
(3) 賢いローンの借り方
自動車ローンには、スタンダード・ローンと残価設定ローンとが存在し、どちらかの2者択一となり、どちらのローンがお得かどうかは、金利と残価によるケース・バイ・ケースとなるというのがこれまでの説明です。最近では、支払金額指定、据置きクレジット、支払回数指定等の様々なローンの商品が登場していますが、いずれにせよ金利が高く、特段の事情がない限り利用価値はないと思われます。
ローンにおけるマイナス要因は金利ということに尽きますが、金利を少しでも少なくする良い方法がないのかという疑問が生じます。
例えば、人気車ノートに適用されるニッサン・クレジットの残価設定ローンは、5年後の残価率が35%程度と高く、大きな魅力がありますが、金利は4.9%(現在の金利)と高くなっています(ホンダでは、1.9%のローンもあります)。
そこで考えられる方法として、ノートをローンで購入するなら、残価設定ローンを活用し借り入れを行い、その直後または同時に、金利の低い地方銀行の自動車ローン(1.75%)を活用してお金を借り、その借りたお金でニッサン・クレジットの残価ローンの残高の一部(本ケースでは、126万円、出来る限り多く、ただし、月々返済金額には最低金額の基準がある)を期限前返済する方法です。残価設定ローンは、ニッサン・クレジットは所有者(有担保)ですが、銀行ローンは、無担保ですので、ニッサン・クレジットと銀行からの双方で借入することは理論上可能な筈です。
この方法により、支払金利総額を何と23万円強も節約することが出来ます。少し、テクニカルに走り過ぎているかも知れませんが、ローン金利を少しでも抑える方法とはなり得ます。
今後、残価設定ローンが主力となり得るならば、各クレジット会社は、現在の残価設定ローンの欠点を解消し、改善された消費者目線の残価設定ローンが登場してくれることを期待しています。
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2019/05/09 20:54:05