2013年09月13日
ある非番の日の夕方、友人との待ち合わせに向かう為、自社の列車に乗っていたら、急制動と共に非常汽笛が、、、まさか、、、まもなく車両に「ガンっ!」と衝撃があり、慌てて車窓から外を見たら撥ね飛ばされた自動車が前に停まっていた別の自動車数台にオカマを掘ってるシーンが、、、(汗)
はい、「踏切障害」発生です。
急いで運転していた同僚の元に駆けつけ、同僚は事故の相手の確認を、私は車両の状態を確認しに回りました。
事故原因は、相手の自動車がすぐ先の信号待ちの為に止まっていた場所が踏切の中だった事。
踏切が鳴り出しても前がつかえて身動きが取れないままに
「電車にオカマを掘られました」
相手の軽は車体全長が約半分になり、他にも3台程潰れ、計4台が「廃車確定」になりました。
運転者の若い女性が頭を切って出血した程度で、列車内含めて重症人が発生しなかったのが幸いでした。
さて、こちらの列車の被害は、、、ジャンパ栓の取付ボルトが折れてもげてますがな(;´д`)
解放テコのブラケットが折れてテコが遊んでますがな(;´д`)
排障器が歪んで曲がってますがな(;´д`)
はい、運転続行は不可能です QTL
運転指令にその旨の連絡をし、警察と救急車が到着して現場検証と怪我人の処置をしている間に救援列車の手配を済ませました。
救援列車に事故車両を連結し、始発駅に戻る最中に事務所から私の携帯電話に着信が入りました。
私「ハイ、あっしーです」 事「用事があるのに災難やったなぁ、今はどうしてる?」
私「事故車両と一緒に始発駅に戻っているとこです」
事「済まんが、そのクルマを車庫まで引き揚げて欲しいんだが、出来るか?」
私「構いませんが、私は出掛けてる最中だった関係で私服なんですが、、、」
事「おい! アイツ私服やと! どうする!? ヒソヒソヒソ、、、」
私「他の人がいなけりゃアウトっすよね?」
事「後ろの回送扱いで客扱いせんし、そのまま頼むわ!」
私「え!? 了解です!(って、マジで知らんぞ(汗)」、
はい、私服で電車を運転しました。
前代未聞でしょ?
ま、事故車両なので客扱いも無く、通常のブレーキ扱いのみの操作でしたけどね。
車庫のある駅まで運転し、牽引してきた営業列車は数駅先の終着駅に向かいます。
私はその列車が折り返してくる間に事故車を車庫に入れて終わりかと思っていたら、上司が、、、
「済まんが、替わりの車両を拠点駅まで回送してくれんか? さっきのクルマに併結で行っ、、、本当に私服できよった!!(来やがった!!)」
私「だから良いのかってあれほど(ry」
上「ウチは寝巻きで始発に乗った奴は何人もいるが、私服で運転したのはお前が初めてや!」
私の乗務員時代の隠れた「黒歴史」ですm(__)m
ま、結局は替わりの車両を運転しましたよ、私服で。
本務の運転士が私と同じ師匠の先輩で、併結作業と対向列車の待ち合わせで発車が数分遅れましたが、目的地の拠点駅には
「定時到着」
しました(爆)
これもいまだに破られていない、ある意味
「伝説」
かも知れません(笑)
あ、私の「伝説」と「記録」は他にもまだ破られていない(っていうか、明らかに無理な)モノがまだあったりwwww
まだ書けない、言えない話しも多数ございますm(__)m

Posted at 2013/09/13 21:59:51 | |
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仕事っちゃぁ、、、仕事ですよorz | モブログ
2013年09月07日
鉄道事業に限らず、運転業務に携わる人ですと、事故やトラブル無く一日を終えた時の安堵感からくる満足感は大きいと思います。
それでもやはり事故やトラブルは無いに越した事は無いのですけどね、、、
ある非番(勤務明け)の日、暇潰しで会社に出てきて乗務員休憩所のサッシを修理していましたら、突然雲行きが悪くなり、、、雷雨ですか、、、滝雨ですか、、、(汗)
で、当番勤務の上司に捕まりまして、「済まんが落雷で列車が止まってダイヤが乱れとる。救援に行ってくれるか!?」
「判りました、着替えて出てきます!」
一旦帰宅して制服で出勤する間に上司が替わりに使う列車を準備してくれまして、指令からの指示で営業列車に併結して拠点駅に向かいました。
あ、併結と言ってもジャンパ(電気回路のケーブル)を繋がない別回路での運転ですので、ノッチやブレーキを双方の運転士が扱わないと衝動も出ますし下手すりゃ列車が遅れてしまうので、気を使う乗務なのですよ。
故障車を収容した駅で私が持ってきた列車と交換し、故障車を別の営業列車に振り替えるのか回送列車にするのかを、指令が判断している間に駅の事務所に顔を出すと、慌ただしい空気が、、、まさか、、、(汗)
事務所にいた同僚運転士を捕まえると「ダイヤも仕業もメチャメチャになってます!」ダイヤは知ってるけど仕業もかよ!それを先に言え!
