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2020年10月31日 イイね!

Alpine 3542 アンプ 整備・改造①

Alpine 3542 アンプ 整備・改造①今回は、アルパインの"Alpine 3542" アンプを整備して特性を測って、それだけでは面白くない為、不要回路の削除と回路追加の改造した物を比較するというものです。

このアンプはかなり昔の物ですが、比較的入手しゃすく整備も楽なので十分に現在でも活用できます。また、コンパクトな割にはパワーが定格60Wもあります。周波数特性も良好で、現在のD級アンプより私見ですがはるかに上回ると思います。



以前MRV-T300も改造しましたがそれと同じような改造方式です。
つまり、

・ブリッジ接続が前提の回路方式を変えて、純粋な2Chステレオアンプとして利用
・オリジナルのNECのSOPオペアンプを取り外して、交換可能なDIP8ピンソケット式とする
・位相変換回路削除・前段増幅回路(ゲイン調整式)回路の除去
・R側が位相反転から正相での増幅に変わりますので、スピーカーの極性がL側と同じになります。マイナス側は共通で、しかもRCAピン入力と同電位です。
・追加基板を作成しDIP8ピンオペアンプ(デュアル回路)交換方式とする

まずは、コンデンサーの液漏れが必ずあるためコンデンサーを交換しました。
コンデンサーはスイッチング一次側を長寿命で低ESR品に交換(ルビコン3300μF/16V×2)、トランス二次側の平滑コンデンサーを(トウシン470μF/50V)でチョークコイルを介して(ニチコンFW1000μF/50V)、パワー部の平滑としてニチコンKW2200μF/35V×2パラ)とかなり充実しています。パワーが定格60Wもあるので筐体の2/3が電源部で占めています。

オペアンプに電源を供給する電源としては、抵抗にツェナーというシンプルなものでした。電圧の不揃いがあったのでツェナーを交換しました。元々0.5Wでしたが1Wしか手持ちになかったので(15V/1W)に変更。

このアンプはドライバーがICとなっています。NECのμPC1270Hで特性もかなり良いものです。900kHzまでカバーして-3dBです。

パワートランジスターはオーディオ関係では定番のサンケン製です。

ただ、元々このアンプはDC漏れが通常のアンプより大きいのです。
100mV~140mVあります。MRV-T300はディスクリート形式でコンプリTRをいくつも使っていてDC漏れは1mV以下です。そのアンプに比べると大きいのですがドライバーICなので、これの改善は私には難しいのでやりません。スピーカーを壊すようなものではないのでこのまま進めます。

電源関係コンデンサー類(スイッチングコントローラー含む)の交換とカップリングをニチコンMUSEのBPと交換しました。フイルムタイプに交換したかったんですがスペースが無い為MUSEとしました。

交換後しばらく慣らした後に周波数特性と実効パワーを測定しました。
そのグラフです。 これはただコンデンサーを交換しただけのグラフです。



10Hz~約120kHzを±1dB以内となってます。かなり高域特性が良いです。
実効出力ですが、1チャンネルで68.9W出ました。クリップした後迄だったら100W近く出せました。但し2Chなら落ちると思います。電源の容量次第ですけど。
オシロで波形がピークアウトする直前の電圧です。ダミー抵抗4Ω/60Wもかなり熱くなります。以前20Wでやったら煙が出ましたので新調して60Wとしました。
特性にしてもパワーにしてもカタログ値を上回っています。
次回は2Chで測定してみます。

暫くこれで聴いていたのですが、不要な回路を取り去って新たな回路を新設する目途が立ったので改造に踏み切りました

使用オペアンプはNECのμPC4570で、特性も全く現在の物と遜色ないのですがSOPタイプでどうも弄れないのです。



基板の裏に実装されています。

表側からは見えませんです。



回路図が無いので何とも言えませんが、オペアンプ1回路で増幅とゲイン調整。そしてもう1回路で位相変換です。ステレオ分2個です。
ミーティング回路の信号が通過する抵抗もオーディオ用に交換予定です。

