2020年07月17日
ご無沙汰しております。がんもです。精神的に参っております。それもこれもすべて虫の呪にかかったためです。
本日の出来事を聞いてください。
いえ、食事中の方や想像力豊かな方にはオススメしません。
ただ、写真は撮っておらず文字を読むだけですのできっと大丈夫だと思います。
では。
朝出勤のために車に乗るとフロントガラスに羽虫どもがたくさん付いておりました。
車は電灯の下に停めておりますので虫が集ることは夏場は特にあります。キモッと思いながらも雨で流れることを期待してワイパーで殺戮しながら会社に向かいました。
本日は珍しく遅刻せずに着きそうでとても良い日の筈でした。
最後まで虫と格闘しつつ、会社に到着して車から降りるとトランクの上に羽虫どもが集まっているのです。その数…は数えられませんでしたが範囲で言いますとトランクの1/4ほどを占めておりました。朝でかけたときはトランクを確認していなかったので気付きませんでしたがこれは初めからこうなっていたのだと思われる惨状でした。
外は雨が降っておりましたが生憎ここは立体駐車場の中、雨で流れる事は期待できません。飽きて立ち去ってくれるのを祈るばかりです。
時間も時間ですのでそのまま…ええ、傘をトランクから取り出すこともできずにそのまま会社に向かいました。
そして仕事が終わり車へ戻ってきます。朝の事など忘れて、帰ったらすぐに寝るのだと思いながら車に近づくとそこにはルーフまで虫どもの侵攻が進んでおりました。
虫どもはわたしがクソみたいな仕事をへいへいとしている間に数を減らすどころか増大させながら車を覆っていたのです。
トランクはトランクで勢力は両端に拡大しており、まるで隙間の中に巣があるかのような。ああそうか。中に卵でもあったのか。これは地獄だ。私がいったい何をした。
確かに昨日原付きの整備をしておりましたとき中にいた毒蜘蛛らきし黒くて丸い球に脚の生えた蜘蛛の巣を破壊し、卵のようなものも破壊しましたが、蜘蛛自体には逃げられてしまいました。そしてそのあとには蚊の猛攻にあい、原付きの整備もなにもできないまま分解したただけで痒さに苛まれながら敢え無く逃げ帰ったのですが、なるほど虫どもの逆襲ということでした。あの毒蜘蛛が司令塔となって私を襲いに来たに違いありません。
しかしその前の日にも風呂場の中にコオロギがいたはずです。その頃から計画を立てていたというのでしょうか。しかし巣を破壊された毒蜘蛛の命で私への襲撃を急遽決行したのです。
やはり虫は害でしかない。速やかに駆逐すべき存在です。
さて、私はこの虫どもに侵された車に乗り込まなければならないわけですが、ドア付近は比較的侵攻が進んでおりませんでしたので上部にいる羽虫どもがどうか車内に入らないように祈りながら車に乗り込みました。
きっと遅刻しなかった私を神様も見ていてくださったのでしょう、虫どもは車内には入ることなく、私は家路に就くことができたのです。
後ろの車に変な目で見られながら家路を進むのですがこのまま虫どもとともに帰るのも癪でありまして洗車場で一網打尽にしてやろうと思い立ちました。
ガソリンスタンドに着くと脇目も振らず洗車機の前に行き戦々恐々としながらも窓を開けて支払いを済ませました。
あとはこの城の中で虫どもが息絶えていくのを待てば良いのです。
回転するブラシが二度往復するとエアーによる水滴の吹き飛ばしが行われあとは拭き上げて虫どもの残骸を処理するだけ。雨が降っているが仕方がない。虫どもを駆逐できるのであれば濡れ鼠になるのもそう悪いことではないのです。
拭き上げ場に行き車から降りると虫どもの姿はきれいになくなっておりましてトランクの隙間に溜まった死骸を拭き取ってやろうとトランクを開けました。中には、いえ、トランクの中では無いのです。隙間には平気な顔をして動き回る虫どもがおりました。
私はそのままバタンとトランクを閉めると、洗車場にある機械に100円を投入しました。やつらをこの掃除機で吸ってしまおうとそう考えました。それは素晴らしいアイデアでした。私の止めた場所のすぐ後ろにそれはあり、まるでこうする事が決まっていたかのようでした。
今思えば諦めてそのまま帰ればよかったのです。いえ、それはそれで虫どもをのさばらせる事になるのですが、まだそのほうが幾分か良い結果であったでしょう。少なくとも地獄を見る羽目にはならなかったと思います。
スタートボタンを押して、シュッシュッと音が出るのを確認してから私はトランクを開けました。そしてその隙間にいる虫どもにノズルを近付けて引き金を引いてしまったのです。
ああ、なんと言うことでしょう。洗車場に置いてあるノズルの付いた機械は掃除機であると、私はそう思い込んでいたのです。虫どもを吸い込むはずのそれは、エアージェットと書かれたそれは、ノズルの先から勢いよく空気を噴き出しました。
吹き飛ぶ虫ども
飛び散る虫ども
舞い上がる虫ども
降り注ぐ虫ども
私は羽虫どもを浴びることになったのです。
もうやだ。泣きたい。
Posted at 2020/07/17 19:29:25 | |
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