上司に電話をかけ、拠点駅をベースに乗務員の仕業整理に取り掛かります。
大事なのは先ず現状の把握です。
手持ちのダイヤグラム(仕業別に色分けして書き込んだ携行品)と白紙のダイヤ(仕業整理用)を広げ、
「誰がどの列車に乗っているか」
「食事休憩は取れたのか」
「各乗務員を如何に正当仕業に戻すか」
これを駅に入ってきた列車と運転士を捕まえて確認し、途中駅ですれ違った乗務員を教えて貰い、メモ書きして整理しつつ現場(私)の判断でどんどん交替させていきます。時には先輩に頭を下げて休憩時間を潰して代わりに走って貰ったりとか(汗)
勿論、出番の乗務員の協力が無いと成り立たないのですけどね。っていうか協力の意志が無くても容赦無く引き摺り降ろしてましたけど(ぉ
仕業整理をしていても、正当仕業への復帰が長引きそうな場合は出番の各運転士宛のメモ用紙に今後の担当列車と代わりに乗る仕業、食事の休憩時間、交替する駅や相手の運転士の仕業を書いて次々に渡していき、食事休憩の時間を削って貰ったり、対向する途中駅で替わって貰ったりと凄まじい綱渡りをやりました。乗務員の仕業交替が深夜帯にまで及ぶ場合もありましたが、大概は最終電車までに正当仕業に戻していました。
気の休まる暇がない作業でまさしく"綱渡り"の連続でしたが、同僚運転士の皆さんの協力があったから出来た作業でしたね。
仕業整理に取り掛かる場合は回送列車の乗務が出来なくなるのと、乗務員が不足する等、万が一の場合に備えて他にも非番の運転士を呼んで貰い、それでも足りずに私も乗務することもありました。
指示待ちの運転士が私の携帯にかけてきて、運転中(走行中)に電話に出てダイヤを見ながら指示を出すとか、今では絶対に出来ないですね(汗)
ダイヤと仕業整理の目処がつくと回送列車を乗務するか営業列車に便乗して事務所に帰区して上司に報告するのですが、何時も毎回、
「おおきに、済まんかったな」
の挨拶が嬉しかったですね。
で、帰宅して一杯やりながら家族に話す時間が楽しかったです。
そう滅多にはない経験でしたが、こんな経験をやれるのもありがたかったです。
次回は「会社が黙認?前代未聞の運転士」を書いてみようと思います。

Posted at 2013/09/07 15:42:08 | |
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2013年08月11日
今回は偏った視点になります。
鉄道に対する見方は人それぞれだと思いますが、、、車両に対しての見方もまた違います。
十把一絡げに「車両」と言っても、表題の様な視点になると全く違う訳でして、、、私が勤めていた会社の古い車両達では極端な違いがありましたよ。
同じ形式の車両でも、
素人目線・前の飾りが付いてるからカッコ良くて好きです。
素人目線・同じ飾り付きでも片方は加速が良いしブレーキも良く効くのに、もう片方は、、、
ベテラン目線・あっちは走り過ぎる割りに惰行が悪い。もう片方は塗油器があるからブレーキが延びるし空転も多いがノッチを刻めば空転は防げるしブレーキが延びる代わりに車輪がロックしないからそんなに乗りにくくはない。
こんな違いでしょうかね。
人によっての相性などもありましょうし、数が少ない車両の中でも人気、不人気ははっきり別れていましたね。
私の場合は、単車に3両、2両編成に1本だけいた
「TR14系台車を履いた板バネ車」
がお気に入りでした。
が、揺れは硬い(身体が跳ねる)し、ブレーキは難しい(一定圧力を切ると一気に流れる=甘くなる)し、ノーズサスがガタガタでモーターが駆動中(力行中)は放送が聞こえない位に煩いし、何よりも
