
前回(2014年)の消費税増税では、車のダウン・サイジング(普通・小型自動車➾軽自動車)が一時進んだものの、その後は、然程ダウン・サイジングが進まなかった事を説明しました。(参照:消費税10%時代の車の買い方!③)いきなり小型自動車から軽自動車に乗り換えるのもストレスが溜まりますし、勇んで乗り換えた軽自動車に馴染めず元の普通・小型車に戻られる方もいたかもしれません。
来年の増税幅は、+2%(5年間のランニングコストで考えれば、実質1.4%程度のコスト増となります)が、あまり大胆な買い替えをせず、あくまで自然体で、現在保有の車と同タイプの車に買い替えることを前提として、+2%程度のコスト増を回避する方法としては以下の方法が考えらます。(普通・小型自動車からの買い替えを想定しています。)(以下単位:円)
自動ブレーキ搭載車は、今後最大で9%の任意保険料が低下される見込みです。
○:得する可能性あり、△:車種により得する可能性あり、×:得はない
上記より、電気自動車またはハイブリッド車に買い替える事がお得な様な気がしますが、気になるのが、電気自動車とハイブリッド車の下取り価格・売却価格ですが、向う5年間の残価の推移です、以下が、残価の推移です(筆者の勝手な調べ)。電気自動車とハイブリッド車、いずれも車両価格がガソリン車に比べて高くなっていて、最終的にペイするのかどうかという事が懸念材料となります。
電気自動車は(補助金を考慮したとしても)、あまりにも下取り・売却価格が低下してしまい、とてもペイするとは思えません。一方、ハイブリッド車は、中古車市場でコンセンサスを得た様で充分ペイするものと想定できます。
さらに、ガソリン車からガソリン車への買い替えにしても、メーカーは燃費削減を実現しており、皆様が現在お持ちのガソリン車を同じ車種のガソリン車に買い替えても、燃費は自動的に削減できる可能性も大です。
参考までに、以下が国土交通省発表のガソリン車の平均燃費の推移となります。現在お持ちのガソリン車が5年以上前なら、来年以降に買い替えても自動的に燃費が削減できるかも知れません。車両価格200~250万円の車なら、マイナーチェンジによる車両価格のアップは3万円程度になっているという前提ですが。
よって、最後に整理させ手頂きますが、消費税増税を迎えるにあたって、特別な対策などは打たず、今まで通り自然体で車を買い替えることが賢明かと存じます。無理して、コスト志向に買い替えてしまうと、乗り味が悪く、直ぐに買い替えてしまうという、それこそ銭を失うことになり兼ねません。
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Posted at 2018/09/19 22:49:08 | |
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