しいなー」と思うクルマも沢山あります。

ただ残念ながら1台しか所持できない身分と環境のため、1台を選ぶとすれば、やっぱり大好きな輸入車になってしまうのです。

しかし今回は国産車を選ばなければなりません。

買い替えにあたっては家内の援助も受けられる(といってもお金の前借りするだけなので援助と呼べるのか?)ことになったのですが、援助の条件として「国産車にすること」を提示されたからです。

国産車にしなさいという家内の言い分も十分に理解ができます。

子供を授かったことは前述しました。
この子が3歳になるまで、もしくは2人目ができ次第、家内の実家のある出身県へ戻るということを話し合っていたのですが、出身県は俗に言う「田舎と呼ばれる県」なので、現在乗っている(いた)輸入車では「目立ってしまう」からです。
私自身も家内に負けず劣らずの田舎県出身なので、その感覚はよくわかります。

また我が家は共働きなので子供が1歳になる頃には保育園に預ける予定でいました。
現在の居住地も東京都に隣接しているとはいえ、わりと素朴な地域柄です。

子供の送り迎えに際してサイズの大きな輸入車では「ちょっと気が引ける」という思いもあるとのことで、これも確かに理解できます。

といった理由で国産車での候補を探すことになりましたが、日頃から国産車の動向も追っていただけにわりとすぐに候補は絞られました。

それは以下の5車です。

1.マツダ アテンザワゴン
2.スバル アウトバック
3.三菱 アウトランダーPHEV
—————
4.トヨタ プラド 2.4L ガソリン車 
5.トヨタ アベンシス

当時に乗っていたクルマがSUVということもあり、必然と似たような傾向を持つ車種をピックアップしましたが、試乗をする前に消えたのは「4」のプラドと「5」のアベンシスです。

理由としてはプラドは少し大きすぎる点と外観のスタイリングがあまり好みではない、アベンシスは白黒銀の3色しか選ぶことができない、という点からです。

残った3車種の中で真っ先に試乗したのは、
当時ビッグマイナーチェンジをしたアウトランダーPHEVでした。






三菱の車のなかでは唯一「パジェロ」だけに興味を持っていたのですが、それも3ドアのショートボディに限った話です。

4ドアのロングボディもあるのですが、こちらはプラドと同様に「大きい・スタイリングにやや難あり」という点と、モデルの設計自体がかなり古いという点から選外としていました。

アウトランダーであればサイズ的には問題はありませんし、雑誌やwebのレビュー・クチコミの評判がとても良かったので、食わず嫌いをせずに一度試乗してみてから判断しようと思ったわけです。


試乗しての感想ですが、EV走行時のフィーリングにはとても感動しました。
モーターの静かで滑らかかつトルクフルな感触は、今までにはない初めて味わうものです。
エンジンを始動して充電させるチャージモードでも振動や音は低く抑えられており、遮音性の高さが感じられました。

マイナスな印象を持った点としては、

・サスペンションの動きがちょっとよろしくない
・内装が少しチープな印象を受けた

の2点でした。

サスペンションが理由なのかどうかは断言できないのですが、小さな段差・大きめな段差を乗り越える時の挙動が好ましくありませんでした。
滑らかな路面を走っているときは「滑空しているかのような」好フィーリングだっただけに、余計に気になった点です。

内装についてですが、素材は新たにソフトパッドを採用したということもあり、触感はまずまずの印象を持ちましたが、インパネ・ダッシュボード周りの造形センスがとても気になりました。
シフトレバーの造形しかり、レバー式のサイトブレーキしかり、です。

もちろん「造形・デザイン」については個人的な主観ですので、素人の私が単純に「良い・悪い」という判断を下すことはできません。

ただ運転席に座った際に「マイナスな印象を持ってしまう」ような要素は、できれば少ないに越したことはないと考えています。

そういった点から、よく目にするもの(ここではインパネの造形など)の印象が良くない場合、往々にしてクルマ全体の評価に影響してしまうことが、私の悪い癖でもあると思っています。

ちなみに内装の中でも特に着目しているのは、ステアリングの触感と太さです。

アウトランダーのステアリングは皮革の質感・握り心地ともに印象がよく、それだけに造形のセンスが自分の好みとは違っていることが悔やまれました。

その他の点では、後席用のエアコン吹き出しパネル(操作ができるもの)がない、といった点もマイナスの印象になっています。

アウトランダーの試乗を終えて、PHEVの高い可能性は感じられるものの、(自分にとっては)現時点での総合的なクルマの魅力はまだ低い、という結論が出ましたので早々に候補から外すことにしました。


本来は今回の投稿で3車種分のレビューを記載する予定だったのですが、自分が感じたことを率直にかつ丁寧に書こうとするとかなりの文章量になりそうです。

なので今回はアウトランダーPHEVまでとして、他の2車種については次回にしたいと思います。

ここまでお付合いいただき、どうもありがとうございました。



次回、vol.1 「パサートを購入するまでの経緯 [その2] その他車種編」へ続きます....




















Posted at 2016/10/01 16:38:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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