
新企画【考察?w】の記念すべき第一弾は、
マフラーと言うモノ。
というテーマでいこうと思います。
なお、予めお断りさせていただきますが、
この考察はど素人の変人Souichiが何かとテキトーに調べ、
色々と考えた結果をまとめたもので、
内容に関しては
誤りがある可能性が大いにあります。
今後このブログを読まれる方のためにも、
もし有識者の方で引っかかる所がございましたら、
ご指摘いただけますと幸いです。
また、当ブログを元にして、
何らかの被害を被られても、
私は一切の責任を負いかねます。
あらかじめご了承ください
それでは本題に参りましょう!
まず、なんでこんな物を考え出したかと言うと、
その答えはちょっと前のブログにあります、
マフラー消音化計画が事の発端です。
方策を考えるにはまずは敵を知らねば!
という事です。
で、大事なのはその敵が何かという事。
それはズバり
「音」です。
そしてマフラーはそれに打ち勝つための大切なパートナーです。
そうそう、もう一つ先に断らせていただきますが、
今回の考察はあくまで
"消音"に視点をおいており、
マフラーによる
パワーup云々は一切考えておりません!
予めご了承ください(_ _)
では、その今回の敵「音」についてまずは考察しましょう。
音とは何か。
音=波(振動)と理科で出てきたような気がしますが、
ではこの「
波」ってどんな波なんでしょうか?
波には大きく分けて「縦波」と「横波」があるそうで、
多くの方が「波」と言われて連想するのは「横波」だと思います。
私もその一人でした。
じゃぁその"横波"って何? と言うと、
正にコレ。

空気中などを上下左右に振動をしながら進みます。
ふーん。で、"縦波"は? というと、
これが実は少々クセモノ。
私たちが一般的に連想する上のソレとは異なります。
そして
音もこちらの"縦波"なのです。
今回の話題は"音"なので、空気中を伝わる音に限って説明します。
縦波は別名「疎密波」とも呼ばれ、
実はこちらの呼び方の方が分かりやすかったりします。
疎密波はその名の通り"疎"と"密"の"波"。
密度の"低い状態(疎)"と"高い状態(密)"の"波"。
言いかえると"圧力が低い状態"と"圧力が高い状態"の"波"。
つまり
音波とは圧力変化の波なんです。
だから縦波はこう描いた方がイメージしやすいかと・・・

結局分かりにくい?w
これで音の正体が、
連続した圧力変化である事がわかりました。
では消音とは何かと考えると、
それは"圧力変化の波を小さくする事"となります。
つまり、
マフラーの役割は圧力変化の波を小さくする事なんです。
ここにきてようやく我らがヒーロー、
マフラーさんの到着です。
ここでまた予めお断りさせていただきますが、
ここからは私の考察の比率が大きくなっていきます。
特にご注意くださいw
まずは純正マフラーに広く使用される、
多段膨張式から見ていきましょう。
多段膨張式の概要図を下図に示します。

このようにいくつかの小部屋があり、
その間をパイプでつないだようになっています。
この概要図は面倒なので等間隔で適当に描いていますが、
実際は部屋の大きさ、数、パイプの太さ、長さは検討を重ねて設計され、
大体はバラバラになっているハズです。
また、途中にパンチングパイプが入っていたりもします。
皆さんご存知のようにこのタイプのマフラーは、
強靭にして強大な消音能力を発揮しますw
ではなぜか?
小部屋には圧力変化の波が入口から入って
パイプの出口で一気に室内に広がり弱まります。
これを「拡張」と言うようです。
さらに入った波は出口が限られているため
中で壁に当たって反射を繰り返し、混ざり合います。
すると圧力変化の波は互いに打ち消しあい、
圧力変化が小さい波になってパイプから出てゆき、
また次の部屋で同じ事を繰り返してゆきます。
この方式は全音域にわたって有効ですが、
部屋の大きさ、形、パイプの長さ、太さで、
特に有効に打ち消せる音の高さが変わるため、
前述の通り全てばらばらにしているのです。
バスレフスピーカを何段にも重ねたみたいなものですね。
容量とポートを変えた物を重ねてフィルタをかけようという事です。
また、間に入口のみで出口のない部屋を置き、
共鳴させて特定の周波数(特に低音)を消音する「共鳴」や、
流路を2股にし、それぞれの長さを変えて、
合流するときにそれぞれの圧力変化の波をずらして合流させることにより、
打ち消し合わす「干渉」という方法もとられているそうです。
色々アイデアが詰まってるんですねェ~。
この方式のメリットは何と言ってもその消音能力、
そして耐久性の高さでしょう。
デメリットは複雑ゆえに設計が難しいうえ製造コストもかかることと、
重量が重い事でしょう。
続いてアフターマーケットにおける定番、
ストレート排気式です。