入出力電圧等調査しましたらパワーアンプインまで6倍増幅で、最大出力が出せる計算となります。つまりRCAインに0.7Vで実効出力以上が出せるという増幅度です。追加するオペアンプは非反転増幅回路として増幅率は6倍で設計します。
スイッチやボリューム等のパーツを取り去り、空いたスペースにユニバーサル基板をはめ込みます。
今回は取付が楽なように両面スルーホール基板を使用です。

追加基板を作成しました。これもスーペース的に厳しいので、高域補償コンデンサーを付けてません。又、1回路オペアンプ2回路変換基板が刺せるように両端を低くしています。発振しましたら対応します。まずはLM358で動作確認しましたらいけましたので、LME49860NAに交換してメイン基板に取り付けました。



追加基板の回路図は以前のMRV-T300改造を参照してください。
半固定抵抗を5.6kΩ固定抵抗に変更して高域補償コンデンサーが無いものです。

改造したてでの画像がこのようになります。
追加基板は基板ピンを3つ使用してメイン基板に半田で固定しました。

インプットの細いシールドは取り去り、手持ちが一杯あるカナレのケーブルをツイストペアとして配線しました。もしノイズ面で問題があれば都度対応します。



音出し用の民生プレーヤーが不調なので実際の音を確認してません。
これから特性やパワーなど測定していきたいと思います。

MRV-T300で50W出せましたけど、パワー的にはやはり60W程度は欲しいのですよ。安定性を考えればMRV-T300ですけど電源系がコストダウンしてあります。
このシリーズ(Alpine 35〇〇系)のアンプは電源も充実していて、アンプの特性も非常に良いと思います。
Posted at 2020/10/31 21:00:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年10月23日 イイね!

ハイローコンバーター 接続テスト レベル合わせ等 (文章追加)

ハイローコンバーター 接続テスト レベル合わせ等 (文章追加)実際に車に付けるのではなく、あくまでテストです。
装着シュミレーションです。

セルボの整備では無いのでブログにて紹介します。

セルボの純正カーオーディオが画像の左上にあります。電源・ハイローコンバーター・外部アンプを接続している画像ですが、パッシブボリュームを中間に接続しました。

予想通り音楽の信号に重なってノイズも増幅されていました。ゲインも大きすぎました。

この純正オーディオプレーヤーは、ボリュームでいうとゼロでは信号が遮断されるようになっているので、ノイズは確認できませんでしたが、クリック式のボリュームを表示1に上げた瞬間、ホワイトノイズがヘッドホンで確認出来ました。ノイズに埋もれて曲が開始されました。それから音量もクリック2~3で丁度良い程度の音量でボリュームの角度に対して音量がデカすぎます。これでは間違って回してしまうと耳が破損します。つまり外部アンプへのゲインが大きすぎるのです。

無音で録音したMDを再生して残留ノイズの確認では、ボリュームを上げていきますと「シャーーーーー」から「ゴーーーーー」という音が耳につきます。
そしてデジタル特有の「パチッ」という音がボリュームの表示20位で発生します。そして「ボッボッ」と不定期的なノイズも聞こえました。
耳を壊す程度ではないにしても不快なデジタル特有の残留ノイズです。
これは外部アンプに対してゲインが大きすぎるので耳に目立つのです。

ですから、パッシブボリュームを介してゲインを下げて聞くことにしました。
通常聞くであろうボリューム表示15~20に合わせて、パッシブボリュームの角度を10時ぐらいの位置で丁度良い程度になりました。一種のアッテネーターです。



音質としては純正にしては明快な音というか、デジタル特有の輪郭がはっきりとした音でした。無駄な音がなくなり必要な音だけ良好に聞こえるという感じです。走行中は外部からの騒音がありますから、このような音質が合うと思います。低音と高音がちょっと持ち上がっているのも影響しているのかと思います。
純正プレーヤーの音をそのまま通しているのだと思います。

