
④ 元利均等という返済方式
ほとんどの自動車ローンの返済方式は、元利均等方式といって、月々の支払金額が定額(賞与時の上乗せあり)となっています。住宅ローンもこの元利均等方式による返済が多くなっています。この元利均等方式ですが、良く「金利から返済する」と言われていますが、まさにその通りということが出来ます。
それでは、実際の事例を見てみましょう。以下は、筆者が利用した残価設定ローン(3年間、37ケ月)の借入明細です。明らかに第1回目の金利支払い(=分割払い手数料)が一番高く、その後徐々に減っていくというの特長です。何を意味しているかということですが、3年間の途中で解約(特に前半で)すると金利だけ取られ元本がほとんど返済されていないという状況に追い込まれます。下記の例は、借入期間が3年ですが、借入期間が長くなればなるほど、当初の金利の支払額は大きくなります。
借入期間中に、環境の変化により止むを得なく車を売却せざるを得ない場合、どうしても他のモデルに買い替えたい場合には、現在所有の車の下取り価格では、ローンの残債が返済できなくなり、ローンの一括返済のために、預金の取り崩しをすることは避けたいものです。この対処法としては、頭金を充分支払う、借入期間を短期(~3年)とする方法がありますが、いずれにせよ簡単なことではありません。
ローンを借りる前に、毎月の借入残高が車の下取価格を上回らない様に、借入金額と借入期間を設定することが賢明な方法と言えます。(筆者のブログ2018年9月11日付け「車の経済学(23)「車をローンで買う場合、頭金は幾らが妥当なのか?」参照願います)
(次回に続く)
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2019/05/09 20:48:58