
実際に車に付けるのではなく、あくまでテストです。
装着シュミレーションです。
セルボの整備では無いのでブログにて紹介します。
セルボの純正カーオーディオが画像の左上にあります。電源・ハイローコンバーター・外部アンプを接続している画像ですが、パッシブボリュームを中間に接続しました。
予想通り音楽の信号に重なってノイズも増幅されていました。ゲインも大きすぎました。
この純正オーディオプレーヤーは、ボリュームでいうとゼロでは信号が遮断されるようになっているので、ノイズは確認できませんでしたが、クリック式のボリュームを表示1に上げた瞬間、ホワイトノイズがヘッドホンで確認出来ました。ノイズに埋もれて曲が開始されました。それから音量もクリック2~3で丁度良い程度の音量でボリュームの角度に対して音量がデカすぎます。これでは間違って回してしまうと耳が破損します。つまり外部アンプへのゲインが大きすぎるのです。
無音で録音したMDを再生して残留ノイズの確認では、ボリュームを上げていきますと「シャーーーーー」から「ゴーーーーー」という音が耳につきます。
そしてデジタル特有の「パチッ」という音がボリュームの表示20位で発生します。そして「ボッボッ」と不定期的なノイズも聞こえました。
耳を壊す程度ではないにしても不快なデジタル特有の残留ノイズです。
これは外部アンプに対してゲインが大きすぎるので耳に目立つのです。
ですから、パッシブボリュームを介してゲインを下げて聞くことにしました。
通常聞くであろうボリューム表示15~20に合わせて、パッシブボリュームの角度を10時ぐらいの位置で丁度良い程度になりました。一種のアッテネーターです。
音質としては純正にしては明快な音というか、デジタル特有の輪郭がはっきりとした音でした。無駄な音がなくなり必要な音だけ良好に聞こえるという感じです。走行中は外部からの騒音がありますから、このような音質が合うと思います。低音と高音がちょっと持ち上がっているのも影響しているのかと思います。
純正プレーヤーの音をそのまま通しているのだと思います。
接続している外部アンプは改造品でインプットゲインを約0.7V固定にしていますので、通常使うであろうゲイン調整機能が備わったアンプに交換します。
"Alpine 3542" というコンパクトでありながら定格出力60Wのアンプと交換してテスト続行していきます。
ゲイン調節の横のスイッチがVARIABLEになっているか確認して、1V以上に入力電圧を高い方向に調整します。2Vでも構わないと思います。最大出力が出せて残留ノイズが目立たない位置に調整します。
こんな感じです。
これでパッシブボリュームBOXを外して直に外部アンプに接続して確認します。ノイズも目立たなくなりました。元々純正オーディオの残留ノイズが大きいので多少は残りましたが全く気にならなくなりました。ボリュームも表示で15とかで丁度良い音量に調整できます。
Alpine 3542整備品ですが、周波数特性は10Hz~100kHz以上迄-1dBに収まってます。最近のお安いD級アンプなんか足元にも及びません。まぁ100kHzなんて聞こえませんけどね。純正プレーヤーの音の高音がきついのでもっと柔らかい音質のアンプが合うように思えます。EQの高音を下げたらマシになりましたけど。
それからハイローコンバーターのアース線ですが、アース線は内部のRCA出力のGNDに接続してあってケースの筐体にも接続してあります。つまり金属ケースで内部をシールドするという目的だと思うのです。GNDがRCAピンのマイナス側となってます。疑問に思うのは説明書に「アース線は必ず車両アースの取れる部分に接続してください」と書いてあります。これはちよっと疑問が残ります。
RCAピンインプットのマイナス極性がアンプによってはバッテリーのマイナス側とは限らないわけですよ。ですからこれを鵜呑みにしてノイズ発生とかあり得ますから。試しに純正プレーヤーのケースに接続したらノイズが増えました。又、電源マイナス側に接続したらブーンというハムが発生しました。グランドループ状態接続になってしまうのです。これではトランスで信号をアイソレーションしているのが目的なのに接続したら意味が無いですよね。もし接続してもノイズ量が変わらないなら説明書通りに接続したらよいと思います。
ちなみに外部アンプのマイナス側に接続したら何の変化もありませんでした。(接続した外部アンプはMRV-T300改で電源のGNDとRCAインのGNDとスピーカーのマイナスが同電位で内部で繋がっているのでGNDの電位差はありません) これがノイズが発生しなかった理由でしょう。
出力がRCAで同じGNDのアンプインプット側への接続ですから問題が出なかったのでしょう。
後日、Alpine 3542の電源GNDとRCAマイナスの電位差を測りましたら5V程度ありました。これではハイローコンバーターのアース線を、電源GNDと同電位のシャーシーには怖くて接続できません。アンプの本来の接続の仕方ではありません。結果的にAlpine 3542のアンプをもし外部アンプとして使用したとすると、ハイローコンバーターのアースをシャーシーに接続する事によってRCAマイナスと電源マイナスを短絡してしまう事になります。
このハイローコンバーターに関しては、ノイズ発生状況を見ながら接続する機種によってはアース線は何処にも接続しないという選択肢もあります。
今回のテストではどこにも接続していませんし、内部構造を確認するまでは接続しないでしょう。意味がありません。私が設計するならアース線は筐体に接続して内部の回路には接続しない、もしくはスイッチで浮かせるという構造にするでしょう。
実際DIというプロ用のアンバランス~バランス変換機器(エレアコギターやベース・キーボードのフォンプラグをミキサーに接続するもの)のトランス式もありますがスイッチでアースは浮かせるか、マイナスに接続かSWで選択できるようになっています。
ライブなどでノイズ発生したらイベントが台無しですから、そういう機能があります。
とは言ってもケースバイケースでしょう。
家庭では上手くいっても実際に車両に取り付けたらノイズが出たというのもありますから。
今回のテストでハイローコンバーターを使用して外部アンプを接続するには、以上のようなゲイン調節でノイズに関しても音量に関しても問題がない事が分かりました。
元々そういう可変抵抗器が付いたハイローコンバーターを選択するというのも良いかもしれません。
長くなりますから詳しくは書きませんが、家庭用プレーヤーからアンプに接続~ハイローコンバーター~アンプ~ヘッドホン、スピーカーでも確認しましたが、ノイズはさすがにボリュームマックスにしても、スピーカーを耳に近づけてもほんの少しだけ聞こえる程度でした。音質も良好でしたよ。
一種のラインアンプです。正しい使い方なら十分に実用できます。

Posted at 2020/10/23 18:58:20 | |
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