接続している外部アンプは改造品でインプットゲインを約0.7V固定にしていますので、通常使うであろうゲイン調整機能が備わったアンプに交換します。

"Alpine 3542" というコンパクトでありながら定格出力60Wのアンプと交換してテスト続行していきます。






ゲイン調節の横のスイッチがVARIABLEになっているか確認して、1V以上に入力電圧を高い方向に調整します。2Vでも構わないと思います。最大出力が出せて残留ノイズが目立たない位置に調整します。



こんな感じです。

これでパッシブボリュームBOXを外して直に外部アンプに接続して確認します。ノイズも目立たなくなりました。元々純正オーディオの残留ノイズが大きいので多少は残りましたが全く気にならなくなりました。ボリュームも表示で15とかで丁度良い音量に調整できます。

Alpine 3542整備品ですが、周波数特性は10Hz~100kHz以上迄-1dBに収まってます。最近のお安いD級アンプなんか足元にも及びません。まぁ100kHzなんて聞こえませんけどね。純正プレーヤーの音の高音がきついのでもっと柔らかい音質のアンプが合うように思えます。EQの高音を下げたらマシになりましたけど。

それからハイローコンバーターのアース線ですが、アース線は内部のRCA出力のGNDに接続してあってケースの筐体にも接続してあります。つまり金属ケースで内部をシールドするという目的だと思うのです。GNDがRCAピンのマイナス側となってます。疑問に思うのは説明書に「アース線は必ず車両アースの取れる部分に接続してください」と書いてあります。これはちよっと疑問が残ります。

RCAピンインプットのマイナス極性がアンプによってはバッテリーのマイナス側とは限らないわけですよ。ですからこれを鵜呑みにしてノイズ発生とかあり得ますから。試しに純正プレーヤーのケースに接続したらノイズが増えました。又、電源マイナス側に接続したらブーンというハムが発生しました。グランドループ状態接続になってしまうのです。これではトランスで信号をアイソレーションしているのが目的なのに接続したら意味が無いですよね。もし接続してもノイズ量が変わらないなら説明書通りに接続したらよいと思います。

ちなみに外部アンプのマイナス側に接続したら何の変化もありませんでした。(接続した外部アンプはMRV-T300改で電源のGNDとRCAインのGNDとスピーカーのマイナスが同電位で内部で繋がっているのでGNDの電位差はありません) これがノイズが発生しなかった理由でしょう。出力がRCAで同じGNDのアンプインプット側への接続ですから問題が出なかったのでしょう。

後日、Alpine 3542の電源GNDとRCAマイナスの電位差を測りましたら5V程度ありました。これではハイローコンバーターのアース線を、電源GNDと同電位のシャーシーには怖くて接続できません。アンプの本来の接続の仕方ではありません。結果的にAlpine 3542のアンプをもし外部アンプとして使用したとすると、ハイローコンバーターのアースをシャーシーに接続する事によってRCAマイナスと電源マイナスを短絡してしまう事になります。

このハイローコンバーターに関しては、ノイズ発生状況を見ながら接続する機種によってはアース線は何処にも接続しないという選択肢もあります。
今回のテストではどこにも接続していませんし、内部構造を確認するまでは接続しないでしょう。意味がありません。私が設計するならアース線は筐体に接続して内部の回路には接続しない、もしくはスイッチで浮かせるという構造にするでしょう。
実際DIというプロ用のアンバランス~バランス変換機器(エレアコギターやベース・キーボードのフォンプラグをミキサーに接続するもの)のトランス式もありますがスイッチでアースは浮かせるか、マイナスに接続かSWで選択できるようになっています。
ライブなどでノイズ発生したらイベントが台無しですから、そういう機能があります。

とは言ってもケースバイケースでしょう。
家庭では上手くいっても実際に車両に取り付けたらノイズが出たというのもありますから。

今回のテストでハイローコンバーターを使用して外部アンプを接続するには、以上のようなゲイン調節でノイズに関しても音量に関しても問題がない事が分かりました。
元々そういう可変抵抗器が付いたハイローコンバーターを選択するというのも良いかもしれません。

