
約束されたはずの場所へ行ってきました♪
浜田省吾さんのライブ、2016年3度目の参加です。
日本ガイシホールは名古屋市。ちょっぴり遠征気味な距離ですが、朝の陽射しに手をかざしながら出発して充分に入り待ちに間に合います。
途中、伊勢湾岸道で黒いプリウスが走ってまして、何だか見慣れた文字があるような気がするなぁ…と近寄ると、
「ON THE ROAD」「J.BOY」とある!
こりゃガイシホールに行くんだなと思い、僕は自分のステッカーと「19-52」のナンバーを見せつけるような減速の仕方をしてみました。
気づいてもらえまして、窓越しに笑顔で挨拶させて頂きました。
よい出会いです。
そんな出来事もあり嬉々と走り、13時前に現地着。
まずはツアトラ拝見。
粋なツアトラドライバーさんにお会いできたら神戸でのお礼を申し上げたかったのですが、いらっしゃいませんでした。
もう何度も撮っていても、また撮ってしまうツアトラ。。
13時頃に入り待ちポイントに到着しますと、既に人だかり。
100名以上いたと思います。
100名と言うと、まださほど多く集まっていない段階なのですが…
入り待ち場所が階段でして、会場入りする省吾兄さんを見下ろす格好になります。
で、階段の最上段まで既に人がいるので、下が全く見えません。。
あららら来るのが遅かったか…
と思っていると、スタッフさんが柵を移動してくれまして、何とか下が見える位置に行くことが出来ました。
それから待つこと1時間。
大抵は13時台には入られるのですが、今日はなかなか現れません。
そして14時07分、ジャンボタクシーでご登場!
我々の前を後にされたのは、14時10分。
異例中の異例、3分間もいて下さいました♪
聞き取れない部分も多かったんですが、たくさん語りかけてもらえました。
言葉は一方通行ではなくて、
「ピース!」とおっしゃって、我々も「ピース!」と返すと言った演出でありました。
ライブ中、
「ウォーイェー!」
「ウォーイェー!」
とよくやるアレのようなものです!
近隣に民家があるので小さな声ではありましたが。
感動と言う言葉では到底表されない心持ちで兄貴を見つめる僕でした。
ライブでJ.BOYが演奏される際、我々は右手の人差し指と親指で「J」の文字を作って腕を振り上げていますが、ステージから見ると『L』となり、loserのLになっちゃうので、一本指がいい、
ということをおっしゃいました。
そしてそして何と、省吾兄さんが、
「写真撮っていい?」
と我々に質問されまして、
当然ながら一同快諾です。
周囲のスタッフさんが撮ったのではなくて、省吾さんが撮ったのです♪
写真の右上の方で赤い服を着て左手を挙げているのが僕です。
こんな入り待ちを経験できるとは思ってもおらず、生きててよかった!
福岡公演を延期してしまったこと、今日の入り時刻が遅くなってしまったこと、出待ちへの対応は取りやめること、色んなことを済まなく思われてのことなのか、心温まる出来事でした。
17時過ぎに入場の列に並び、IC会員証で入場。
席は…スタンドGブロック13列。
ステージから最も遠い部類に入るあたりです。
アリーナ最前列のつもりだったので予定とは違ってしまいましたが、席があるというのは素晴らしいことです。
ステージ、アリーナ、全体を見渡せる場所です。
やや小さめの会場なので、ステージまでさほど遠いと感じません。
最高級のバンドは間近です。
あっという間に18時になり、開演。
今回のツアー、1曲目は「路地裏の少年」です。
ソロデビュー40周年なので、ソロデビュー曲を先頭に持ってきているのでしょう。
路地裏の少年から始まるライブって、渚園以来あったのだろうか。
爽快なスタートです。
思い出すと、2011ツアーの「ON THE ROAD」から始まるライブも鳥肌でした。
2曲目は言わずと知れた「HELLO ROCK & ROLL CITY」。
ここでマイクスタンドからマイクを外し、ステージ上を軽やかに動きながら歌う省吾さん。
まず最初に声をかける相手はステージサイド席の上の方の観客です。
それがまた、心地よい感動を与えてくれます。
僕自身に語りかけてもらえたらそれは昇天クラスの感動ではありますが、そういうことではなくて…
ステージが見えにくい席になっちゃった人にも、「こっちはちゃんと見てるよ」と語りかける姿が素晴らし過ぎる。
このあたりでMCが入ったんだと思います。
「みんなの体力を考えて、しっかり休憩を入れます」と。
観客を笑わせつつ、高齢化するファンを気遣うはからいです。
3曲目は「モダンガール」。
2番の歌詞、オリジナルでは「受話器越しに聞こえる?」のところを「受話器越えに聞こえる?」と歌われているように聞こえました。
