
100台以上の車を保有する法人の75%が、リースを活用しています。理由は、支払いの標準化(毎月均等)を行うことです。車両取得(減価償却)、税金、車検等の不定期な支出をそのまま計上していたら、月次決算など管理が困難となってしまいます。
個人に就きましては、車はローンで買っても、リースを活用されている方は多くないと思います。リースを活用すれば、車両代金、税金、諸費用、一部のメンテナンス費用込みで、月々定額のリース料を払えば済む話なので、煩わしさがなく、魅力的ではあります。
そこで、東京日産の個人リースP.O.P(ノート:E-POWERメダリスト)を例にとって、お得かどうかを検証しました。(単位:円)
総額約273万円に対して、月々39,528円のリース料を60回払い、5年後に車両を返還する(代物弁済)仕組みです。3年を経過したら精算金を払って他の車に乗り換えることも可能です。5年後の設定残価率は23%程度で高くも低くもありません。
因みに新車価格は5%割引という前提ですと、年率1.55%の料率(ローンの金利と同じ)になります。現在、メーカ系のファイアンス会社の金利と比較して、1.55%の金利はそう低いとも言えませんので、お得感はありません。
最後に、リースとローンの違いですが、ローンは残債を返済すれば、車の所有権が得られますが、リースは中途解約金を払って、車を返還しなければなりません。実態として、ローンは頭金を払って残額だけに金利がかかりますが、リースは車両代金と税金等の総額に金利がかかってしまいます。リースが個人に定着するには、まだ時間がかかりそうです。
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Posted at 2018/08/02 12:04:39 | |
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