
ようやく猛残暑もひと段落、朝からVFRの現車確認に出発。
この上ないバイク日和ですが、お供はAudiです。
行きは久しぶりの関越道、思えばAudiで高速に乗るのは4月以来。
タイヤを換えたのでステアリングの微振動が直ったかと思ったらまだ少しブレる。
アライメントやるかなあと考えているうちに花園インター着。
降りてすぐにバイク屋さん。
入ってみると兄ちゃんがフロントフォークをいじってます。
電話した時にオイルシールが要交換とのことでそいつを直している真っ最中。
時間がかかりそうなので近所をお散歩、戻ると駐車場にVFR750Fが待機中。

「おおぅカッコえ・え・の?」
わかっちゃいるもののRC36は見た目イカすバイクではありません。
どちらかといえばブサイク成分高目、さすがの不人気車です。
RC36はV4エンジン搭載モデルとしては3代目、初代がRC15のVF750F。
2代目がRC24、これは白バイモデルとして有名、バイク小僧を狩り散らかした印象がありますなあ。
RC15を継承してフロントが16インチ、フルカウルになったけれども全体としてはツアラー。
ツアラーなれどカムギアトレーン搭載、だけどレーサーイメージにはしないという謎。
ところがHRCカラーのAMAスーパーバイク用マシンになるとこれが豹変、
バチくそかっこよく見えます。
このマシンはW.レイニーの活躍と共に記憶されてますよね。
いまだにレプリカ制作する人がいるほど地味に人気。
栗之介はRC15のAMAレプリカ+F.スペンサーの方が欲しいけどね。
レイニーの他にW.ガードナーが爆走する動画もふつうにみられます。
ちなみにスペンサーは86年のデイトナにRC24で出場、今年もやったるぜと頑張ったらコケてWGP逃すという運の尽きマシンでもある。
かようにRC24、白バイ・教習車とレーサーレプリカのイメージがかぶる珍しいモデルです。
RC24とRC36の間にあるのがRC30のVFR750R。
当時も今も欲しい市販車No1。
というカッコいいVFと比べればRC36はいたって普通にみえちゃう不遇のマシン。
目の前にしても全く気持ちが高揚しません。
そんなら買うなよといわれてもしようがありませんがものは考えよう。
RC36はベースというか素性はいいのです。
RC24からの変更はまずはプロアーム。
ホイールが前後17インチになってラジアルが入る。
ヘッドライトが2眼になって全体がさらにツアラーっぽくなった。
「ツアラーならプロアームいらんやろ」と思うのですが「自慢の技術は意味なく入れたい」というのがHONDAスピリット。
「そんなら左出しにした方が見た目ええんと違う」
というユーザ目線はスルーするのもHONDA流。
ブツブツいってもしょうがないので実車検分を進めます。
このクルマ、店主が足に使おうと思って仕入れたらしくちょいちょい乗ってたらしい。
それで店主はVF大好きで何個も持っています。
店内には10万Km越えの輸出仕様も鎮座。
20世紀のV4マシンは純正部品が出ないことで有名、不人気車なのでアフターマーケットが低調、整備がめんどくさいと嫌われる要素が満載です。
何でVF好きなのか、栗之介のように変態趣味かは計りかねますがこれは心強い。
いらなくなっても快く引き取ってくれそうです。
それで実車は1990年初度登録にしては上々、腐食も少なくカウルの割れなんかもなさそう。
30年越えのポンコツにはみえません。
FZRのリフレッシュのようにちょこちょこいじるのが楽しい予感です。
細部の吟味は納車後にして試乗です。
幹線道路をそこそこのペースで走ってみると「これはええ」とニマニマしてきます。
乾燥重量は220kgくらいなので軽いマシンではないのにさすがはV4、ひらひら度合が4気筒とは別物。
そして例の180度クランクのV4がツボ。
回すと大排気量アメ車V8のような音がします。
RC15の360度クランクとは別物サウンド、これはうれしいオマケ。
店に戻って即契約。
納車はいつでもいいというのに「来週持ってくぞ」と気合い満々。
何でも月内に移転するらしく片付けたいらしい。
しょうがないのでOKすると自宅まで持ってきてくれることに。
という次第で4台目がやってくることに。
その前に車庫片付けないと入らんがな。