マニュアルトランスミッション車の走行距離が約60,000〜120,000kmで交換を推奨する部品の一つに「クラッチレリーズ」があります。
【クラッチレリーズの役割】
クラッチレリーズの役割はクラッチを切るためにクラッチレリーズフォークを押してクラッチディスクをフライホイールとクラッチカバーで挟んでいる状態から解放するためのピストンです。
[クラッチレリーズ本体の写真]
[分解写真]
写真左側の部位は油圧シリンダー 写真中央か油圧ピストン(この部位は完成時には油圧シリンダー内にあります。) 右側はレリーズフォークを押す棒で この棒を油圧ピストンが押してクラッチが切れます。
[各部位の写真]
部品はとてもシンプルで分解部品である油圧ピストン単体でもキットとして売っていますが 私はアッセンブリ交換をお勧めしています。
理由は写真の油圧ピストンの左側についているゴムのシールがシリンダー内にうまく入らないと油圧漏れの原因やシールの早期劣化につながるためで アッセンブリ交換をお勧めしています。
[クラッチマスターシリンダーからの油圧をこの穴からレリーズシリンダー内に油圧を送る]
[不良原因の特定]
クラッチレリーズの不具合は大きく二つです。
シリンダーと押し棒についているジャバラ状のブーツの接合している部分から水分が混入して油圧ピストンが錆びて固着する場合。
まだもう一つは油圧ピストンの写真左側のゴムのシールが切れたいしてフリクション(スライド抵抗)が起きる場合がある。
【分解結果】
油圧ピストンの錆び等はなく ゴムブーツのみの劣化による不具合と断定しました。
因みにこのレリーズ交換時期は走行距離180,000km走行のロードスターの物です。
やはり毎日乗っているロードスターは熱が入りやすいので湿気による油圧ピストンの錆びは皆無だと言うことがわかりましたねぇ。
Posted at 2017/10/07 12:00:01 | |
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