幌開閉用油圧シリンダー修理　【分解編　その５／５】

ピストンとラックを分解できましたので、ロッド側のオイルシールを見てみると、ひびが入り割れているのを発見しました。
ここからオイル漏れを起こしていた場所です。
このオイルシールを取り除こうとしたのですが、取れないのです。
ということは、新品のオイルシールを入れることが出来ないということになります。
どうしようか時間が過ぎていきました。

新品のオイルシールの画像となります。
材質も変え日本製にしました。
これをどのように組み込むかです。

このオイルシールは、カシメ上側に組み込まれています。
意を決して、下側同様カシメに穴をあけて部品を取り外すこととしました。

下側同様にドリルで12カ所穴をあけ、深さを＋１㎜の３㎜としました。
下側も結局３㎜ぐらいの深さで取り外せたので、上側は最初から３㎜としました。

抜き方も下側同様で、油圧シリンダー内部にあるアルミ製の部品に傷が付かないように平ワッシャーを入れて、ボルトを入れトンカチでたたき部品を取り出しました。
かなりの力でたたかないと抜け落ちませんでした。
（組付けに不安が残ります。）

※文字で表せばこんな文章になるのですが、本当に抜け落ちませんでした。
最後は、壊れたら中の部品を製作しようと吹っ切って、力ずくで抜きました。
幸い部品には損傷もなく修理部品として使えます。
最後の部品ですので、注意が必要です。

油圧シリンダー内部のオイルシール取付部品の画像となります。
当然ながら、オイルシールとＯリングは新品に取り換えとなります。

※取り換え方法と改造修理は、修理編にて整備手帳をアップさせてもらいます。

これで最後の部品を取り出し分解完了です。

さてお次は、修理を実施してまいります。

油圧シリンダー分解後のすべての部品となります。
部品点数も少なく、シンプルな油圧シリンダーがわかります。

※2本目の修理には、動画を掲載したいと考えていますが…。

分解後、部品スケッチして油圧シリンダーのASSY図を作成しました。
これで構造もわかり、いろいろと検討することが出来るようになりました。

参考になれば幸いです。

【分解編おわり】
【リビルト編に続く】