(1日目より続く)
今日はとりあえず余裕のある日程を組んでいるため、朝は9時30分頃出れば充分という感じであった。このため7時に起きて朝風呂を浴び、優雅に朝食を済ませ、身支度及びチェックアウトに向けた荷物まとめを行う。
ふむ、まずは千里ヶ浜なぎさドライブウェイに行き、道の駅氷見を経由して道の駅万葉の里高岡でデカ盛りメシと相対し、富山市内を散策して魚津に投宿する、という流れだが・・・何かこう、金沢に来たのならばここというところがないな。
さて、どうしたものか・・・
と、やってきたのが兼六園。意外に入場料が安い。
バイクで来た場合は、東側の一方通行の細道付近に駐輪場があるので、そこを無料で利用することができる。
小生の他にも、数台バイクで来ていた人がいるようであった。
もらったパンフレットでいうところの、右下にある桜ヶ岡口が駐輪場最寄りの入口のようだ。さしあたって特にと言うわけでもないので、赤線のとおりぐるっと回って見てこよう。
場内はかなり広く、結構な比率で外国人観光客の姿も見ることができた。
また、あちこちで兼六園を整備するスタッフの方も見ることができ、こうも広いとかなりの人数で除草や清掃の作業を行わないと、とてもじゃないが追いつかないのではないかと思われる。もっとも、そういった方々の尽力の甲斐あって、日本を代表する庭園として知られるようになっているのだが。
散策しているうちに気づいたことが2点、まずは結構な小高い場所にあり、隣の金沢城と併せて防御的な拠点であったことが窺われること。
次に、ここで聞こえてくる蝉の鳴き声がツクツクボウシが主であり、非常に珍しく耳馴染みがないことである。小生の生活拠点の周辺では、8月によく聞くのはミンミンゼミかアブラゼミの鳴き声がメインで、ツクツクボウシなんぞこれまで外出先で数回耳にしたことがある程度のレアものである。
しかしまぁ、よく聞いているとなかなか面白い鳴き方しているなぁ・・・
もし庭園を見て回るのが好きだというのであれば、ここは半日程度かけてゆっくり見て回るとかなり楽しむことができると思われる。
今回はあまり時間的な余裕はない状況のため、一通り回って元の桜ヶ岡口に戻り、近くの茶店でかき氷を食する。朝から暑くて喉が渇いたのだ。
それにしても、こういうタイプのかき氷は難易度が高いな・・・スプーンを突き立てるたびにあちこち氷が崩れてトレイの上がビチャビチャになってしまう。
何とか完食の後、お土産を購入して、兼六園を辞した。
昼。
R8とR249を通って北西に移動し、やって来たのは千里ヶ浜なぎさドライブウェイ。
知る人ぞ知る、有名な場所である。
一見普通の砂浜だが、砂粒が細かく、水分を含むと引き締まってかなりの重量に耐えることができるため、車やバイクが通行することが可能となっている、日本国内でも珍しい、砂浜にある公道である。
ここは約8キロにわたって続いており、実際に走行できるのは波打ち際から50~100メートル程離れた部分。
ドライブウェイ入口付近には海の家が数軒固まっており、波打ち際では何台もの車が停められ、釣りや海水浴に勤しむ者、単にのんびりと寛ぐ者の姿があちこちに見られる。
確か前回来たのは10年近く前?10年以上前?に、新潟から敦賀港までフェリーに乗り、ここを走って、高速に乗って(当時高速料金が上限千円だった)ひた走るという、超弾丸一泊ツーリングをしたとき以来である。
確かあの時は午前4時に港に下ろされ、朝飯を喰う場所を探すもさほどなく(たまたま通った場所が悪かった)、ここの海の家で不味いラーメンで朝食を済ませるという、今となってはほろ苦い、しかし懐かしい思い出の場所でもある。
その時は、釣りをしている人に交じって、地引き網をしている一団が数カ所に見られたのだが・・・流石に今回はいなかったようだ。
さて、来年に出す年賀状のネタとして、あちこちから愛機の写真を撮って、と。
次は・・・高岡でデカ盛りメシ、特に山盛りのローストビーフ丼と、デザートに10段巻きソフトクリームと行きたいところなんだが・・・全然腹が減らん。
仕方ないので、昼飯をスキップして富山市内に向かおう・・・
14時45分。次にやってきたのは、富山市内にある喫茶店「ブルートレイン」
ここは、昔ながらの純喫茶の趣を残しながら、鉄道好きにとっては非常に有意義な時間を過ごすことができる、そんな場所。
店内至る所に、店主がこれまで蒐集された逸品が所狭しと飾られて、それはそれは見ているだけで飽きないというもの。
外は結構暑かったので、とりあえずアイスコーヒーとミックスサンドイッチをオーダーする。う~ん、中煎りから深煎りにかけての酸味と苦みのバランスの取れたコーヒーが実に良い・・・因みにサンドイッチは空腹のために写真を撮る間もなく完食してしまった。
それよりも、ここに来て最も皆が注目するのがこれであろう。スマホで撮った動画から切り出したコマのため、やや画像が粗いのはご容赦願いたいが、店主が自ら操作するHOゲージのジオラマが店内をぐるっと一周しており、実際に走行しているのを見ながら飲食できることなのだ。
最初はボックスシート(これも実際の車両で使われていたもの)に陣取っていたのだが、隣のシートに座っていた兄弟と思われる子らが、走行している車両にこれでもかと言うくらいに釘付けになっており実に微笑ましい。
・・・は?そんなの、小生も同じだろう、って?
