K12マーチ(トラブル) オーバーヒート⇒シリンダーヘッドガスケット交換
1
【経緯】
07年12月、中古でH15年式のK12マーチ(AK12/12C/AT)を購入。
購入時よりアクセルを踏み込んだ時にジュルジュルという流水音を確認。
(特徴)
○特にエンジンスタート直後の発進時にグローブボックスの奥の方からジュルジュルと水の流れるような音が聞こえてくる。
○エンジンが温まってくると流水音も聞こえなくなる。
しかし他に異常も見当たらないことと翌月に車検が控えていることから、異常があれば車検時に見つかるだろうと思いしばらく様子見を決める。
車検直前に近所の整備店であらかじめLLCとエンジンオイルを交換。
この時にラジエーターのエア抜きが難航し、エア抜きが不十分だったためか交換後走り出してすぐに初のオーバーヒート。
(今思えば、これがきっかけで症状悪化が加速した様子^^;)
すぐにもう一度エア抜きをしてLLCを補充。
それ以降はオーバーヒートもなく、08年2月上旬、車検無事終了。
2
車検では特に異常が見つからなかったことから不具合も無いものと思い、相変わらずの流水音も元々そういう仕様なのだと思い込む。
車検が無事終わったことで一安心し、早速名古屋から富士~伊豆~御殿場~山中湖と富士山をグルリと一周まわる旅へ。
御殿場から山中湖に向かう峠の登りでゆっくり走行していたところ突然オーバーヒートの警告ランプが点灯。
すぐに路肩に止め様子を見るも水温は下がる気配なし。
ボンネットを開けてみるとラジエーターのリザーバータンクからLLCが噴き出し、くさい臭いが充満・・。
ディーラーに相談してエンジンを一旦停止し、冷やしたところで自力でなんとか下山。
最寄りのガソリンスタンドで再度冷却しながらラジエーターキャップを開けると、瞬間、圧力から開放されるようにLLCが勢いよく飛び散る・・。
慌てて水をもらいラジエーターに入れていくと約1Lを軽く飲み干す。
最寄りのディーラーへ持ち込み専用の測定器ですぐに調べてもらうと、外部からは見えない部分で圧縮が抜けていくことがおそらく原因ということが判明。
遠方の為そのまま預けるわけにもいかず、やむを得ず旅行は中断し急遽下道で半日かけて帰宅。
3
後日車検を受けた地元のディーラーで修理に出したところ、やはりエンジン内部で圧縮が抜けていることが判明。
エンジンの圧縮比も低く異常な数値を出しているとのこと。
そして原因はシリンダーのヘッドガスケットにある様子
。
ここからエンジン内部の燃焼時の空気がラジエーター内に漏れ、その空気がLLCの液面を押し上げ、結果としてLLCが行き場をなくしリザーバータンクからも溢れて漏れていく。
アクセルを踏み込んだ時の流水音はラジエーター内に空気が入り込んでいることにより発生していたようです。
この悪循環によりLLCが徐々に減少していき、そのうちエンジン冷却が出来なくなりオーバーヒート。
こういうメカニズムのようです。
そして一度オーバーヒートした際に、その熱でシリンダーヘッドガスケットがさらに歪みを起こしてしまい、短期間でますます症状が悪化していくのでは、と推測します。
4
修理に持ち込む際に今回の症状をネットであちこち検索していたところ、K12マーチで同じ症状に苦しんでいた人達の情報交換の掲示板を発見。
無償で直してもらえたという書き込みを発見し、実際に同じ不具合を体験し無償で修理をしたという方にコンタクトを取り相談に乗ってもらう。
そこでいただいたアドバイスを参考に修理経験のある工場に何社か問い合わせ。
しかし各ディーラーからの対応は、今回のケースは非常に稀なためリコール対象ではなく、また新車からの5年保証の期間内の修理の場合には無償で直せるものの、一日でも過ぎてからの修理は原則有償修理との回答が。
自分の場合はつい先月に5年目の節目である車検が過ぎたところで、残念ながら有償修理になってしまいました。
一応、普段からもう一台のスカイラインをはじめ車検などでお世話になっていることから、いくらかの値引きをしていただけました。
5
内訳は交換工賃が約84000円でシリンダーヘッドガスケットをはじめとする各部品が合計約20000円。
この件でせっかく修理したものの一年後に再発したという事例もあることから、K12マーチのシリンダーヘッドガスケットの強度不足に問題があるのではないかとという推測に基づき、純正よりも強化されたパーツを使用しているSR用のシリンダーヘッドガスケットを流用しました。
今まで情報を集めている限りは、SRは純正に比べて強化ガスケットを使用しているようで、今のところガスケット抜けによるオーバーヒートの前例はないようです。
また海外で販売しているマーチは国内版と異なりSRと同じ強化ガスケットを採用しているという話も聞きます。
SR用ヘッドガスケットにしてからまだ一ヶ月・約1000kmの走行ですが、LLCの液面水位もしっかり保たれ、流水音も一切ありません。
近いうちに水温計を取り付けサーキットの走行会にも参加するので、色々と様子を見てみようと思います。
まだオーバーヒートまではしていないものの流水音が聞こえる場合には、ガスケット抜けの初期症状の可能性がありますので、保証期間が切れる前に一度持ち込んで調べてもらったほうが良いかもしれません。
保証期間内にそういった案件を扱った記録が残っていると、しばらく様子見ということで実際にオーバーヒートが起きた時に保証の期間が少し切れていても無償修理してもらえる可能性があります。
私の場合は残念ながら自前でLLCを交換してしまったことと車検時に流水音の原因を調べてもらうことをしなかったため有償修理になってしまいました。
私の失敗談も含めて同じようなトラブルを抱える人の解決の糸口の参考になればと思います。
6
ここからは余談ですが・・
修理に部品取り寄せも含めて10日程かかり、代車も出払っていることからしばらく車の無い生活を送ることになりました。
数日で修理が終わるわけではないようなので、修理の際は予め予約をして代車を手配してもらうと良いかと思います。
私の場合は途中どうしても車が必要になったので、半分ヤケになってV36スカイラインをレンタルしてました^^;
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