長くなりますから詳しくは書きませんが、家庭用プレーヤーからアンプに接続~ハイローコンバーター~アンプ~ヘッドホン、スピーカーでも確認しましたが、ノイズはさすがにボリュームマックスにしても、スピーカーを耳に近づけてもほんの少しだけ聞こえる程度でした。音質も良好でしたよ。
一種のラインアンプです。正しい使い方なら十分に実用できます。

Posted at 2020/10/23 18:58:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年10月21日 イイね!

ハイローコンバーター アンプ出力別の周波数特性

ハイローコンバーター アンプ出力別の周波数特性前回はオシレーター直の入力での周波数特性でしたが、実際にアンプ出力にハイローコンバーターを接続して周波数特性を計測しました。

実際に純正のナビやCDプレーヤーのスピーカーアウトへの接続を想定です。

今回のテストは、接続するアンプとしてAlpine MRV-T300改造品としました。アイソレーション回路、フィルター回路、位相変換回路は全て取り去って、両チャンネル共に正相増幅として、又独自にオペアンプの前段増幅回路を追加してあります。シンプルなステレオアンプ構成としています。あたかも家庭用のオーディオと同じように、スピーカーマイナスとRCAマイナスと電源GNDは共通に改造しました。コンプリTrを多用していてスピーカーDC漏れは1mV以下でアイドル消費電力も少なく、パワーアンプ部はディスクリート形式です。
この MRV-T300は人気が無いのですが、電源さえ充実すれば良いアンプだと思います。

このアンプ以外だとオシロの二つのチャンネルのGNDが共通になるので、下手をするとGNDの電位差の違いからノイズ発生で誤測定や、電源のショートを招いてしまいアンプを壊す恐れがあります。カーオーディオは家庭用オーディオとは違いますから、事前に調べてからでないと壊す可能性が高くなります。

タイトルの画像は、最大出力以上の入力にて正弦波波形がクリップしている様子です。その時の出力電圧は17.13Vです。パワーに換算すれば73Wとなります。
入力電圧は民生機器既定の0dBである0.775Vを超えてます。
クリップ手前の実効出力は60W出ました。片チャンネルですのでステレオ動作ではカタログ通りの50W程度だと思います。

アンプのインプットにオシレーターで正弦波10Hz~100kHzまで入力し、アンプのスピーカー端子にハイローコンバーターのインプットとオシロのプローブを接続して、ハイローコンバーターの出力にもう一つのプローブを接続し上下の波形で比較しつつ、電圧表示を記録してエクセルでグラフを描くという作業です。
フルークのテスターの電圧計は20kHz以上は保障されていませんのでオシロでの電圧表示にて測定するというものです。今回はオシロ波形はあまり関係ないです。

まずは、通常の純正アンプでのパワー4Ωで10Wの出力電圧の場合の特性です。



25W入力の特性です。どちらも全く問題ありません。30KHzまでほぼフラットですからトランスとはいえ実用的だと思いました。



カタログには50Wまでとされていますので全く問題ありませんし、特性もほとんど同じです。

問題があるとすればスピーカー出力に対してRCAライン出力の減衰率が低いという事です。これはパワーアンプにボリュームなりゲイン調節機能があるという前提だと思います。このままの電圧で接続したら爆音ですよ。アンプ側で音量を絞らなければなりません。又アンプによってはオーバーロードとなり歪ます。
この設計は如何なんでしょうか?

