あの二キ・ラウダ亡くなる。

　あの不死鳥ラウダ死す。F-1レースで３回のワールド・チャンピオンを獲得しています。

　F-1レースの生ける伝説的存在でした。レース中の事故で火炎に包まれながらも奇跡的に生還した強運の持ち主です。しかし顔の皮膚も醜く焼けただれ、その後衆人の前に現れた時、多くの人が恐れて顔をそむけたといいます。そこまでの事故を経験しながら、またレースに復帰するという精神力はどこから来るのでしょう。
　どうも話を聞いてみると、大きな事故を起した後はすぐに復帰しないと、やがてその経験が大きな妄念となって立ちはだかり、復帰困難になるといいます。これは似たような経験をした、やはりオーストリア人ドライバー、ゲルハルト・ベルガーの述懐です。
　
　近年の映画「ラッシュ/プライドと友情」はラウダとジェームス・ハントとのライバル関係を描いていますが、私生活で真面目なラウダに比べ、女好き、酒好きで破天荒な生き方がまるでロック・ミュージシャンのようなハントとの対比が笑えました。レース好きの人は見たらいいと思います。

　ごく最近までレース関係の仕事をしていたようで映像では何度も見かけましたのに残念です。享年70歳、まださほどの年齢ではありませんが、1976年のドイツGPの大事故で亡くなっていても不思議ではありませんので、不謹慎な言い方が許されるなら、ここまで生きて来れたのは逆に驚異とも言えましょう。

　この人の事を書いたらキリがありませんが、興味がある人は調べてみたら如何でしょうか。

R・I・P 　　合掌