今年の2月、白血病で入院・闘病生活をしていた池江璃花子さんが退院報告をしています。
「完解」、「完治」、どちらかわかりませんが、まずは退院おめでとうございます。
また、治療方法も骨髄移植か臍帯血移植、もしくは他の手段かもわかりません。
これはちょっとひねくれていますが、提供した側(ドナー)の立場になってのブログです。
自分は以前のブログで、
https://minkara.carview.co.jp/userid/2714318/blog/42508837/?cm=true#cm
「当初は見ず知らずの他人のために貢献出来たと自己満足していましたが、家族間でも1/4しか一致しないHLA型が、自分の骨髄を必要としている他人と一致する事の奇跡がたまたまあっただけだと、時間を追うごとに思うようになりました。」
と書きました。
今もその気持ちに変わりありません。
でも、たまに思うことがあって、
提供したものの、患者さんがその後どのようになったか、全くわからないことが気になることがあります。
確かに元気に生活しているだけでなく、提供後甲斐なく逝去される事もあるかと思いますが、気になる事に変わりない。
自分だけそのように思うのでしょうか・・・?
今の職場に勤務して間もなく提供依頼が来たものの、自分の病気のために流れた経緯がある事も、コメントの中で書きました。
病名は「頚椎症性神経根症」。
頸椎の圧迫による神経障害で、圧迫される神経に手足の痺れや不快な痛みの発症する病気で、「頸椎椎間板ヘルニア」の軽微なものと解釈してもいいかなと思います。
病気自体は温存療法で、痛みの激しい場合は投薬で痛みを緩和するのですが、発症した後完治してから5年以内の提供は不可となります。
提供が決まる前に、右手に違和感があり、昔雪道で転倒した際の痛みに似た感じだったため整形外科で診察してわかったのですが、自分としては「原因がわかった」それだけでよかったのですが、少しでもドナーの身体に異常があれば提供出来ない、しかも提供に問題無いと軽く考えていた自分が非常に悔しくて。
しばらく虚脱感のようなものがありました。
少し話は逸れますが、2013年10月に、横浜市であった踏切事故を覚えてますでしょうか?
踏切で立ち往生している赤の他人を、「助けなきゃ」といって助けに入った女性が、女性の父親の眼の前で列車に跳ねられて死亡した事故です。
ちょうど自分がバンクドナーとしての責務を果たすことが出来なかった時に起きたこの事故で、とても悲しく、ニュースが流れる度に何度も涙を流したことを覚えています。
他人を助けるためにみずから率先して行動し、まさか命を失うとは。
しかも、自分の娘が目の前で命を落とした父親の深い悲しみは誰からもわからないと思います。
自分の場合、一度経験したバンクドナーで、滅多に無い機会でもう一度提供出来ると思っていたものが、自分の不甲斐なさで流れて命を繋げる事に貢献出来なかった。
「人は何のために生きているのだろう」と何度も考えました。
(ラグビーの「コアバリュー(規律・結束・情熱・品位・尊重)」と、日本代表に「ONE TEAM」に答えがあると考えるようになったのは、ワールドカップが日本で開催されなければわからななかったと、今思うようになりました)
話は戻しますが、もしかすると、バンクドナーとして提供した人の中には、ロスのようなものを発症してしまった人もいるのではないでしょうか。
そういった方々へのケアも出来る体制も考えてもいいのかなと思います。
このタイミングでこんなブログを書いたのも、池江璃花子さんが退院報告をしたからですので、もし不快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ごいざいません。
なにはともあれ、池江璃花子さんは、東京オリンピック出場は断念してパリ出場、メダル獲得を目標とされていますが、是非獲得していただきたいです。
Posted at 2019/12/17 20:26:40 | |
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