4曲目「ラストショー」。
我々オーディエンスとの大合唱となりました。
ちょっとした仕草でこちらに振り、我々は歌声で返す、という情景。
そういうことはこれまでにもありましたが、今までにはなかった一体感を覚えたのは僕だけではないはずです。
5曲目「19のままさ」の前に少し語りが入りまして、「2011ツアー以来5年ぶりの名古屋」とのことでした。
6曲目「悲しみの岸辺」。
兄さんの曲を聴き始めたのはアルバムJ.BOYが世に出た少し後だったので、この曲はよく聴いています。
が、少年の頃は「悲しげな歌やなぁ」という程度の感想しか持っていませんでした。
今、新しい意味を持って僕の前に現れた曲です。
こんなふうに聴いたことは一度もなかった、と思いながら聴き入りました。
そして、「DJ お願い!」と「バックシート・ラブ」。
聴きたいけどなかなかライブでは聴けなかった曲たちです♪
町支さん、ユキノさん、竹内さんとのハーモニーが美しかったです。
9曲目「今夜こそ」。
これまた大合唱でした。
年齢層高めの我々オーディエンスですが、まだまだ元気です。
10曲目「終わりなき疾走」。
ライブでは定番ですね。
「吹き飛ばせキツい日々の暮らしを」のあたりで涙腺が……。
30年ほど聴いていると、自分がどの曲のどの部分に反応するのか、どう反応するのかってことが変化していくのが分かります。
この曲が入っているアルバム「HOME BOUND」、駆け足での制作だったので、ごく短期間で書かれた曲ばかりだそうです。
それでいてこの完成度。
11曲目「Midnight Blue Train」。
ブルートレインが走る映像がとても美しく、素晴らしい演出です。
映像とメンバーのどちらを見つめようか悩んでしまいます。
12曲目「MONEY」。
町支さんの赤いギターが奏でるイントロ、変わらずカッコいいです。
MONEYのようにテンポの速い曲、作った頃はライブになるとますます速く演奏したくなる傾向にあったけれど、年を経るごとにゆっくりになって来た、そんなことをご本人がいつかおっしゃってました。
今の自分たちが最高と思えるテンポでやっているだけなんだけど、だんだんゆっくりになり、「それが今の俺たちに心地よい」と言う意味のことが書かれてました。
ここで休憩。
インストゥルメンタルで、
・晩夏の鐘
・滑走路ー夕景
・五月の絵画
・永遠のワルツ
が流れました。
第2部の最初は「丘の上の愛」。
ビバリーヒルズの高級住宅街からイメージを膨らませて書かれた歌詞だということ、数年前に知りました。
アルバム「HOME BOUND」はレコーディングのために渡米してから書かれた歌詞が多いとのこと。
この曲、ライブで聴くのは初めてのような気がします。
FILMSで初めて見た時の感動もよみがえります。
14曲目「もうひとつの土曜日」。
大好きな人に指輪を贈るというシンプルな内容とも言えますが、2番の歌詞は難解です。
いくつもの解釈が可能な詩。
あれこれと考えさせられる内容を経て、最後にはやはりシンプルに「受け取ってほしい」と来るところが泣けます。
今回のライブではとてもリズミカルなアレンジがなされていました。
MC。
「敗北は勝利よりもずっと多くのことを学ばせてくれる」というモハメド・アリの言葉を引用されていました。
俺の70年代は負けっぱなし…と。
その負けが力を生んでくれたと。
15曲目「マグノリアの小径」。
名曲ですね。
ライブでは女性おふたりのハーモニーが際立っていて、より美しい曲になっています。
16曲目「光の糸」。
この境地をこのように歌える人は他にいません。
焦らないで緩まないで生きたいです。
17曲目「旅するソングライター」。
「自分忘れの旅」は大きなことを成し遂げた人に限らず、誰もが必要とすることと思えます。
尾崎は「自分らしさに打ちのめされても…」と言いました。
これまでの自分にとらわれてはならない、ということでしょうか。
18曲目「きっと明日」。
ファンから集まった写真をスクリーンに映し出す演出。
僕は自分の母の若い頃の写真を送りましたが、どうやら使われていないようです。
神戸でも頑張って探しましたが見つからず。
べっぴん過ぎて不採用になったのかな。
お友達のk-iロードさんが応募された写真は採用されており、すげーデカく使われてました♪
19曲目「夜はこれから」。
アルバム「MY FIRST LOVE」での「この夜に乾杯」のような役割、それ以上に明るく盛り上げてくれる曲です。
東京の夜を舞台にした曲なのでしょうけど、アルバムHOME BOUNDの「東京」とは対照的です。
MC。