必要に応じで、このハイローコンバーターのトランス出力側の抵抗値を変えることで正しいレベル合わせができます。ついでにカップリングコンデンサーも良いものに交換したらと思います。それから隠し味として抵抗に高音補償用のフィルムコンデンサーを並列に追加するとか。多分オーディオ専門店ではこの抵抗をオーディオ用に変更し定数も変更してコンデンサーも交換されるのではないでしょうか?
そこまでやる所はまぁ信用しても良いと思います。取付工賃などのコストを考えたらそこまでやるかぁ? ですが。

通常パワーアンプの入力電圧感度は、0dBを基本として0.775Vで最大出力となるようになっているはずです。せめて1V入力です。通常のカーオーディオアンプはボリューム(ゲイン)調整がありますから電圧を絞る方向で調整したらまぁ納得は行けるのですが、そういう知識を知らないと残留ノイズが目立ってしまいます。

ガリガリとかブーンとかそういうノイズではなく、"サーーー"とか"シュー"というホワイトノイズ系です。つまりアンプの残留ノイズに加えて純正アンプの残留ノイズも加わってしまいます。

レベル合わせはとても大事なのです。音量調整機能がどこにあるかでもS/N比に違いが出てしまいます。最もノイズに関して少なくしたいならパワーアンプ直前に音量調整機能があったらシステム全体のS/N比は良くなります。又アンプのゲイン調節はオペアンプの増幅率で調整機能としているアンプもありますから。あのマイナスドライバーで調節するものはあくまでもレベル合わせの為です。
通常使用なら感度を0.5V~0.775Vに調節です。

次回は、セルボの純正オーディオをサイバーナビに交換したため自宅に保管していますから、それにハイローコンバーターを取り付けてどうなるのかやってみたいと思います。

Posted at 2020/10/21 20:28:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年10月20日 イイね!

ハイローコンバーターの周波数特性計測と方形波応答

ハイローコンバーターの周波数特性計測と方形波応答今回はハイローコンバーターの周波数特性を計測しました。ついでにオシレーターからの方形波を入力して応答状態の波形を記録しました。

カタログ値は20Hz~40kHz(±1dB以内)となってますが、ほぼ同じような結果となりました。思ったよりも良い数値ですね。

今回はアンプからではなくオシレーター直の接続なので、アンプとしての出力は2.5W程度での特性となります。3V入力で1kHzで約1.3Vの出力で減衰としては-7.1dBでした。

タイトル画像は大きく出来ないのでこちらの方が見やすいです。



次に、オシレーターから方形波を出力してハイローコンバーターに入力し、出力の波形をデジカメで撮りました。

上の波形が入力(オシレーター出力)で下の波形がコンバーターを通過した後の波形です。

20Hzです。あまり意味が無いですが。



50Hzです。低音です。なまりが少なく良い波形だと思います。



100Hzです。



500Hzです。



1kHzです。



5kHzです。いわゆる高音域です。



10kHzです。ちょっと鈍ってきましたね。



20kHzです。CDの再生限度の周波数です。鈍ってますが全く問題ないです。



50kHzです。可聴範囲外なのであまり意味が無いです。
形は三角波みたいになってきてます。電気信号~磁力変換ですから仕方ないでしょう。



今回はオシレーター直でしたが、次はアンプを介して測定してみたいと思います。アンプの出力の限度や適切出力ゲインなど分かればよいと思います。
要は使い方の最も良い範囲ですね。小パワーでは特性的には良いけどボリュームを上げると歪が出始める限界点とかそういう見極めです。
Posted at 2020/10/20 20:57:27 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年10月19日 イイね!

ハイローコンバーターの中身

ハイローコンバーターの中身ハイローコンバーターを開けてみました。
まぁ予想通りの回路でした。

ハイローコンバーターの用途は純正カーオーディオ(ナビ)のスピーカーアウトからRCAラインレベルに変換する事ですが、その他に重要な役目を負ってます。
もしRCAラインアウト端子があるならそれを利用すべきでしょう。思わぬトラブルも少なくなります。

そしてRCAラインレベルに変換したら、RCAケーブルにて別途パワーアンプに接続して、そのアンプの出力にてスピーカーを駆動するという役目ですよね。
音が良くなるかの変化はさておいて大抵はパワーが大きくなります。

