世界に3つしかないという曜変天目茶碗。全て日本にあり、いま同時公開されています。この機会を逃したらもう見ることはできないと、滋賀県と奈良県まで車中泊2泊で見に行ってきました。まずは修学旅行で行った室生寺を再訪しました。

「女人高野」にふさわしく、可憐で美しい五重塔ですね。いまは新緑でまぶしいです。

近くの長谷寺にもお参り。田舎者のせいか、山中にある寺院にあこがれますね。あまり人の行かない大講堂に美しい場所を見つけました。

お昼は三輪そうめんです。有名な池利がやっている千寿亭で、にゅうめんや柿の葉寿司などとセットになった定食をいただきました。細くて上品なめんです。

法隆寺は修学旅行の定番ですね。五重塔や金堂などの建物のほかに、百済観音や救世観音、玉虫厨子、中宮寺の半跏思惟像などのお宝を見られて感激です。

初日はさらに欲張って、唐招提寺と薬師寺も巡りました。夫婦2人で修学旅行の学生に戻った気分です(笑)。車中泊は奈良市内の「ゆららの湯」。利用後にフロントに申し出れば快く了解してもらえます。静かな夜が最高でした。

翌朝、早めに目が覚めたので、奈良県庁そばの登大路駐車場に移動。1日1000円でじっくり奈良を堪能できます。まず奈良公園をお散歩。東大寺はあいかわらず大きいですね。仏像は普通、撮影できませんが、大仏様は撮影可能です。すごいの一言ですね。

春日大社にも足を伸ばしました。わが家は藤原氏の末裔とのことで、藤原氏の氏社に詣でました。大化の改新で活躍した藤原鎌足以来ずっと繁栄してきた氏族ですから、日本人の多くに藤原氏の血が流れていることと思います。

奈良公園といったらシカさんですね。観光客に鹿せんべいをおねだりしているのがかわいいです。

いよいよ目的の曜変天目茶碗のひとつ、藤田美術館所蔵のものが、いま奈良国立博物館で見られます。天の川が広がっているようです。車中泊のおかげで朝イチに行くことができましたが、パンダと同じで、「立ち止まらないでください」というのがちょっと残念でした。帰りは大行列になっていました。

興福寺にも寄りました。ここは藤原氏の氏寺だそうです。猿沢の池越しに見る五重塔が懐かしい。国宝の阿修羅像に会えました。

ここから滋賀県甲賀市信楽町のミホミュージアムに移動します。山全体を美術館にした素敵な場所です。建物まではシダレザクラの回廊になっています。

なんとトンネルを抜けて山を超えていきます。建物の前までは無料開放されているので、花見に来ている人も大勢いました。

トンネルの次は吊り橋を渡ります。ようやく美術館が見えてきました。スケールの大きさが違いますね。

内部もおしゃれです。常設もいいものがそろっています。

お目当ての曜変天目は京都の大徳寺龍光院所蔵のもので、ほとんど門外不出です。おそらく一期一会でしょう。こちらは星空を見上げている感じでした。以前に行った東京・静嘉堂文庫の曜変天目は宇宙に浮かぶ天体のようでした。3つそれぞれ個性がありますね。生きているうちに見られて本当に良かったです。ミュージアムショップに本当によくできた曜変天目を再現した茶碗が売っていました。「ほしい」と思いましたが、なんと170万円!とても手が出ませんでした。3点が写っているクリアファイルを買って我慢です(笑)。左から大徳寺龍光院所蔵(ミホミュージアム展示)、東京・静嘉堂文庫所蔵、藤田美術館所蔵(奈良国立博物館展示)です。
Posted at 2019/04/24 17:00:37 | |
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