ご想像にお任せしよう・・・おおっ、EF81の牽引する24系だと?・・・Σ(゚Д゚)ハッ!
と、かなりの団体さんが来店したので、小生はボックスシートを空け、カウンター席に移動する。ついでにコーヒーフロートとコーヒーゼリーを追加で。
しかしこのHOゲージ、カウンター席の近くも通るようになっているんだなぁ・・・しかも、カウンター間近を通った車両がマスター達のいるところの奥を通って一回りしている。実に凝ったレイアウトだ。
時間が許すならばもっと居たいところではあったが、投宿先までもう少しあるので、程々のところで切り上げよう。
ここは店の入口に3台分、そして道路を挟んで数台分、駐車場がある。
自家用車で来ても、充分に問題ないだろう。
もし問題があるとしたら、店内のキャパシティ(4人掛けボックス席×4、カウンター席×6程度)の方が一杯になることだろうね。
17時。ルートイン魚津。
本日の投宿先。コロナ禍最中は営業を暫く行っていなかったのは、富山県の療養施設として借り上げられていたからなんだろう。
ここの良いところは、裏手の駐車場が2段になっており、下段に停めると日差しや夜露を凌ぐことができる構造であるところ。しかも表通りからは目立たないところに入口があるため、混んでいないところも実に良い。
いつもバイクで来るときは下段に停めるのが常となっており、今回も小生の他にライダーが一人投宿しているようであった。
さて、早速風呂を浴びて汗を流し、命の洗濯に参ろうか・・・
魚津駅前の小さな居酒屋、夫婦2人で切り盛りしている小さな店だが、連日満員になる程に混んでいる人気の店。古くて小さいが、安価で身の丈に合った肴で一杯飲ることができる、良い店である。
魚津に来たら、白エビの唐揚げで一杯飲らんとな。
でも、ホッケがないという代わりに頼んだアジの開き、結構食べにくかったぞw
もう少し涼しくなると塩辛やおでんでポン酒を燗で飲りたいところだが、流石に体中の汗が持っていかれるような中のツーリングでは、ビールかハイボールがど定番となるのは致し方なし。今回も実に良かった。
問題。
↑に写っている、おぼろ昆布のおにぎり2個と漬物、これは税込何円でしょうか。
別に当たったからと言って何があるわけではありませんが。
2日目終了。
3日目、9時30分。
今日は帰るだけなので、とりあえずこのぐらいの時間に出ると、18時前後には帰着できることが経験上判っているので朝はゆっくりと動き出す。
11時。道の駅うみてらす名立。
糸魚川付近のR8沿いに、立て続けに並ぶ4つの道の駅のうち、最も東側にある道の駅。
魚津から走ってくると、大抵ここか、もしくはこのひとつ手前の道の駅能生でトイレ休憩を取るタイミングとなるのだが、能生は常に混み合っているので、どちらかというと名立の方によく立ち寄ることが多い。
大したものは買えないが、知人にお土産をここで購入。乾き物ばかりだけど。
しかし、この辺りは本当に海と山がくっつきそうな位に迫っているねぇ・・・
激混みの柏崎市内をR352方面に避け、柏崎刈羽原発の近くを通ってR116出雲崎町方向に合流しようとしたときにふと気づいたこと。
この辺りを走るJR越後線、よく見ると架線の懸架方法が独特な方式になっている。
この方法(直接吊下式電車線)は国鉄時代の名残らしく、越後線付近、もしくは四国方面で稀に見られるものらしい。
13時30分、道の駅良寛の里わしま。
往路でも立ち寄ったこの場所は、丁度休憩に程よい場所と時間帯にある。
やや遅い昼飯を・・・といきたいところだが、いろいろあってここでは食事は取らないようにしている。とはいえ腹は無情にも減るもので、うみてらす名立で買っておいたパンを腹に収めてその場を凌いだ。
14時40分、新津市内。
三条市内を通り抜け、新潟県内の鉄道の要衝でもある新津で給油。
三条市内で給油しても良かったのだが、三条市内はあまり土地勘がなく、GSを求めて迂闊にふらふらすると、元の道に戻るのに手間取る恐れがあったので、それならばと道沿いにあるGSは・・・と思い当たったのが新津市内。
新潟県は山形県内に比べてガソリン価格が安くていいねぇ。
16時20分 道の駅白い森小国。
R460、R290、R113とひた走ってたどり着いたここもまた、往路で立ち寄ったところ。帰着する前の最後の休憩ポイント。
時間が時間故、食事を取れる場所も既に閉まっており、この時間帯はトイレ休憩が主な要件となる。もしくは自販機で何か飲物を調達するか。
さて、この調子ならば18時前には自宅にたどり着くことができそうだ。
17時45分
帰着。新津で入れた燃料も、充分余裕を持ってたどり着くことができた。
往復約930キロ(少々帰路で寄り道あり)、給油量から計算すると、リッター約61.5キロといったところ。
今回も弾丸ツアーのような感じにはなったけど、カブで金沢、意外に普通に行けるものだな、と再確認。
と、いうことは・・・もう3時間程早めに出ると、舞鶴までカブで行って、天橋立(歩行者・自転車・原付以外通行禁止)をカブで渡る、ということもできるんじゃね?と思ってみたり。
いや、意外に普通にできそうだな、だってカブだもの。
以上、それなりに疲れたものの、翌日意外にぴんぴんしていた金沢ツーリングの一部始終である。
今回はこれまで。