スピーカー交換したならスピーカーを十分に駆動出来ます。

で、そのハイローコンバーターなるものがどういう構造であるか興味ありますよね。
手持ちの物を分解してみました。ネジを外して中を見るだけです。

只のトランスが入っているだけです。まさかフォトカプラーは入ってませんでした。

カーオーディオシステムは家庭用とはちょっと違うんですよ。メーカーなりのこだわりや回路でメーカー間の接続には相性があります。ケーブルを接続するだけなら問題ないと思います。色々改造される方や異なるメーカーの機器を複雑に接続したりするとトラブルに見舞われることは多々あります。

純正オーディオのスピーカーアウト構成を正しく把握することが出来たら、ハイローコンバーターなんていらないケースもあります。それは接続するアンプのインプットにも依ります。

アッテネーター(抵抗4本)だけで接続できる条件とは、
・スピーカーのLとRのマイナス極性(GND)が共通で、しかもバッテリーのマイナスと同電位である。
・接続するアンプのRCAライン入力のマイナス側がバッテリーのマイナス側と同電位である。
この条件なら抵抗4本で安くて200円程度のコストで接続できます。
安上がりでしかも音の劣化が少ないです。
テスターで測定してみれば分かると思います。

この条件を満たさないなら、ハイローコンバーターが必須となります。
それはグランド(バッテリーのマイナスやシャーシ、GND)が共通でないからです。機器間のグランドが異なると電位差によりノイズが発生しやすくなったり、アンプ出力側ではショートにより出力段TrやFETを破損させます。

ですから信号のプラスマイナスをアイソレーションしなければならないのです。
それがトランスで、物理的に信号を磁力に変換することでマイナスの電位差を考えなくても済むようになります。その他ではフォトカプラーで光に変換する。もしくは電波に変換して信号を伝えることになります。いずれも通常考えてみたら音は劣化すると思いますよね。
トランス等はデジタルではありませんからね。アナログでの信号変換となります。

ハイローコンバーターで劣化するのか、劣化のほどは、特性はという疑問がありますのでこれから調べていこうと思います。

今回はハイローコンバーターの仕組みと構造編です。後続として特性、入力電圧限度等、又オシロで波形確認等位はやれるかと。

まずは中身の構成ですが、

信号はスピーカーからのインプットケーブルからアッテネーターの抵抗から、トランスに入り込みます。トランス一次側コイル磁力~二次側コイルの信号から抵抗とコンデンサでRCAラインレベルの出力となります。

気になる所が一点あります。RCAラインのマイナス側がケースに接続されてアースとして黒いケーブルが出ています。トランスのスピーカー側はアイソレーションされていますから問題なしです。

これをどこに接続するかでノイズ発生したり故障したりする場合があります

接続しない選択肢もあります。
アンプ側のRCA端子のマイナス側がバッテリーのマイナスと同電位ならGNDやマイナスに接続しても問題ありません。もしアンプ側のRCA端子のマイナス側とバッテリーマイナスに電位差があったらノイズ等の問題が発生する可能性があります。もしくは壊れる。
スピーカーのマイナスに接続も壊れる恐れがあります。ご注意を。





多分サンスイのライントランスST71と同等品と思われます。抵抗やコンデンサは良いものに交換できますね。
よくショップでハイローコンバーターをカスタムして、チューニング品として売ってあるのは、このパーツを良いものと交換していると想像できます。
良く分かりませんが。。。
パーツは数百円で交換できますのでDIYも可能ですね。これの可変抵抗器でレベルを調整できる機種もありますが個人的には不要です。民生用としてのレベルは-0.775Vという規格があります。出来るだけ信号系はシンプルが大事です。アンプやプレーヤーにボリュームがあるので不必要な抵抗はノイズ発生や音質劣化に繋がります。
Posted at 2020/10/20 01:20:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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「自宅でくつろぎ」
何シテル?   01/02 11:20
車以外ではフィギュアスケートにちょっとですが関わりをもっております。 車は移動手段と運転する楽しみ、それから弄る楽しみを両立させたいと思っています。技術的に色...
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