
約3割の家庭が家計簿をつけているという調査結果があります。一家の家計を担う主婦・主夫としては、月々の収支を顧みて、工夫を凝らしながら日々の無駄な支出を減らし、少しでも預金・貯金を殖やし豊かな老後を迎えたいと願望を持たれることは、当然のことと思います。確かに、家計簿は、節約を達成するための有用な手段に違いありません。
就中、車に関しては「住宅」および「教育」と並んで人生の三大出費の一つとされている大きな出費とされていますので、家計簿をつければ、車の費用を節約でき、その節約できる金額もさぞかし大きいものと期待が膨らみます。
しかしどうでしょうか? 車に関しては、期待とは裏腹に家計簿をつけていて、何となく違和感を覚えることはありませんか? 家計簿では、教科書的には車に関する現金支出を「車両費」、「自動車関連費」等の名目で記帳します。
綿密に言うと車の出費には、「車両取得費」、「税金」、「法定点検・車検」、「メンテナンス費用」、「修理代」、「燃料費」、「駐車場代」、「高速料金」、「洗車代」、「保険料」等が含まれ、支出の頻度も「購入時」、「定期」、「不定期」と分かれ、家計簿では支出の実態を把握するのが難しいと考えられます。家計簿で、これら多種多様の支出を「車両費」または「自動車関連費」として一元管理しても、本当に無駄な支出を把握し、車の維持費が節約できるか疑問が生じます。
車には、マイホームと同様に資産価値があります。資産価値があるが故、処分(売却)すれば現金化することもできます。しかしその一方、一旦資産として取得・保有した以上、メンテナンス、保険、車検等の債務を同時に背負うことになります。
債務の中には車を購入した時に金額と支出時期が確定しているもの(例えば、自動車税等の税金、ローンの返済額)と確定していないもの(例えば、修理代、燃料費等)があり、後者の未確定の債務については、車の購入後に発生しうる債務を予め合理的に見積もっておく必要があります。
何の備えもないと車検直前に高額な見積もりを突き付けられて、戸惑う方も多いのでないかと思います。車の購入前には、少なくとも向う5年間位の維持費は、少なくとも予算を立てて置かないといけませんね。
Posted at 2018/07/09 20:49:00 | |
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