
ネット上でも情報の少ないウニモグの構造紹介。
今回で何回目?
デフロックとフレームです。
まずはデフロック。
構造は、いたって普通です。
99番のスリーブがエアーの圧力でスライドして、爪が7番のギア側面にはまるだけです。
スリーブはアクスルシャフトのスプライン上をスライドしますので、デフロックの機構がある側だけ、アクスルシャフトのスプラインが長いです。
で、今回うちのもぐもぐ君がトラブった、この部品。
デフロックのコントロールバルブにエアーを送っている“オーバーフローバルブ”です。
なぜエアータンクからデフロックのコントロールバルブの間に、こんな物が入っているのか?
上の構造図で、99番のスリーブがエアーの圧力で押し込まれるのですが、デフロックを解除するために、98番のリターンスプリングが入っています。
エアーの圧力が低すぎる場合はデフロックが作動しませんが、中途半端に圧が上がった場合、スリーブの爪が少しだけ掛かる状態になってしまいます。
その状態でトルクが掛かってしまうと、爪が舐めたり欠けたりしてしまうので、しっかりとスリーブを押し込める圧になるまでエアーを通さない。そのための部品です。
あと、デフロックの機構でエアー漏れが発生した場合、ブレーキのエアーブースター用の圧力を確保するための“緊急遮断弁”の役割も果たしているのではないかと思います。
続いてフレームです。
ウニモグのフレームは、昔ながらのラダーフレーム

赤丸はミッション修理時の画像の使い回しなので、気にしないで下さいm(_ _)m
で、このフレームがねじれるように出来ています。
もちろん、どんな車でもフレームはねじれるのですが、ウニモグの場合は “ねじれてしまう” ではなく、ねじれるのが前提で設計されています。
ウニモグのタイヤを浮かせた状態。
ウニモグはトラックであり、作業車であるので、オフ車としてはサスが硬く、案外簡単にタイヤが浮いてしまいます。なので、ウニモグのオフロード走行は、デフロックが必須です。
足の構造自体はストロークが有るのですが、空荷で架装物無しでは、荷重が足りません。
特にリアは、オバーロードスプリングという一回り小さなスプリングと二重になっているので、荷物を積まず、オフロード前提であれば、取ってしまっても良いと思います。
上の状態でフロントを見てみると
バンパーとキャビンの隙間が、左右でこれだけ違います。
リア側は
赤丸部分は本来左右対称ですが、荷台を支えているV字のステーが左に傾いています。
ウニモグはこのねじれが架装物に伝わらないように、ねじれの中心となるフレームの真ん中側が2点支持、ねじれが1番強くなる前後端は1点の3点支持となっています。
フロント側の写真を観てみると、アクスルの動きと同じくらいフレームがねじれていますので、おそらく、このサス特性をカバーするため、路面のちょっとしたうねりは、サスではなくフレームで吸収しているのではないかと思います! (素人予想ですが・・・💦)
そんな感じの“ねじねじフレーム”なので、モーグルでは“バキバキ、ギシギシ”と、とってもうるさいですし、公道では独特のグニャグニャ感があります(^_^;)
架装物を後付けする場合、このフレームのねじれを、邪魔しないように取り付ける必要があるので、ロールバーの取り付け方ひとつで、ウニモグの構造を理解しているかが判ります。
そういう目線でウニモグの動画を観ると、フレームの動きや、架装物の取り付け方、デフロックを掛けるタイミングなど、違った楽しみがあると思います。
でわでわ、また
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ウニモグ406 | クルマ
Posted at
2019/02/08 21:46:57