
18年ぶりの自動車購入、実は当初狙っていたのはスバルサンバーでした。
そういえば18年前にインプレッサWRXを購入した時も最初はジムニーかエスクードあたりを
狙っていたのだよなぁ。
なぜか当初の想定と違う車種になってしまうのは私の習性なのかしらん。
むしろインプレッサWRXワゴンとボルボ850T-5エステートには共通項が多いですね。
以下自分語りが続きます。
平成10年(1998)式のWRXワゴン(GF8F)を購入した頃は福岡在住で、当時はガソリンがとても安くて
レギュラーならリッター80円を切るスタンドがあったほど。車は生活必需品であると共に
趣味の道具でもあり、2005年には車中泊をしながらターボ車で日本を一周しました。
オイル交換をお願いした釧路スバルで「マジで福岡から走ってきたんですか?」って言われたな。
2007年に東京に引っ越した際も、生活が安定したら実家からインプレッサを持ってくるつもりだったので、
23区内にしては駐車料金が比較的安く、首都高を含む幹線道路への乗り入れがしやすく、
自動車整備工場やガソリンスタンドが多そうな場所を選んだものである。
しかし・・・
車を持たぬ生活はその後9年に及んだ。
やはり東京に実家を持たぬ者が自家用車を維持するのは、地方と違って敷居が高いのだ。
実家に残してきたインプレッサも整備が続かず結局廃車となった。
そして車が無くても生活できるのが東京だ。
転機はとある音響機材の購入だった。
その名を "Crest Audio Century VX40"という。
音響機材というからには音を聴くための代物だが以下に写真を掲載する。

これが持ち運び用のケース(長さ185cm、本体込み重量120kg位)に入っている。

自宅には置き場所が無いので、これを適当なホールに持って行って爆音で鳴らすのが個人的な息抜きだ。
このあたりでそろそろ本人のダメな性格が知れる。
音響関係の仕事をしていると機材を運びたい場面にしばしばでくわす。
その都度レンタカーを借りていたが突発的な運送需要には対応できない。
機材が運べる車が欲しいという要望が、2014年頃から自分の中でだんだん高まっていた。
VX40は積み下ろしや移動に最低4名の人員が要る。
バネットやタウンエースサイズの車だとミキサー自体は積めても、積み下ろしに必要な人員全員の
乗車はできない。
人員込みで運送が可能なのはハイエースやキャラバンサイズの車である。
しかし、これらの車は事業用車(バン)であり完全な機材車と化してしまう。
実際には、ああいう巨大なミキサーを運送する機会は年に1回あるかないかだ。
今時こんな古くて巨大なアナログミキサーを仕事で使うことは通常ありません。
それより知人を乗せて街乗りや遠出をする回数のほうがずっと多いだろう。
大物機材の運送にも快適な遠出にも使えそうな車なら、かつての日産ホーミーコーチが理想的だが、
金額と状態が購入に見合うような出物は無かった。
スバル党として次に候補になったのがサンバーだ。OEM供給に切り替わる前の
最後のスバル製サンバーには、かろうじてケース入りのVX40が載る(人は乗らないが)。
軽自動車なので維持費も安い。
中古のサンバーは何台か候補車を絞り込んで購入寸前までいった。
どうせ乗るなら5速マニュアル仕様が欲しい。スーチャー付きならなお良い。
が、これも人気があって意外と高いのだ。
もちろん安価な個体も無くはない。けど安いからには事情があって、もともと軽自動車であるだけに
使い込まれている車が多く、今後も使い続けられる状態でかつ安価という車はやはり無い。
「この金額ならもっと別の車が買えるじゃないか」と思ってしまう。
機材運送を考慮しなくて良ければ今更アルシオーネSVXのオーナーになりたかったね僕は。
そういえばうちの会社のボスは長年ベンツのゲレンデヴァーゲン(230GE)に乗り続けており、
最近の車が好きになれない自分はこれにかなり勇気づけられている。
ボルボ240エステートだったら荷物も載るし街乗りにも良いし、デザインも好きだし、
部品もまだ手に入るし、と思ったが、やはり同じことを考える人は多いらしくこれまた人気中古車だ。
使い古したジーンズのように若者にも人気がある、というのもなんとなくわかる。
そこへいくと中古のタマ数が多くて意外と安いのが850だった。
幸か不幸かサンバーより安かった。
ボルボは2003年頃まで740GLと940GLEを運転していた経験があって、ある程度乗り味は知っていた。
あの当時はインプレッサの軽快さのほうが好みだったけど、もはや夜中に一人で山道を攻めるような
年齢でも無いしボルボ案外良いかもしれない。
ていうか昔は買えない車だったが、いつの間にか850も街中で見かけなくなったな。
最終的には940と850のエステートで候補中古車を絞り込んで検討したが、DIY修理の情報量が
豊富なことから850(8B5234W)になった。
平成10年式のターボ付きステーションワゴンの次に買った車は
平成8年式のターボ付きステーションワゴンだった。
たぶんこういう車が自分のライフスタイルに合ってるのだろう。
終電で帰宅した後でもハンドルを握れば郊外の健康ランドや深夜営業の書店に行けるのが、
この9年間の自分に足りていない癒しだったのだ。
850のリアシートを倒して荷室長を測ってみた。
ケース入りのVX40を積むには3~4cmほど足りないようだった。