ヘッドガスケット交換
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先日から中~高回転でトルクもパワーも伸びもなくなり不調に陥ったため、いろいろな方から意見を伺って取り敢えずヘッドガスケットを確認&交換してみることにしました。
※重要!絶対に冷間時にやること!エンジンが熱を持っている時にこの作業をやるとヘッドが歪みます。
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まずエンジンを観察してイメージトレーニングです。
ヘッドに繋がっている物をすべて外します。
外すのは
1..ボンネット(外さなくてもできるかも)
2.LCBとインジェクター
3.ブローバイの煙突
4.ブレーキマスターシリンダをマスターバッグから外す(後述)
5.インジェクターに繋がるパイプ類とヘッドに固定されているパイプ
6.サーモスタットから出ている水のパイプ2本
7.サーモスタットの取り付けボルトのうち、一本がクーラーのパイプを固定しているので、これも。
8.ラジエータの上部を固定している3本のネジ
9.オルタネーター
10.イグニッションコイル
11.アーシング(敷設してある場合)
こんなところかな。
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LCBを外すために、まずジャッキアップしてマフラーのフロントパイプとLCBを外します。
ワタシはLCBを外さずに触媒前のフロントパイプを外しましたが、LCB自体をフリーにした方が作業効率は高かったと思います。
次にヘッド側のLCBとインジェクターを取り付けてあるナットを外します。
このナット、ウチのこのミニはラージボア用のLCBが付いているため、ナットを抜くのに少々難儀します。
というのもLCBが太くて両外側から2番目のナットが抜けないのです。
ちょっと緩めたらLCBをバルクヘッド側に押しやり、またちょっと緩めるを繰り返して外します。
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後は最初にイメトレしたパーツ類を一切合切外します。
ロッカーカバーを外し、ロッカーアームとご対面。
まずロッカーシャフトアッセンブリを外します。
ロッカーシャフトアッセンブリを外すとプッシュロッドを抜くことが出来ます。
プッシュロッドは組み付けるときに抜いた穴と同じ穴に入れるので、順番が分かるようにしておきます。
時間がなかったので画像は少なめです。
使う工具はほとんど1/2インチと9/16です。
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ヘッドを固定してるネジを緩めるときは、外側から中央に向かって緩めますが、一気に緩めてしまうとヘッドが歪んでしまう恐れがあるため、少しずつ緩めます。
クーラー付き車両なので、クーラーのパイプが邪魔をしてヘッドが垂直に持ち上げられないため、スタッドボルトを外して、ヘッドを左にずらし外します。
そのためにブレーキのマスターシリンダをマスターバッグ(ブレーキサーボ)から外す必要があったのです。
スタッドボルトはヘッドを留めていたナットを重ねて互いに締め付けダブルナットにして外します。
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ヘッドは大抵固着しているので、プラハンで叩いて固着を取ります。
スタッドボルトを抜いてからだとすんなり固着が解けます。
あとはヘッドを左にずらして外すだけなのですが、なかなかすんなり抜け出てくれません。
頑張ってなんとか引っ張り出します。
漸くヘッドがご開帳です。
しかしガスケットは正常でした。
注意深くヘッドやブロックを観察してみます。
素人目には異常はないような…
強いて言えば2番と3番の間の汚れですが、ヘッドを垂直に抜いていないためどこで付着したのか分からず判断材料としては難しいところ…
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ヘッド側とエンジンブロック側の双方の合わせ面をキレイにします。
まずスクレーバーでカスを取り除き、オイルストーンという砥石の一種で磨きます。
オイルストーンはオイルに浸して平に面に当てて擦ります。
磨いたら合わせ面を完全に脱脂します。
ガスケットはメタルガスケットを使っていなければ新品を使います。
このミニはもちろんノーマルガスケットだったので、新品のガスケットを使います。
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後は外した順番に組み付け、ヘッドを固定するときに、トルクレンチを使い内側から整備書にあるトルクのかけ方で2段階に分けて締め付けます。
最後にタペット調整を行います。
シクネスゲージを使い適正値にしますが、なぜかまったく調整の必要がなく少々不安になり、更に2回チェックしましたが3回とも適正値でした。
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