パイプの間にパンチングパイプを設け、
その周りをグラスウールなどの吸音材で巻き、
さらにその外側を覆って密閉した構造をしています。
ちなみに多孔質材料を吸音材と呼ぶそうで、
実はパンチングメタルも吸音材だそうです。
つまり吸音材は厳密にはパンチングメタルとグラスウールの2段構えだったりするようです。
このタイプは手っ取り早く言えば、
吸音材さんに頑張って音を消してもらおうって代物ですw
つまり消音能力は吸音材に大きく依存することとなります。
まず、パンチングパネルを見てみます。
パンチングパネルが吸音する理屈は「ヘルムホルツ共鳴」というものだそうで、
簡単に言うと瓶の口に息を吹きかけた時にボーと鳴る原理だそうです。
しかしマフラーに使われるパンチングパネルの場合、
穴が大きくて板厚が薄く、後ろの空間が小さいので、
吸音する音域はMHzオーダーとなり超音波なので、
事実上吸音効果がない事となりそうです。
となると吸音してくれるのはグラスウールのみです。
グラスウールが吸音する原理は、
音の波が入ってくるとグラスウール内の空気が振動させられることによる摩擦と、
空気の振動によりグラスウールの繊維が振動させられることにより、
振動が熱に変換されるというもののようです。
で、注目すべきはグラスウールが得意とする音域。
1KHz程度から上は得意なのに対し、
250Hz未満ではそれほど吸音しないようです。
厚みによっても変わるようですが、
100Hz程度になるともうガタ落ちだそうで・・・
この情報から得られる結論は、
ストレート排気式は低音が十分に消えない!
という事。
これは大問題です。
ストレート構造をもうマフラーは高音は消えても低音は鳴り響いてしまいます。
実際、安いマフラーはそうですよね?w
では車検対応のメーカ物のマフラーはどうしているのでしょうか。
まずはグラスウールの厚みを大きく取る。
グラスウールの厚みを大きくすると低音の吸音効果も改善するそうです。
しかしこれだけでは不十分で、
大抵他の何かと合わされています。
オーバルタイプでは拡張や干渉と合わされていることも多いようですが、
砲弾タイプでの定番は抵抗です。
一言でいえば"絞り"、つまりインナーサイレンサです。
口径を突然絞る事により圧力変化の波を反射させ、
さらに混ざり合わせて圧力変化の波を打ち消し合わそうというのです。
そしてこれは経験的にもわかるように効果的で、
大きな消音効果をもたらします。
圧力計の配管にオリフィスを入れると、
流体の脈動の影響を受けにくくなるのと同じ様な理屈ですかね?
口径を小さくすればするほど効果は出ますが、
エンジンは多量の排気ガスを出す物なので、
当然口径を小さくすれば抵抗が大きくなり、
エンジンは回らなくなってしまいます。
どうすれば抵抗を増やさず、
効果的に波を打ち消せるかがカギになりそうですね。
う~ん、マフラーって実に奥が深いですね。
消音化計画が一筋縄ではいかない気がしてきました・・・・・
Posted at 2013/12/25 01:30:44 | |
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