ガイシホール公演はレインボーホール時代を含めて28回目、名古屋は69回目、愛知では76回目だそうです。
回数だけ聞くと多いのか少ないのかよく分からないですが、半年に1度は愛知県でライブをしている計算です。
20曲目「ON THE ROAD」。
1982年からのツアータイトルでもあるON THE ROAD。
約束されたはずの場所があると信じて行きたいというのは、本当に約束されているということではなくて、目指すべきことを目指せと言っているんだと思います。
21曲目「J.BOY」。
前述の、Jを裏返すとLOSEのLになっちゃうの巻、により、握り拳を突き上げるワタシでした。
22?24曲は、アジアの風。
・アジアの風 青空 祈り part-1 風
・アジアの風 青空 祈り part-2 青空
・アジアの風 青空 祈り part-3 祈り
今回のアルバムの核となる曲たちです。
戦争・紛争・核・権力…をテーマとする詩が続きます。
風・青空・祈り、どれも削れない、必要なことばかりが書かれていると思えます。
風は戦争そのもの、青空は恐れを知らぬ自惚れた人、祈りは人間の営みの本質を指した内容。
青空の歌詞の謎めいた部分、まだ解釈が出来ません。
今回もホールツアー時と同じ映像が使われており、食い入るように見ましたが、判然としませんでした。
引き続き考えます。
25曲目「誓い」。
亡くなった友を見送る曲です。
ただ悲しむ曲ではなくて、死を見つめることは生を見つめることと同義だ、という曲です。
やや憂いを帯びたシンプルなメロディですが、どこまでも深い。
町支さんとのハーモニーが美しく力強く、いつまでも聴いていたかったです。
浜田省吾・町支寛二の絆の深さも強く感じる演奏でした。
26「こんな夜はI MISS YOU」。
女性陣おふたりが入って、これまでにないI MISS YOUです。
自然とON THE ROAD "FILMS"のI MISS YOUと比較してしまうのですが、どちらも素晴らしい。
27「光と影の季節」。
前アルバム「MY FIRST LOVE」から唯一演奏された曲。
君に会いたくて戻って来たよと我々に向けて叫んで下さったのであります。
28曲目の「I am a father」では、きっと明日同様にファンから応募された写真が映像に使われました。
父親をテーマとしていますが、僕は自分の写真で応募しました。
しかし残念ながら使われておらず。
神戸でも必死で探しましたし、他の公演に参加した友人にも探しておいてもらいましたが、どうやらいないようです。
どうやら男前過ぎたみたいです。
そして最後の曲は、「家路」。
時のはざまに魂を解き放ち、どんなに遠くてもたどり着く、というのは、
ありのままの自分でいて、目指すものを持ち続けて、そこへと向かい続けるということだと解釈しています。
走り続けることだけが生きることだと歌っているMidnight Blue Trainにも通じます。
途中MCで、
「このバンドで60年代R&Bのアルバムを作ろうと思っている」
というのがありました。
どんなものになるのか楽しみです♪
年代別調査の結果は……
オーディエンスの年齢、50代が最多です。
しかし、パワーに溢れてます。
僕の場合、年齢を重ねるごとに恥じらいというものが無くなってきており…良くも悪くも弾けられる人間と化しています。
良いことですよねきっと。
終演し、感動を胸に、22時頃にガイシホールを後にしました。たくさんの11tトラックを眺めながら。
今回のツアーに関わるトラック、26台もあるそうです。
素晴らしいライブ。
興奮覚めやらぬというよりも、静かな深い感動がいつまでも続くという感覚です。
~11月26日のセットリスト~
第1部
1.路地裏の少年
2.HELLO ROCK & ROLL CITY
3.モダンガール
4.ラストショー
5.19のままさ
6.悲しみの岸辺
7.DJお願い
8.バックシート・ラブ
9.今夜こそ
10.終わりなき疾走
11.Midnight Blue Train
12.MONEY
休憩中のBGM
・晩夏の鐘
・滑走路ー夕景
・五月の絵画
・永遠のワルツ
第2部
13.丘の上の愛
14.もうひとつの土曜日
15.マグノリアの小径
16.光の糸
17.旅するソングライター
18.きっと明日
19.夜はこれから
20.ON THE ROAD
21.J.BOY
アンコール1
22.アジアの風 青空 祈り part-1 風
23.アジアの風 青空 祈り part-2 青空
24.アジアの風 青空 祈り part-3 祈り
25.誓い
アンコール2
26.こんな夜はI MISS YOU
27.光と影の季節
28.I am a father
アンコール3
29.家路