
新車販売の伸び悩みを反映して、販促策としての特別金利キャンペーンが活発です。その中でも、輸入車の特別金利キャンペーンは、輸入車の購入者にとって勝ち負けが出る可能性があります。
キャッシュ・バック10万円とか、頭金サポート10万円とかは、ずばり金額で表示されれば容易に判断できますが、「今なら0.99%」と勧められても、幾らお得なのかは計算しないと分かりません。
自動車ローンは、元利均等方式という分かり難く、暗算する訳にもいきません。インターネットを使って自動車ローン・シミュレーションで自動計算もできますが、これも実に面倒臭い作業です。
そこで、輸入車のファイナンス会社が提供する特別金利の実態を理解して頂ければと存じます。
輸入車メーカー・ディーラーは、日本におけるブランド・イメージを維持するのに辛苦しています、安易な値引きを応じないながらも、ここまで販売台数を伸ばしています。そこで、採用している手法が車両価格の代わりに金利の値引きです。
車両価格は一度値引きすると元に戻すことは、モデル・チェンジをしない限りほぼ不可能です。そこで、採用しているのが金利の値引きです、金利なら市場原理としての上下に動く性格を利用して、キャンペーンを唄って金利を下げても元に戻すことは、車両そのものの価格を元に戻すことに比べれば、困難なことではありません。
この特別金利キャンペーンとは、ファイナンス会社が別段、自ら提供する金利を値引きするのではなく、ファイナンス会社がメーカー・ディーラーの支援(補助金)を受けて、その結果、金利を下げているに過ぎません。
要するに、メーカー・ディーラーが車両を値引きせず、ファイナンス会社が値引きを肩代わりしているに過ぎません。
そうするとどうでしょうか?キャッシュで購入する方には不利にならないでしょうか?ローンで買うにしても、借入金額・借入期間が少ない人ほど不利にはならないでしょうか?
この実情を考慮して、特別金利を実施している輸入車(または特別金利を実施している輸入車メーカー・ディーラーの輸入車)を購入する必要があります。
参考までに、以下が、メーカー・ディーラーがファイナンス会社に支援(補助金)している大まかな金額です。(なお、特別金利には、諸条件が付されていますので留意方)
輸入車をキャッシュで購入される方、積極的に値引くチャンスです。そして、ローンで購入される方、出来る限り借入金額を大きくし、借入期間を長くするチャンス到来です。
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Posted at 2018/09/10 21:08:42 | |
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