「クーラーが無い」(爆)
とか、散々な車両達でしたけどね(笑)
ですが、板バネとリンクで繋がった足回りは運転していても接地感が良く、ブレーキも扱い易くて(効く、効かないは別)好きな車両でしたね。
支線での機織り乗務でコイツらが当たると一日が短かく感じた位でしたからね。
同僚の中での評判は最悪でしたけどね(笑)
そんな「板バネ車」数本の最終営業に私が毎回担当出来たのは、、、嬉しくもあり寂しくもありましたね。
今では全車解体されてしまい、姿を見ることも出来ないのは、、、QTL
模型で残そうとも思いましたが、あの当時ではNですらフルスクラッチだったので、、、QTL
ん? 今では16番になるので作る気すらありませぬ。
ここで16番に走ったら、
「何の為にアメリカ型HOモデルに転向したのか」
判りませんからね。

Posted at 2013/08/11 14:58:33 | |
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2013年07月24日
えー、久しぶりに「昔の鉄道マン」ネタをm(__)m
私の"元"勤務先は旅客専業の鉄道会社でしたが、たまに貨物列車が走る時がありました。
「工事用臨時列車」、略して「工臨」です。
いつもは車庫で昼寝をしている「大正生まれの爺さん機関車」が「砂利運搬用ホッパ車」を牽いて走る訳ですよ。
私は運転士よりも車掌にまわる事が多く、色々な経験が出来ました。
基本的には車庫から出庫して回送列車で積込用の側線に向かい、砂利をホッパ車に積んだら散布区間でバラスを撒いて、終了後に車庫に帰るパターンですが、
待機時間の昼飯は、駅の近くの牛丼屋でテイクアウトした牛丼を、ホッパ車のデッキで食べたりとかwwww
出発したら「貨物列車」故に煙草はお構い無しとかwwww
運転士は運転しながら茶ァ飲んでやがるwwww
バラス(砂利)散布現場の前後の「線路閉鎖区間」では車掌が合図をして列車を走らせる訳ですが、たまたま沿線を散歩していた幼稚園児に沢山の小さな手を振られたお礼に緑色旗と機関車の汽笛でお返しをしたりとか、
沿線の中学校のグラウンドで練習していた女子中学生にも旗と汽笛で愛想を振りまいたら黄色い歓声とかwwww
発車待ちの駅で知り合いのJKさんを機関車の運転室に招き入れておしゃべりとかwwww
駅前の顔見知りのパン屋さんの女将さんが菓子パンを差し入れて下さったりwwww
あれ? これじゃ真面目に仕事してねーぞ(爆)
いえいえ、仕事モードに入ったら「超真剣」でしたよ。
バラス散布現場では貨車のバラス落とし口と散布開始位置を誤差数センチ単位で列車を誘導し、移動散布では終了位置にピッタリ砂利を撒き終われる様に絶妙な運転速度を指示し、
構内の入れ換えでは先を読んでの入れ換え指示と旗振りの合図による誘導とそれに応える運転士の絶妙なハンドルさばき。
ブレーキホースや連結器をいかに確実に繋ぐか、切るかを毎回が「命がけの作業」でしたけどね(^-^;
二手、三手先の行程を読みながら段取りを考えて行動し、且つ駅の運転掛と連絡ししながら運転士に指示を出すとか、普段の旅客乗務とは全く異なる勤務でしたよ。
一歩間違えば大怪我や事故に繋がる作業の綱渡りだったのは確かですが(汗)
後輩は私の真似をして貨車から飛び降りて転倒しましたし、確認と連絡のミスでポイントを割り出した同僚もいます。まさしく「無事故と事故は紙一重」でした。
