目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
エンジンの不調は、ディスビキャップの清掃で問題なくなったのですが、(点検中にバックファイヤーを起こし相当な遠回りをしましたが、、)それより少し前からエンジンの異音が気になっていました
タッペットクリアランスとかではなく、少しザラザラした音?が明らかに混じるようになりました
15年くらい前にタイミングチェーンのテンショナーの不良でリビルドした時の音とはまた違うような気がします
当時、テンショナーの不良がこの時期の911で定番トラブルということは知っていたのですが、チェーンがジャラジャラという音とは違って、排気漏れがある?ような音だったと記憶しています
その時は半信半疑でテンショナーをリビルドすると、嘘のように治りました
しかし、その時のようなひどい音ではなく、少し違うような気がします
今度も半信半疑でテンショナーをリビルドしてみます
写真の黄色矢印の辺りに左右バンクのテンショナーがあります
2
チェーンテンショナー2個分のオーバーホールキットと、タイミングチェーンカバーを外さなければならないので、ガスケットと使い捨てのナイロンナットをいつもの「Pelican Parts」さんから購入しました
3
テンショナーのオーバーホールキットには、写真の赤矢印のものが入っています
この図の元は「Haynes」のマニュアルのものですが、図にのっていない「チェックボールを押すスプリング(青矢印)」も含まれます
よくある対策品として、次のモデルの油圧式にグレードアップという手もあるのですが、15年ももったということは、次に交換することはない?(年齢的に・・)と思い、改造せずオリジナルのままいくとにします
4
最初のエンジンの写真は今回のものではなく、エンジンを降ろした時のものを流用しましたが、エンジンを降ろす必要はなく、マフラーを外してエンジン後側のトレーを抜き取れば交換することができます
あとはえンジンルーム内の邪魔なものを取り除きます
デスビを抜き取るのですが、前回別作業でディスビを抜き取る時、クランクシャフトを上死点には合わせたものの「圧縮上死点」か「排気上死点」かわからなくなり、困ったことがありました
その時に思いついたのが、下記の方法です
https://minkara.carview.co.jp/userid/2794390/car/2394649/4845788/note.aspx
今回はディスビキャップを外して、ローターが1番のプラグコードの位置にしてから外します
赤色矢印部分のプーリーの印が「上死点」で、黄色矢印の先のディスビの印は1番シリンダーが圧縮上死点にあることの印です
5
タイミングチェーンカバーを外し、左右のチェーンテンショナーを外します(写真はありません)
この時に気付きましたが、左バンクの方のテンショナーは手でもある程度のところまではシリンダーを下げることができますが、右バンクの方はしっかりしていて問題なさそうです
15年前に交換した時は、テンショナーのシリンダーは両バンクともスプリングのみの抵抗でスコスコ動き、簡単に取り外せました
①外したテンショナーの外観です
ちなみに右バンクも左バンクも同じものが使用されています
②万力に取り付けて上から見た写真です
③最初の大きな「サークリップ」を外し「スプリングリテーナー」と「スプリング」を取り出したところです
④さらに「オイル保持ピストン」を外したところです
この後さらに奥の「サークリップ」を外すと「プランジャー」が抜き取れます
④
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これが分解した全部のパーツです
やはり15年も経てば、熱にさらされた「Oリング」はカチカチになっていました
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①プランジャーを差し込むところです
プランジャーの中には数個のパーツ「チェックボール」など重要なパーツが既に組み込まれています
②プランジャーを「サークリップ」で固定したら、エンジンオイルを入れていきます
③【重要】オイルを入れながら、硬い針金(硬いピアノ線のようなものが良いと思います)でチェックボール押して中のエアーを全て抜きます
丁寧に時間をかけてやりました
ここでエアーが残っているとテンショナーが正常に機能しません
8
テンショナーの「プランジャー」は強い力をかけると時間をかけて縮んでいきますが、力を抜いた瞬間に伸び切ります
ですので、車両にセットするには工夫が必要です
ガレージにあった廃材で「専用ツール」を作りました
といっも長さがあった"コの字型の金属"です ポルシェ専用工具もただの金具です
①万力を使ってゆっくり縮めればよいのですが、万力の開口長がたらず、プレスを慎重に少し押しては時間をあけ、また少し、と専用工具に取り付けプレスします
専用工具に嵌るサイズにまで縮んだら、慎重かつ素早くスライドさせて専用工具に納めます(プレスの油圧を抜いた瞬間にプランジャーは飛び出ます)
②オリジナルの専用工具に納めて、取り付け準備完了したテンショナーです
③左バンクに取り付けたテンショナーです
(車両下からの写真)
④右バンクに取り付けたテンショナーです
(車両上からの写真)
一番手こずったのは、サークリップの取り付けです
慣れれば、マイナスドライバー2本あればできるのですが、コツが必要で最初の1つ目はサークリップ1つで30分近く格闘したと思います 2個目は数分で出来ました
そして、やはりテンショナーが原因だったようで、雑音は一切なくなりました!!
おそらく右バンクだけ異音がしていたことと、15年前よりはチェーンの緩みが少しだったことで、前回の音と違っていたものと思います
いずれにせよチェーンがガチャガチャしている音には聞こえないので、初めてだと戸惑うと思います
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