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2019年11月18日

コンクール自由曲『リズと青い鳥』希美が出した答え

コンクール自由曲『リズと青い鳥』希美が出した答え
『リズと青い鳥』は、響け!シリーズの中でも、”傘木希美”と”鎧塚みぞれ”に主軸を置いた切り口で描かれた作品で、あすか世代が卒業し、彼女らが3年生に進級した後の話になります。

同じ時系列で『誓いのフィナーレ』という作品がありますが、これは2年生に進級した久美子達を主眼とする切り口で描かれています。

2つの作品は同じ時系列ですので、画面の後ろの様子に矛盾は無いです。

新1年生が入部し、全国大会金賞受賞を目標に、自由曲「リズと青い鳥」に真剣に取り組む北宇治吹奏楽部員達が描かれています。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

映画公開のタイミングとしては『リズと青い鳥』の約1年後に『誓いのフィナーレ』が公開されました。

『リズと青い鳥』は、山田監督のお話によると「途中で始まり、途中で終わる物語」という事で、3年生に進級した希美とみぞれの二人の関係を主に描かれていますが、結果については描かれていません。



吹奏楽の強豪・南中学で吹奏楽部に所属していた傘木希美は、いつも一人で本を読んで過ごしている鎧塚みぞれに声を掛け、吹奏楽部に誘います。

希美はフルートが上手で部長も務めていました。みぞれはそれがきっかけでオーボエを始めることになりました。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

北宇治高校に進学した二人は吹奏楽部に入ります。が、希美は当時の3年生と部活の取り組み方で衝突し、部活を辞めてしまいます。みぞれはずっと一人でオーボエを続けていました。

2年生に進級し、北宇治吹部が以前とは違って真剣に楽器に取り組むようになったのを見て、部への復帰を望みます。紆余曲折を経て希美は部活への復帰を果たします。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

3年生に進級した二人は、コンクールの自由曲『リズと青い鳥』に取り組みます。

この曲の第3楽章では、フルートとオーボエの掛け合いがあり、オーディションを経て希美とみぞれがそれぞれ担当することになりました。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

これまでみぞれを引っ張ってきた希美は、微妙に変わりゆくみぞれに対し、嫉妬心や対抗心が出てきます。
オーボエとフルートの掛け合いは、奏者の実力が比べられることにもなってしまいます。

希美はみぞれのオーボエが感情爆発で楽しそうな音色を奏でる事を知っていますが、無感情な状態のオーボエを知りません。

希美のフルートに答えてくれないみぞれのオーボエに対し、答えて欲しくて感情的になります。
合奏中、滝先生に「傘木さん オーボエの音を聴いていますか?少しあなたの方が感情的になりすぎることがある」と指摘された事がありました。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   


希美は音楽が大好きです。一方、みぞれは音楽なんて二の次のような言動をします。

しかし新山先生に才能を見出され、音大進学を進められたのはみぞれだけでした。

フルートとオーボエが向き合う状況に置かれ、希美の、みぞれに対する心を闇が支配します。音楽に対する姿勢、進路の事…二人はすれ違う一方で、”互いに素”の状態が続きます。

ここでみぞれのオーボエが覚醒。圧倒的な演奏力を見せつけられます。

が、みぞれの方からの”大好きのハグ”を通して本当の心の内を知った希美は、「みぞれのソロ、完璧に支えるから 今はちょっと待ってて」と、みぞれに伝えます。

二人が本当の意味で分かりあえた瞬間でした。


かなり内容を端折りましたが、ここまでが『リズと青い鳥』でした。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   



その後北宇治吹部はコンクールを迎えるわけですが、その様子は『リズと青い鳥』で語られることはありませんでした。それは『誓いのフィナーレ』に引き継がれると予想していました。

『誓いのフィナーレ』は、久美子達を主眼に置いています。
従って、希美とみぞれのセリフは一切ありません。が、関西大会コンクールの自由曲「リズと青い鳥」の演奏シーンで、楽器を演奏している二人の姿がありました。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

関西大会「リズと青い鳥」の第3楽章は「ずいぶんフルートが落ち着いている」という印象を受けました。映画館だけでなくサントラに収録されている”リズと青い鳥 コンクールVer”も同様の印象を受けました。

希美はみぞれの想いを受け止め、それに応えるようにオーボエを引き立たせる役に徹し、みぞれの旅立ちを祝福するかのようなフルートの音色でオーボエを支えました。

これが希美の出した答えそのものです。希美のフルートのおかげでみぞれのオーボエと素晴らしい掛け合いを披露してくれました。

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会   


 『リズと青い鳥』の希美とみぞれの行方は、セリフでも無く、特別なカットでもなく、関西大会コンクール”演奏シーン”と”楽器の響き”のみで、その結末は見事に描かれました。

 
最後に、
希美の名誉の為に…希美のフルートはとてもレベル高く上手です。みぞれのオーボエが圧倒的過ぎたのです。

響け!ユーフォニアムシリーズは、楽器が”下手(吹けない)”、”上手”、”すごく上手”という感じに分かれていると思います。

香織と麗奈のトランペットのように”上手な人”と”すごく上手な人”が比較され運命が決まってしまうという、ある意味残酷な場面が多いです。


※'20/02/25 「誓いのフィナーレ」発売を受けて、加筆修正しました。

※当ブログに掲載されている画像・その他データの権利は 武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 に帰属します。
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Posted at 2020/02/25 00:13:18

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この記事へのコメント

2019年11月19日 0:02
みぞれと希美のくだりは、TVシリーズや劇場版では理解し難いみたいですね。
原作を読んでいる人は脳内補完できるのですが。
なので、「リズ」は原作を読んでいない人に為に、二人の・・特に希美の心情を詳しく描いたって感じですね。

ただ、アニメも流し見しかしていない娘が「リズ」を見ても、雰囲気でしか見れないみたいでした。
やはりファンのための映画って感じなのでしょうね。

コメントへの返答
2019年11月19日 12:19
特に山田尚子監督作品は難解な演出があって、サラっと流せばそれなりに楽しめますが、深めようとすると壁にぶち当たる気がします。「映像で見たものが全てです」としか基本的に語ってくれないので、難しいですね。ただ、”この解釈は○○だ!”と押し付けるのは好きではないという事で、十人十色の解釈があって良いという姿勢なので、視聴者は意図する所の近傍を狙って、できるだけ自身の解釈を寄せたいという思いで何度も見返す事になると思います。

”雰囲気だけ感じ取る”というのも、それはそれで見方の一つであり、決してダメというわけではないと思いますので、いろんな年齢層の人が人生経験や思想を基準に、いろんな見方や解釈があって良いと思います。

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