ですが、「普段とは違う乗務」を「無事故で終えた」達成感、充実感は通常の旅客乗務よりもやりがいがありましたね。
ま、工臨は昼だけに限らず夜中にもありましたし、季節寒暖天候の区別なくありましたから酷しい時もありましたよ。
それでも中止にならない事を願っていた乗務でもありましたね(笑)
時代も変わり、爺さん機関車も引退し、今では単車(単行の電車)がホッパ車を牽引しているとか、、、
運転士、車掌の仕事も以前とは比較にならぬ程に規則、拘束が厳しくなりました。
私が乗務していた頃迄が、羽目を外せた「古き良き時代」でしたね(遠い目)
あ、先に言っておきますが、だからって年中適当な仕事ばかりしていた訳ではありませんからね!
むしろ「イレギュラー」や「トラブル」に対する自己解決の必要性は、責任の重さは現代よりも厳しかったのではないかと。

Posted at 2013/07/24 23:22:25 | |
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2013年02月28日
模型ネタばかりでもアレなので、ちょいと昔の仕事の思い出話を、、、m(__)m
若い頃は「電車の運転士」をやっとりました。
で、見習いの時代も当然あった訳でして、当時は体育会系というよりも「軍隊調」の教育でした(汗)
半端なくキツかったですよww 3日で声が潰れて1週間後に手首が腱鞘炎とか(爆)
指導さんに見習いの最初に言われた言葉が、
「電車を動かすだけなら"猿"でも出来る。ブレーキを緩めてノッチ入れるだけやしww」
「せやけどな、止める方は猿どころかアホでも無理や。どんな条件の時でも確実に停止目標に合わせなあかん、お前をそこまで訓練するのがワシ等の仕事やねん」
そんな指導さんに散々しごかれたのがブレーキ操作でして、ハンドルを動かし倒しても止められなかった時にはもうね、、、(滝汗)
一番泣かされた訓練がお題の「一発掛け止めでプラマイゼロ」でした。
電車のブレーキは最初に強めにブレーキを掛け、ブレーキが"効いてきて"速度が下がるのを感じながら段階的にブレーキを緩めていって、最後は衝動無しで止めるのがベストです(一段制動、階段緩めと云います)
これの数倍難しいのが掛け止めでして、様々な条件(天候、線路や車両の状態、車内の乗客数等々から必要なブレーキ圧力と制動距離)を考えてブレーキを掛ける止め方です。
ブレーキを掛けたらそのままで止めます。緩めませんから衝動は凄いですが、ブレーキの効きや制動距離を身体で覚える訓練としては最強でした。
覚え初めは既定のブレーキ圧でやりますが、時に強弱を変えてやらされるのは半端なくキツかったですねぇ、、、(汗)
駅の手前にあるカーブのまだ手前からとか、駅の姿も見えない場所からブレーキを掛ける恐さったらなかったですよ、えぇ。
止まれるか不安になって下手に緩めたり追加すると「何で触った!」と怒られましたしww
ですが、この訓練で「ブレーキの効き」を身体で覚えたお陰で相当な無茶も出来ました(笑)
工事用の貨物列車を3日見習いしたら「運転はもう大丈夫やなww」と、いきなり単独乗務でしたしww
新駅開業前の訓練運転では上司や後輩を前に掛け止めプラマイゼロをやってのけて絶句させたのも私だけでしたし。
お陰で「止まらないトラウマ」はいまだに夢に出ますけどね(爆)

Posted at 2013/02/28 23:09:21 | |
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