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2018年02月06日 イイね!

フロントタイヤ16インチ

 フロント16インチタイヤの採用は市販車においては1982年のVT250Fが初めてと記憶しています。そしてその後のレーサーレプリカ・ブームに積極採用されました。当時は良く曲がるというのでコーナリングを重視したマシンの多くは16インチを装着していました。

 そして2018年現在、装着例は皆無です。それはなぜでしょう。先ず市販車になぜ16インチを採用したのか、から追って行きます。それはGPシーンでケニーロバーツ(ヤマハ)対策にスズキが編み出した手法でそれが成功したとの話がありました。レースの技術をフィードバックと言えば聞こえはいいですが、公道走行=レースではありません。それを無視してコーナリングが良い、良く曲がると謳い、一般ライダーに信じ込ませて営業した訳です。

 良く曲がるはよく転ぶに通ずるのであり、諸刃(もろは)の剣だと思います。実際、この16インチのバイクで転んだライダーは多いと思います。しかしこの「16インチ→良く曲がる説」がライダーに浸透すると、16インチを装着しなければ売れないという恐怖にメーカー自身が捉われます。
 実際当時ヤマハでFZ400Rの開発にあたった猪崎次郎氏は上からレーサーレプリカを作る以上は16インチは絶対条件のように言われ、悩んだと言います。「ライダーが安心できてはじめてバイクが成り立つ、前輪が空を切った感じがするときがあるのが嫌でした。怖い感じのする16インチは乗れないし、世に出すべきではないと考えたんです」そこでフロントまわりのアライメントを安定感のあるものに設定した。
 結果、他メーカー車のハンドリングに比べるとシャープさに欠けた「でも自分はたとえば極限のテストをした場合、万が一でも転倒するときに覚悟をして転ぶのと気づかないうちに転んでしまうのとでは、絶対に後者は嫌なんです。そんな意味でもこのFZ400Rは勉強になりましたね」

 16インチ神話にメーカーの開発者自身が悩むというエピソードでした。もっともヤマハは16インチを積極的に旗振りしたメーカーではありません。

 今現在のロードスポーツ・バイクのフロントタイヤはなぜかハンコで押したように17インチを採用しています。これは即ち、16インチは失敗だったとメーカー自身が認めているようなものだと思いますし、売上を優先して操縦性に問題あるバイクを販売していたと言ったら言い過ぎでしょうか?
 それに当時のバイクを大事に乗っている方にとってはタイヤの選択肢の少なさとか値段の点で悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。


「ハンドリングのヤマハ」から一部抜粋させてもらいました。
Posted at 2018/02/06 20:32:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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「[整備] #ルネッサ エキパイの錆止め処置をしました。 https://minkara.carview.co.jp/userid/2760993/car/2351049/8383676/note.aspx
何シテル?   09/29 10:52
ルネッサンスと申します。ハンドルネームは愛車から採りました。今や、仕事も既にリタイヤした、いい歳のおっさんです。よろしくお願いします。 趣味はバイクで...
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