弘法大使空海が建てた卒塔婆に由来する町石を数えながら、世界遺産の町石道を登ってきました。
膝と腰のリハビリの集大成に町石道を歩いて高野山を登ってみようと思いたったのが一昨年前。
まず年末に登山靴を買いました。
それから年がかわって去年の2月に神於山、4月に二上山、9月に金剛山を登り「いざ高野山へ」と意気込むも、一昨年前より冬の訪れが早く断念しました。
今年は、春に登ると決めてましたが全長21㎞、休憩と観光入れて10時間半の長丁場。
ちょっとでも足が痛んだら、ずっと我慢して登らないといけなくなるのが嫌なので慎重に自分の身体をチェック。
グズグズしてるうちに5月になってしまい、暑さと梅雨が来る前に登ろうとGW明けの2週間のうちの気候の良い平日を狙っていました。
最初は10日の金曜日に決めて、足慣らしに前日に登山靴で1時間ほど近所を散歩。
用意万端で準備をして就寝するも夜中に右脚のハムがズキズキ痛んで目が覚める。
これは最近ジョギングシューズで歩いてばかりで、登山靴を履いていなかったので痛みが出たのか???
原因がわからないので用心して日延べ。
整骨院で相談すると「歩き方の癖からかも」と言われる。
膝が悪いのはわかっているが、可動域や使い方はかなり改善したのに「癖」のせいで負担の少ない正しい歩き方をキープするのが難しく、なかなか手強い。
その後、登山靴で1時間ぐらい近所を歩いてもさほどハムも痛まなくなったので、17日の金曜日に決めて2日前から運動を止め、体を休めることに努める。
前日、準備をしてから最終チェック。
ネットで町石道を検索すると、なんと春の長雨でがけ崩れが発生、通行止めとのこと。
去年の6月の雨で120町石から111町石が通れず、迂回するルートでゴールの大門まで通行できていたのが、こんどは今年の3月下旬の長雨で32町石付近でがけ崩れ、ゴールに近い60町石から11町石が迂回ルートがないため通行止めになっていました。
120から111の間の迂回だけでも当該区間の2倍以上の時間がかかりそうです。
さらに60から最寄り駅の紀伊細川に下るのもゴールまで登りきるより時間がかかる。
「やんぴ。」
と、いったんは決めますが、なんか癪に障るので半分の124町石の古峠から最寄り駅の上古沢までのルートで、途中、丹生都比売神社に参拝することにして寝ます。
当日は5時前に起床、5時半に自宅を出て近所のコンビニでおにぎりを買ってから早朝の電車に乗る。出発地点の九度山駅には7時過ぎ到着予定だが駅を出ても買い物をするところがない。トイレも少ない。
途中、真田庵を見学。
朝早いので社務所も開いておらず、特に見る物もない。「真田」は有名だが敗者なのでしかたない。雑然としていて管理も行き届いておらず何だか残念だった。
慈尊院から丹生官省符神社へ。

こちらは世界遺産に登録されており宮様のご参拝もあったようで厳かな雰囲気が漂っていました。慈尊院から階段を上がるのですが途中の踊り場付近に180町石があることを知らず通り過ぎてしまいました。
参拝後、ここからは山道を歩きます。とは言っても階段や土留めされているわけではなく、基本坂道が続きます。あまり人手が入っていないので雨が降ると水が流れ出るであろう道もたくさんあります。
136町石の六本杉に到着、すでに4時間ほど歩いていますが、まだ午前中だったので丹生都比売神社に向かうため山を下ります。
ここは神社仏閣に使う丹(赤色)を司る女神、丹生都比売大神を祀っている全国180社の総本山。神社へ向かう下り道が谷底で、ツルツルの岩肌に苔がうっすら生えていてよく滑る。雨でも降ろうものなら転倒の可能性が爆上がりする矮小路。
参考タイムは下り20分、上り25分のところ、下りではただでさえ足が動かないうえに滑るので30分近くかかる。滑らない上りは15分でした。
また六本杉に戻って町石道を通って124町石の古峠から山を下って上古沢駅に向かう。
2.5キロの下り、1時間弱ほどの参考タイムのところ、下りはやはり脚が持たず。いい道のところで後ろ向きに歩いたりしながら1時間以上かかって谷底の川に到着。そこからまた向かい側の山を15分登って南海高野線の上小沢駅に12時半に到着。
電車は1時間に2本しか来ないので30分待ち。
ホームで着替えてソイジョイ食べて腹ごしらえ。
帰りの電車は連絡が悪く1時間半かかって最寄り駅に到着。
15時前には帰着、18キロ、6時間弱の山登りでした。
Posted at 2024/06/02 18:10:52 | |
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