前回、リースに比べて、残価設定ローンの方に軍配が上がったことになりますが、必ず、残価設定ローンがリースより安いとも断定はできません。
以下は、前回登場した某リース会社の期間別のリース料と想定金利ですが、期間が長くなればなるほど、想定金利が低くなっています。
例えば、9年間の長い期間に乗りたいということであれば、ローンの場合は、9年間という借入期間は一般的ではありませんので、月額定額制を利用するとことならリースも利用価値があるかも知れません。
しかしながら、繰り返しとなりますが、リースという取引は、未だ個人には馴染みが無く、法律的な保全も弱いことから、充分リースの仕組みを理解しなければなりませんし、金利も自分で計算する必要があります。
金利の定義は様々で、リース会社から言われた金利を鵜のみにするわけにも行けません。従って、車を所有する事から使用する事への価値を転換したい方は、
残価設定ローンで残価の在り方、金利の数字・計算方法等のエコノミクスに充分なれて頂いてから、リースの利用を始めることをお薦めします。
それには、自分の乗っている車の残価(市場価値)に敏感になってもらうことが重要です。
また、車のローンの市場は大きく競争が激しい(購入者の半分以上がローンを利用)ですが、リースの市場はまだまだ小さく市場が未熟であることも付け加えさせて頂きます。
さらに、ディーラは今後、残価設定ローン、個人リースを拡大するためにセールスマンの教育を重視すると言ってますが、金融の話は、短期的にそう簡単にプロフェッショナルになれる人は限定的かも知れず、商品の方が先行していってしまう恐れがあります。
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2018/11/01 19:02:54